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Excelを使って都議会議員選挙2021の予想をしてみた(2021/06/20時点予想)

普段は会社で経理をやっています。
会社資料でExcelを使うことも多いので、Excelの機能を色々と使って選挙分析でもやってみようかなと思って始めました。
これが思いのほか面白くてハマってしまい、過去の都議選議員選挙の結果のみで予想しようと思っていたのが、あっちこっちのデータや候補者のツイッターなど色々見てみるまでに。
選挙は7月。
状況はまだまだ変わるので、その都度見直しをしていこうかなと。

Excelでの資料作成方法はブログで↓
WEB上のデータをPowerQueryでデータを作成する
PowerQueryで作成したExcelにデータを修正・追加する
ピボットテーブルの基本と注意点
ピボットテーブルの機能や細かい設定を紹介
⑤ピボットグラフ(執筆予定)

全体の構成はこんな感じです。
※全体の選挙予想はおまけ的なものなので有料に変更しました。

無料部分
①.分析に利用したデータと考えたこと
②.各主要政党のふんわり分析
③.選挙予想分析で利用したExcel機能について
有料部分
④.2021の選挙予想
※選挙区ごとの選挙予想を個別の記事で書いています

①.分析に利用したデータと考えたこと

1.過去の選挙結果
過去5回の都議選の結果
過去2回の参議院選挙の結果
直近の市区町村選挙の結果

作成Excelサンプル①

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作成Excelサンプル②

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作成Excelサンプル③

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2.選挙直近国政政党別支持率

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引用元①:NHK放送文化研究所
https://www.nhk.or.jp/bunken/research/yoron/political/2017.html
引用元②:NHK選挙WEB
https://www.nhk.or.jp/senkyo/shijiritsu/

どこまで予想に使えるかは微妙ですが。
2017年では都民ファーストの会は国政政党ではないので、調査対象に含まれていないです。
加えて支持率では公明党や共産党を上回っている民進党ですが、獲得議席数では完全に後塵を拝しています。

自民党が積極的に支持されているわけではありませんが、他に投票する先がないために結果として自民党が議席数を大幅に戻すだろうなと思います。

3.立憲民主党と共産党の動向

立憲民主党と共産党の共闘はニュースでちょこちょこ見ますが、それは国政だけでなく、都議選においても進んでいるようで、1人区や2人区、多くの3人区でも極力候補者が被らないように擁立しています(と見えます)。

共闘はそれだけではなく、東京でそれなりの存在感を持つ生活者ネットワークを推薦しての立候補調整は行ってます。

そうなると割を食うのは都民ファーストの会で、当選者が減るでしょう。

良い悪いは別にして立憲民主党のあらゆる組織を飲み込んで組織を大きくしていく政治的野心というのは必要なんだろうなと感じます。

4.連合東京の集票力
連合東京は国政では立憲民主党や国民民主党を支持していますが、東京の場合は都民ファーストの会に所属している議員も支持していますので、どのように票に影響を与えるのかわかりにくいですが、分散している感じがします。

5.過去の所属政党
都民ファーストの会で当選した人は他の政党から移動してきた人も多いです。
その人が個人としての集票力を持ったままなのか、それとも組織があったから当選したからなのかは、過去の所属政党によっても少しは影響するのかなと思います。

6.投票行動の選定について
東京都では選挙についての世論調査を選挙ごとに行っています。
その中の調査項目に選定基準というものがあり、これがとても参考になります。

①.投票した候補者の選定基準は?
政党重視:49.4%
候補者重視:33.9%
約半数が政党で選ばれているという結果になっています。

②.投票の選定理由

A「候補者の政策や主張に賛成だから」
2009年 37.2%
2013年 34.0%
2017年 35.5%

B「支持する政党の推薦する人だから」
2009年 31.1%
2013年 21.5%
2017年 27.9%

C「人柄や経歴などから都政を託すのに最適な人だと思ったから」
2009年 31.1%
2013年 21.5%
2017年 27.9%

D「団体や組織や知人に頼まれたから」
2009年 4.2%
2013年 8.0%
2017年 3.5%

①~③は自分の意志で前向きに選択している項目ですね。
2009年の民主党躍進、2017年の都民ファーストの会躍進の時は増えています。
それに対して④は他人から依頼によるもので、2013年に増えています。
これは多分特定政党への風が吹いているかどうかによって相対的に率が増減するのだろうと思います。

