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少納言の回想
あれは二月の二十日頃のことだったかしら。
法興院の積善寺という御堂で故関白さま(藤原道隆)が一切経の供養をされたことがありました。
中宮さま、女院さま、中宮さまの妹君もお集まりのなか、関白さまが青鈍の御指貫、桜の御直衣をお召しになってお見えになりました。その御姿は立派で中宮さまの美しさとともに家族や友人知人に見せたいと思いました。
関白さまは私たち女房に軽口を仰りその場を和まされました。
また黒戸御所にお見えになった際も同様なことをされました。
本当に洒脱な方でした。
関白さまも中宮さまも亡くなった今、お二人のことを後世に如何にして伝えようか、日々あれこれ考えているところです。
#歴創版日本史ワンドロワンライ · 2020年3月28日
お題:摂関
〜枕草子の一節をもとに書きました。彼女のおかげで千年以上後の私たちも中関白家の良き時代を知ることが出来るのですね。
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