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町中華は旨い飯があればいい

こんばんは。
今日も食日記ご覧いただきありがとうございます。

最近無性にコッテリしたものが食べたくなるのは、なぜでしょうか。
暑いから?ストレス?ただの欠乏現象?

頭に思い浮かぶのはチャーシューがどっさり乗ったラーメンか、餃子及びしゅうまい中心の点心。そして天ぷらだ。

非常に近くて遠い存在。



今日の食日記

誰もが大好きな中華料理。

餃子に炒飯に、酢豚に、チンジャオロース。あ、麻婆豆腐なんてのもあったか。春巻きも、、

こんな風に挙げればきりがなく、そのくらい日本人の僕らの当たり前の食卓に昔からあったんだろうなぁ、と。


こうやって大きくなって自分のお金で多方面のあらゆるジャンルのご飯屋さんに行き始めると、日本の家庭料理がいかに欧米化し、アジア化し、そして勝手にアレンジして進化してしまったかを身に染みて感じる(こんなにも多様化され、またスローフードも大切にされ、勝手に進化•アレンジされてしまった食文化を持つ国はあるだろうか。食のあらゆる経験を勝手にしてしまっている日本人、それに気づいていない日本人は、この面白さに探究心を持つべきだと思う。それでこそ、食は育まれ、同時に守られて行くと思うから。無意識こそ危ないものはない)。

また地方によっても顔が変わる中華料理は、自由な創作物だなぁと思う。
日本料理は季節や旬を大切にしているが、中華料理は地方の特徴をふんだんに落とし込んだような、そんな違いが勝手だなぁと思う。

京都に行けば酢豚はキラキラで美白な透明感が凄いし、名古屋には勝手に台湾ラーメンとかいうジャンルが生まれてしまっている。

高級中華から町中華まで価格の幅も全ての国民を並べられるほど広すぎる。真の国民の味方であり(ジャンル全てが)、どれも味わい方が違うんだなぁと。


町中華であれば、一言言いたい。
「旨けりゃそれでいい」
と。

町中華初心者はさぞ驚かれるかもしれないが、まあ、汚い店内なわけで。
飛び散る油はそのままで、床のぬめりなんてのも気にならない。
旨ければいいわけ。それが町中華の味わい方。


宇都宮でも町中華を楽しみたかった。
餃子が美味しいんだもの、中華もそりゃあ、ねぇ。無条件に。



今日のお店

夜も更け、着いたそこは民亭(相変わらずiPhoneの変換は追いつかないが)。なんとも下北沢のあの民亭の姉妹店だそうな(感激)。

何度目かの来店ってほど、既に馴染みがあるから凄い。
店内の熱気と、夜更けの落ち着きはビリビリと波動のように溢れ出てしまっている。

平然と店内へ入れば、床はぬるぬるしているし、老朽化なんてなんのその、古い店内は手作りで舗装され、何人もの人々が通っている慣らされた味がしみじみと伝わってくる。


カウンターに案内されれば、そかは真っ赤なテーブルに、向かいの熱々の厨房(町中華のカウンターテーブルの付加価値よ。料理人達のしなやかで熱い厨房ライブが無料で楽しめる。なんて贅沢な、、、)。


汚さなんて無縁みたいだ。
サラリーマンの1人飯、カップルの中華デート、OLの女子会、様々な人々がここには集まってくる。
ここになくてはならないのだ。町中華の幅はいかにも広そうだ。

ちょっと乾いたたくあんを頂きながら、注文した炒飯を待つ。

外は雨、ザーザーの音の中、雑多な店内を見て聞いて漬物をポリポリ。
なんだか温かい汁物でも飲んだようなほっこりさが身体から湧き上がってくる。ホッとする。


「世界で3番目に旨い」の文字にハッとする。
聞くところ、
1番旨いのはおふくろの味
2番目に旨いのは親父の脛の味
なんていきな、リズムが良くて、辞書に書き綴った。
でも、本当にそうかもしれない。痺れる一言に心がしまった。


見える景色は、まさに中華のダンサー。
踊るようにそして軽やかに中華鍋を回しまくるその炒飯が食べたいのだ。

やってきたたまご炒飯(もちろん味の濃い中華スープ付き)。


卵の卵の艶が命

これがもう雨の日の勝利の卵炒飯で。

プルップル親子丼派の卵はパラパラの炒飯にとろりと溶けて。飲み込むその喉奥に、チャーシューの旨味脂たっぷりのコクじゅんわり広がる。旨すぎる。
また随所で飲むこの味の濃いスープが何故だかさっぱりとしてくれて、炒飯が進む進む。無限炒飯伝説だ。

思い返せば、汚さとか、お店の熱気とか。どちらでも良くなって。
だって美味いんだもん。
それだけでいいんだもん。

なんせここは町中華。
美味い飯があればそれ以上のことがあるだろうか。


そんな風に町中華を味わってみて欲しい。
驚くほど体に染み渡るから。ただただ美味いから。

今日も美味しい卵炒飯でした。


美味しいひとときに、ごちそうさまでした。
では、また次回。




今日のお店:民亭(栃木県宇都宮市中央2丁目3−6)



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