それぞれの年の投票率はこのようになっています。
2009年 54.49%
2013年 43.50%
2017年 51.28%

現在の雰囲気だと投票率45%前後になりそうかなと。

②.各主要政党のふんわり分析

自民党

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・自民党の2017年は歴史的大敗。
・民主党政権が誕生した2009年8月30日衆議院選挙の直前である2009年7月12日に行われた選挙でも立候補者数58、当選者数38の当選率65.5%と立候補者の半数以上は当選しています。
・2017年は立候補者数60、当選者数23の当選率38.3%という数字。
・現状の雰囲気だと2005年くらいになりそうな感じがします。

公明党

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・公明党は当選率100%。常に23名立候補し、全員が当選。
・ただ2013年は過去と比較して大きく得票数を減らしている。
   得票数 2005年:786,292   2009年:743,427
   減少数 104,267
理由として考えるとしたら参議院選挙と近かったから。

都議会選挙
公示日:2013年06月14日
投票日:2013年06月23日
参議院選挙
公示日:2013年07月04日
投票日:2013年07月21日

いつ解散して選挙をやるのかという話になるときに、公明党が嫌がるので都議選と被らないように配慮するという話をちょこちょこ聞きますが、こういったことなんでしょうかね。

2017年それまで世田谷で2名当選させていたけど、候補者を1名に絞り1名当選に。
世田谷区は20,000票を超えれば当選でき、2013年はそれぞれ約24,000票で当選させている。
2017年は1名に42,208票で当選。ちなみに最下位当選は18,048票なので、2名立候補しても当選は可能だった。
ただ2021年に定数が1議席減ることを見越しての対応なのでしょうか?
ちなみに2013年に世田谷区で当選した中島さんは、2017年に定数が2から3に増えた北多摩第三から出馬し当選している。

共産党

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・前述のしたように立憲民主党と選挙協力して候補者を絞ってい当選の確実性を上げているように感じます。
・近年調子がいい。2009年は8名だったのが、2013年は17名、2017年は19名と2名増だが、立候補者を42名から37名の5名減らしているにも関わらず。
・しかし、2009年は得票数が2005年・2013年より増えたにもかかわらず当選者が減っている。
・1人あたり得票数が2017年では自民党と同じくらい(約21,000票)
・ただ当選者が10名を切った(8名)2009年は1人あたり得票数17,690票は17人当選した2013年の14,684票より3,006票も多い。そして2017年では総得票数157,001票、1人あたり6,228票も伸ばす。
・共産党に投票が増えた理由ってなんだろう?
・自民党に逆風があるときに盛り上がる傾向にあるのだろうか?

公明党と共産党の比較

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この2つの政党の得票傾向は面白いですね。
過去5回の得票総数は似た数字。ただ公明党は毎回23名立候補して23名当選しているのに対して、共産党は40名前後立候補して当選率は多い時で50%、低い時は20%。
1人あたりの得票数は共産党は公明党の50~65%。

公明党はそれまで自民党と選挙協力していたが、2017年では都民ファーストと選挙協力。
ただ2021年では自民党と再度選挙協力することに。

公明党の与党でいることへの執念さはすごいです。

立憲民主党

民主党と民進党の選挙結果をベースに見てみます。

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・政権を取った2009年は58人中54名当選、当選率93.1%と大勝。
・総得票数2,298,495票と歴代でも過去5回において政党が得た票数としてNo1。1人当たりの得票数も39,629票も同様。
・2013年の1人当たりの得票数も15,696票と約60%以上減。2001年と比較しても4,000票近く減少している。
・一応の後継政党である民進党の当選者は5名。1人あたりの得票数は16,772票と少しだけ増えています。
・前述済みですが、共産党との選挙協力、東京・生活者ネットワークとの連携はかなり選挙に有利に働くでしょう。
・北多摩第二、杉並区、世田谷区で生活者ネットワークを推薦しての候補者調整を行っています。

