Struck by the rain
徹底的に打ちのめされたい夜がある。
体を叩く雨粒が、地球の重力の存在を教えてくれる。
目を開いていることだけに全エネルギーを使い切ってしまう物理の授業よりも直感的かつ煽情的に。
徹底的に打ちのめされたい夜がある。
どういう角度からも自己弁護なんかできず、サンドバックに転生させて一生パンチングマシンの刑に処してほしい気分。
雨に歌いたくても、歌える歌も、歌う才能も無い。
踊りたくても、踊りだせるほどの度胸も、動く体もない。
そんな人間に許される唯一の手段は、せいぜい奇人