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わたしと「うつ」とチワワのジャスミン③ ~君の死~

君が虹の橋を渡って二週間が過ぎた。
君のいない世界で、ママはなんとか生きているよ。

ママはまだ君が死んでしまった事を受け入れられずにいるんだ。

「ママが頑張れば、ママが賢くしていれば、君は必ず帰って来る。」

そんな風に思ってしまうんだ。

ジャスミンが赤ちゃんの頃

君が一人でお留守番をしていた時、もしかするとママと同じような気持ちでいたのかな。

「私が賢くしていれば、ママは必ず帰って来る。」

君もそんな風に思っていたのかな。

心の何処かでわかっているんだ。君が居ない現実を受け入れない事によって自分の心を守っているんだって事を。だって受け入れてしまったら生きてはいけないから。

キューブラーロス(Elisabeth Kübler-Ross)は、死や重大な喪失に直面した人々の感情的なプロセスを理解するために「グリーフケア(Grief Care)」の5段階モデルを提唱した。

ママはきっと今「否認」の段階にいるんだと思う。

  1. 否認(Denial): 現実を受け入れられず、「これは自分には起きていない」と感じる段階。

  2. 怒り(Anger): 理不尽さや不公平さに対して怒りや憤りを感じる段階。

  3. 取引(Bargaining): 失ったものを取り戻そうとして、取引や交渉を試みる段階。

  4. 抑うつ(Depression): 深い悲しみや絶望感を感じる段階。

  5. 受容(Acceptance): 現実を受け入れ、前に進む準備ができる段階。


君の闘病生活が始まった3年と半年前、ママは自分に言い聞かせた。いつかお別れを言わなきゃいけない日が来るって、「心の準備」をしておかなくちゃって。でも、そんな風に思っても「死」はあまりにも突然訪れるものなんだと気づかされた。


君が居ない世界はまるで海を照らす灯台のない真っ暗闇のよう。君が居ないとこの部屋は驚くほど静かで、ママの暮らしはとてもつまらないものに思えて来るんだ。

ジャスミン16歳と11ヶ月


小さな体なのに君の存在がどれほど大きなものだったかを痛感する日々。「死」は本当に残酷だ。君の気配が消え、匂いが消え、温もりが消え、毎日少しずつママが大切にしていた何かが消えてゆくのを感じるのだから。


時折、津波のように襲って来る悲しみに溺れて泣き疲れて眠る夜もある。でもね、まるで日向ぼっこする時の心地良い太陽の光のような、温かいエネルギーがママを包んでくれているような感覚がある。


それはとても不思議な感覚で、君が虹の橋の向こうから「愛」のエネルギーを送り続けてくれているような気がするんだ。


でもね、夜になって布団に入る時は、君が大切にしていたぬいぐるみに君の洋服を着せて抱きしめて寝ているんだ。君はママのカシミヤのニットが好きだったね。だから骨壺を君の好きなニットに包んで枕元に置いて眠っているんだ。君を少しでも近くに感じたくて。

ジャスミンが大好きなぬいぐるみ


5/16/2024


↑愛犬ジャスミンとの思い出の動画 



Keilani







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