無所属

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・2017年の無所属の当選率は15.0%と過去5回で最高。そして立候補者も2001年の次に多い40名。
・ただ無所属で当選した6名のうち5名は現在都民ファーストに所属しています。ただ純粋なる無所属ではなく、元々は民主党なりのバックボーンのある議員で、多分当選したあとは都民ファーストの会に所属するという規定路線があって都民ファーストの会推薦での無所属で出馬したんだろうなと思います。
・純粋に無所属で当選したのは北多摩第二の山内れい子さん(生活者ネットワーク)だけかと。ただその生活者ネットワークの候補も2021年は立憲民主党候補として出馬するようです。

日本維新の会

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・日本維新の会は2013年は大敗をしている。立候補者34名で当選者2人と当選率5.9%。1人あたりの得票数も11,003票と社会民主党の12,948票と比べても少ない。
・みんなの党は20名のうち7名当選で当選率35.0%、1人あたりの得票数も15,564票と民主党とほぼ同じ票を集めている。
・日本維新の会が大敗した要因は当時大阪市長だった橋下市長の不用意な発言によるものですかね。
・2013年は当選者のうち1名は2019年に参議院議員になり、もう1名は2017年の都議会選挙で無所属で出馬し当選し、のちに都民ファーストに移っています。

しかし、参議院選挙でかなり票を取っていますが、市区町村選挙になるとはっきりいって弱い。
なんで?と思うほど弱い。
6人区以上の区でやっと勝てるくらいなのかなと思います。(北区は除く)

都民ファーストの会

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・2017年の都民ファーストの勝ち方はほんとすごい。自民党と公明党を足した以上を当選させている。49 VS 46(23&23)

2009年と2017年の比較
自民党が大敗した選挙の比較をしてみようかなと。

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・2009年民主党は全投票のうち40.79%を得票している。これは2017年に大勝した都民ファーストの33.68%と比較して圧倒的に得票しています。
・ただ2021年は相当難しいでしょうね。前回が1つの選挙区で2人を当選させるというのをいくつもの区でやっているのはほんと凄い。ただそれもあって、ぎりぎり1人を当選させることができる区であっても、基本現職を出馬しないわけにはいかないというのもあり、共倒れになる区がありそう。
・前述したように立憲民主党、共産党、生活者ネットワークの関係性が都民ファーストの会に大打撃を与えると思います。

国民民主党

どれくらいの支持を得ているのかを見るための選挙に候補者を立てていないので、よくわからないですね。
参議院選挙の時の国民民主党と別の組織ですから。
選挙に勝つための動きとしては同じ系譜の立憲民主党と比べかなり弱いイメージ。
組織候補がたくさんいますが、連合東京が押してくれるのかよくわからないのでなんとも。

れいわ新選組

これまで地方選挙に候補者を出していなかったれいわ新選組ですが、都議選には候補者を立てました。
山本太郎さん以外そんなに票を獲得できる感じがしないので難しいんじゃないでしょうかね。

③.選挙予想分析で利用したExcel機能について

過去5回都議選結果のExcel分析資料の作り方については個人ブログの方で書いています。

WEB上のデータをPowerQueryでデータを作成する
PowerQueryで作成したExcelにデータを修正・追加する
ピボットテーブルの基本と注意点
ピボットテーブルの機能や細かい設定を紹介
⑤ピボットグラフ(執筆予定)

東京都選挙管理委員会が公表しているデータを元に作成しています。
たくさんのデータがある中でどのデータを参照し、どのデータを組み合わせ一元データを作成し、どの機能を使って、どのような分析数値を作れるのかを紹介します。

この記事で期待できるExcelのテクニック
1.Power Query
外部から取得したデータを加工し、組み合わせ、新しいデータを作成する方法がわかります。
2.ピボットテーブル
ピボットテーブルの一通りの機能が学べます。
Power Queryで作成したデータを利用して、集計資料が簡単に作成できるピ、あるメジャー関数の紹介もします。

作成できるExcel分析資料は↓の感じです

サンプル①

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サンプル②

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サンプル③

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④.2021の選挙予想

内容は
① 3/30、4/13、4/15、5/5、6/1、6/20の予想
② 選挙区ごとの予想
③ 予想変更履歴
④ 前回との比較と予想推移


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