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三田文學note

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『三田文學』編集部によるマガジンです。 『三田文學』(発行:三田文学会 発売:慶應義塾大学出版会)という文学の雑誌を作っています。 発行は季刊、つまり一つの季節に一冊、年4回、1… もっと読む
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2023年6月の記事一覧

【試し読み】『三田文學』の書評ページをチラ見せ! その2

こんにちは! 現在発売中の『三田文學』2023年春季号(153号)から書評記事をお試し公開します。その2の今回は、小川哲『地図と拳』の書評です。 読者のみなさまにとって、新たな出会いになれば幸いです! ↓ その1の記事はこちら *** 踊る満洲のスキャンダル小川哲『地図と拳』  巽 孝之  10世紀後半、北欧のヴァイキングは未踏の大地を求めて西へ航海を続け、その果てに発見した謎の島をヴィンランドと命名した。これが現在の北米だが、20世紀中葉、このヴィンランドを書き込

【試し読み】『三田文學』の書評ページをチラ見せ! その1

こんにちは!今回と次回に分けて、現在発売中の『三田文學』2023年春季号(153号)から2本、「その1」「その2」として書評記事をお試し公開します。今回は、カミーラ・シャムジー『帰りたい』(金原瑞人・安納令奈 訳)の書評です。 読者のみなさまにとって、新たな出会いになれば幸いです! *** 声たちが満ちる世界カミーラ・シャムジー『帰りたい』(金原瑞人・安納令奈 訳)  河内恵子  小説には対照的なブリティッシュムスリムの二家族が描かれている。イスマ・パーシャはアメリカ