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世界を読み解く一冊の本

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「世界を読み解く一冊の本」シリーズの試し読みやスペシャルコンテンツを読むことができます。
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#伝奇集

【編集者が語るこの叢書・このシリーズ】世界を読み解く一冊の本

「書物は一つの宇宙である。世界は一冊の書物である」をキーワードに、『大槻文彦『言海』』から刊行が開始された<世界を読み解く一冊の本>シリーズ。 完結を記念し、本シリーズを手掛けた編集者の一人が「人文会ニュース 141号」に文章を寄せました。 シリーズ立ち上げに際して意識したコンセプトや制作過程を紹介しています。 全文を公開しますので、ぜひご一読ください。 *** 編集者が語るこの叢書・このシリーズ24 世界を読み解く一冊の本     上村和馬(慶應義塾大学出版会)

【祝・完結記念】名著を読むための入門書シリーズ<世界を読み解く一冊の本>

「書物は一つの宇宙である。世界は一冊の書物である」をキーワードに、『大槻文彦『言海』』から刊行が開始された<世界を読み解く一冊の本>シリーズ。2022年4月、全10巻にて完結を迎えました。 本シリーズでは、『クルアーン』や『旧約聖書』、『百科全書』や『西遊記』、『チョーサー『カンタベリー物語』』や『ボルヘス『伝奇集』』、そして『エーコ『薔薇の名前』』といった古今東西の古典・新古典を、書物史、文学研究、思想史、文化史などの第一人者が、縦横無尽に読み解きます。 書物の魅力を多

【試し読み】ボルヘス『伝奇集』迷宮の夢見る虎

 ブエノスアイレスが生んだ幻想小説の巨匠ホルヘ・ルイス・ボルヘス。  1944年に刊行された『伝奇集』(原題はFICCIONES)は20世紀文学の傑作として奇想奇譚を愛する読者を魅了しつづけています。  「バベルの図書館」「八岐の園」「死とコンパス」など17編の名作を収録したこの短編集は、夢と現実、虚構と現実が織り混ざり、謎や象徴や巧智がはりめぐらされたボルヘス世界の魅力がつまった作品です。 『伝奇集』の初版 ブエノスアイレスのスール社から1944年に刊行された。  読者