悔しさをバネに。 岩屋佑未奈

前回の続きです。先日、「悔しさ」が私の原動力だと話したと思います。それを踏まえて、今の私について述べておきます。

昨シーズン、私はベスト連発でした。
試合に出たら必ずベストが出ていました。
そして200m、100mハードルで関カレ標準まで突破できてしまいました。以前のベストから言えばどちらの種目も約1秒ほど伸びています。その状況に自分でもびっくりで、逆に私の身体に何が起きているのか怖いほどでした笑

しかし、昨年は新型コロナの影響で日本選手権混成や関東インカレ、全日本インカレなど大きな大会には混成の設定があるのに、私が持っている資格記録で出ることができる大会には混成の設定がなく、調子が良すぎるのに混成の試合に出られない状況が続いていました。出たら絶対に7種のベストが出る。でも、試合がない。とてももどかしい状況でした。

そしてやっと私が出場できる7種の競技会を見つけました。私は10月終わりにあるその競技会で必ずベストを出す。そして関カレ標準である4600点を出すという思いで、練習を積んでいきました。モチベーションも高めていきました。

でも10月の半ばごろでしょうか。10月に200mと100mハードルで関カレ標準を突破した後あたりから、左膝裏が痛くなり始めました。恐らくやり投げのラストクロスが原因です。それでも7種に出たかった私は、実際パフォーマンスが落ちるほどではなかったので練習を行い続けました。しかし、試合に出ることを様々な人から止められてしまいました。私はなんとしても競技会に出て、4600点を出したかった。そして実際走れる足があった。でも周りからしてみれば私はまだ1年生です。今ここで無理をして学生競技人生を無駄にしてしまう方がもったいないということでした。冷静な判断が出来ていない私にはとても温かいお言葉です。
とても悩んだ末に、欠場する決意をしました。


きちんとMRIを撮った結果、「左膝半月板損傷」という診断が下りました。私は11月から1月中頃まで約2ヶ月半ほど走れず、補強の日々が始まりました。
この怪我はとても厄介なやつでした。走っていないのに、大人しくしているのに、腫れが収まらないのです。左膝に何かがいる感覚でした。気持ち悪くてたまらない。
走りたい気持ちは前に前に出ていて、どんどん体力や筋力が落ちているのも分かっているのに、走れない。怪我でここまで走れないことは私にとって人生初の経験で、とても悔しいし泣きたい状況が続いていました。そして、競技場に行けば走っている部員がいる。強くなっていく人たちがいる。なのにどうして私はここに座って補強しているのだろう。退化していってるのだろう。とにかくその状況が悔しかった。


だから走れるようになった時は本当に嬉しかったです。でも更なる課題が待ち受けていました。著しい体力、筋力の低下が私の身体には起きていたのです。もちろん覚悟はしていたつもりです。ただ、私の想定を上回る低下でした。女子は一気に筋力が落ちると言いますが、ここまでなのかと思いました。300mをテンポのペースで1本走っただけで過呼吸みたいな息遣いになったほどです。


その状況がとても怖かった。元のように走れるようになるのか、動ける身体になるのか。不安でたまらなかった。なんなら今も不安です。1ヶ月走って、やっと自分の意識が通じる身体には戻ってきました。でも良いパフォーマンスが出来るという自信は一切ありません。自分が信じられるものをまだ見つけられていないからです。模索中なのです。今は冬季積むことが出来たと自信を持って言うこともできない。
そんな中でシーズンは着々と近づいている。試合の申し込みも始まりました。焦ります。焦っています。でも焦っても仕方ない。今はやれることをやるしかない。前を向いて、進むしかない。

そこで私は決意しました。今シーズンの関カレ7種は諦めると。今から7種やり切れる体力が戻るとは現状を考えて到底思えない。そして、やり投げのラストクロス、高跳びの踏切、幅跳びの着地、砲丸の最後の足の捻りが未だ怖くてたまらない。
今でさえ、夜になると膝に違和感が出てきます。それをアイシング3回して寝たら、朝になったら消えるので耐えています。しかし、今以上に膝への負担を増やしたらどうなるのか。それで怪我をぶり返すくらいなら、今カンカレ標準をきっている2つに的を絞って今シーズンの関カレは出ることに決めました。来年の7種に向けて意味のあるものにしたい。だから今はとにかく走って走ってギリギリのところで耐えて、筋持久力を取り戻している時です。


でも4600点を諦めたわけでは全くありません。関カレが終わり次第、再度狙いに行きます。絶対に出します。私は結果を出したい。というか出さなければ陸上を大学で続けた意味がない。先日、私が話した原動力に繋がります。目標に向かっていかにひたむきに突き進めるか、頑張れるかが勝負だと思っています。でもいくら頑張ったところで結果が全てなのです。やってきた過程もあると思う。でも頑張ったと言えるのは、その行為が正しかったと言えるのは、結果が示してくれます。他者もそれで判断すると思います。結果が出て「最近がんばってたもんねぇ」となるのです。結果がついてきて、やっとのことで自分にも自信がつき始めると思うのです。

だから自分に自信が持てるように、練習の中でこれだと信じれるものを見つけ、これをやれば試合でも必ず記録が出ると思えるくらいに練習したい。そして結果を出したい。というか出します。やっぱり自己ベストを出した時が陸上をやっていて1番嬉しい時だと私は思います。だから絶対に諦めず、貪欲に闘い続けようと思います。

今の私は、自己ベストを出した時を100としたら50くらいです。50以下かもしれません。1ヶ月前は0でした。0から50まであげるのは結構簡単だと思います。でもここから100まで戻すのは人よりも努力をし、人よりも意識をしなければいけない。
私からすれば学生生活は「あと」3年しかない。陸上をやれるのは2年半くらい。とても短い。有限の時間の中でいかに工夫して、いかに努力できるかが勝負です。結果を出せるかが決まります。
私はもう1度スタートラインに立ったところです。跳躍ブロックにいますが、自分に必要なものを得ようとすると練習を共に出来ないことが多々あります。
それでも応援していただけたら嬉しいです。


ここまで読んでくださった方ありがとうございました。あと少しで試合が始まります。気を引き締めていきましょう!!

岩屋


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