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アニメ制作しました「ひとりじゃないよ」

​2021年、8月に事業がスタートする世田谷区医療的ケア相談支援センターのPRアニメーション制作を担当いたしました。

医療的ケア(人工呼吸器の装着や吸引、経管栄養注入など)が日々必要な子どもたちとご家族のための相談支援センターです。

子どもたちとそのご家族の日常の尊さを描きつつ、安心してつながれる場所のあることを、メッセージとして届けたいと意図しました。

アニメーションの中で流れる音楽は、楽器の音をガレージバンドで作曲・演奏し、私が住んだ地域で録りためてきた鳥の声、波の音、街の雑踏などの環境音を組み合わせました。

数百カットの紙に描いた原画をクリスタというアプリでつなぎ、自分の絵が動き始めると、命が吹き込まれたような気がしました。

難しかったのは精密な医療機器や車椅子の構造をあまり複雑にならずにどうリアルに描くかという点でしたが、これは反省しきりです^^;

リアルに描きたいと願ったのはものだけでなく、子どもたちやご家族のご様子や心情でした。専門職の方を通してお子さんたちの親御さんのお話を聞いて、想像したり資料を繰り返し読んだりしても、描けているか不安でした。

不安だった4月20日の公開後、たくさんのあたたかい感想をいただき、ほっと胸を撫で下ろしました。ここに了解を得て一部を紹介させていただきます。

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Aさん:誰が何を言っているわけでもないけれど、視覚、聴覚で訴えかけてくるパンチがある。リアルをそのまま描いてあって情景がわかり、鳥の声や子供たちの声が身近に感じさせてくれる。
われわれ母親には実感として深く刺さる。
命が宿り、動画に魂がある。「わかってもらえてる」と感じた。
「頑張って子どもを育てよう」という元気をもらえた。
ここに相談してみようかな、心の置き場所がここにあるのかな、と思わされた。

Bさん:みんな一緒でみんな大切で、思いやりを持って生きていこう、というメッセージが伝わってきました🍀

Dさん:登場人物がそれぞれの日常生活の中でひととつながっていくことが、全体的な雰囲気として表現されていると感じました。

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まだまだ描き切れていないこともあり、この動画に違和感を持つ方もいらっしゃるかもしれません。

しかし日常の尊さという点では、どの人にとっても等しくかけがえのないものだということを私は描きたかったのだと思います。

この動画が共鳴体となり媒体となり、医療的ケアを必要とする方々に届き、子どもたちのことがもっと広く知られるきっかけとなればうれしいです。


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