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エッセイ+短歌~ミツカンの場合〜
ミツカンが新たな試みを始めた。
その名も「凹んでない課」だ。
この記事面白そう!
というのが最初の印象だ。
以下、ミツカンサイトからの引用だ。
ウェルビーイングの実現 に向けて、へこんだ気持ちを ごはんの力であたためる「凹(へこ メシ)」 プロジェクトを開始いたします。 ミツカンは「おいしさと健康の一致」 を目指し、身体のみならず「心の健康」の実現を支援するために、プロジェクトを推進する組織として「凹んでない課」を新設。ごはんの力でみなさまを元気づける取り組みを、社内外問わず 中長期的 に展開してまいります。
その第1弾として、2022年冬は「へこんだときには鍋だ鍋」をキーワードに、へこんでいる方に鍋の力で寄り添い元気づけることで、ウェルビーイングの実現に向けた活動の第一歩を踏み出します。
凹メシの実証実験として、へこんでいるミツカン社員56 名にあたたかい鍋を食べてもらったところ、 85.7 %の人が食後にはへこんだ状態がやわらぐという試験結果となりました。へこんでいる社員を鍋が元気にしたように、もっと多くの人のへこみを鍋であたためたいという想いのもと、Twitterにて「#凹メシ キャンペーン」も11月30日(水)より開始いたします。
引用にあるようにご飯の力で凹んだ自分を活性化するというもの。
やはり面白い。
購買者の気持ちに寄り添いながら、実は商品を売るという企業としての戦略も兼ねている。
ぼくだよと声掛け君をほわぷかと浮かしあげる これを食べよう
君の声耳に届いてあたたかく 目に映るのは青い空だけ
といったところだろうか。
現に、「凹メシ」なるプロジェクトもある。
サイトによると「へこんだ気持ちにあたためる施策展開を予定しており、2022年冬は「へこんだときには鍋だ鍋」をキーワードに、へこんでいる方に鍋の力で寄り添い元気づける活動を行います。」とのこと。
そしてこの会社は引用したように、このプロジェクトを立ち上げるにあたり、お鍋を食べることで心理状態はどうなるのか?という検証もおこなっている。
ちなみに課は4人で構成されている。
きみのことあたためたくて ごとごとと 曇るめがねは愛の証で
ぬっくりとゆっくり浸る風呂のごと冷めないでよとぬくもりを抱く
更に詳しくは以下の通り。
「鍋を食べるとへこんだ気持ちがホッとするのでは?」という凹んでない課メンバーの気づきをもとに、ミツカン社員75名に対し「鍋を食べる前後」でどのような気持ちの変化があるのか、立命館大学マネジメント学部 和田教授監修のもと、実証実験を行いました。
その結果、「へこんだ」状態の社員56名のうち85.7%がへこんだ状態がやわらぐという試験結果となりました。また「ぐったり」「もやもや」した気持ちが鍋を食べたら「ほっこり」「ぽかぽか」に変化し、気持ちが落ち着いたという声も見られました。」
成功ね、だって証明してるものお鍋導く雲の軽さを
君くれた赤いマフラーあたたかくスキップをする雪の上でも
この記事に出てくるオノマトペは短歌でも使えるが、手垢のついた言葉だろう。
歌を詠み始めるようになってから見る景色は歌につなげたくなり、こうしたオノマトペを見ても反応してしまう。
困った病であり、嬉しい病でもある。
そして私はオノマトペも好きだ。
アララギ派によれば、オノマトペ、体言止め、直喩はあまり好まれないと先日とある方にお聞きしたばかりだが、使いたいし好きだし、先生によれば違う考え方もあるとのこと。
連作では考えるべき事案ということを理解しつつ、単体では使ってしまおう。
我のこと拒む理由を聞けなくて落してみるわ愛の爆弾
降り注ぐ言葉のあられ受け取ってふるいにかけてダイヤ見つけた
では次に、この「凹む」という状態についてスポットをあててみよう
サイトで調べると次のようになっていた。
1 表面の一部が周囲より低くなる。くぼむ。「やかんが—・む」
2 やりこめられて困る。へこたれる。「しかられて—・むような奴ではない」
3 ある基準より少なくなる。損をする。「マージャンで一人だけ—・む」
言葉とは面白い。物質も見た目も心情も状況もいっぺんに表せてしまうではないか。
逆に多くの意味があることで話者の言いたいことをくみ取らなくてはならないのだが。
何通りあるのだろうか言葉の意 君の心に迷子になった
君からの口から洩れる言葉ゆえゆっくり食んで味わいたくて
ところで、先日「何気に」論争(というまででもないが)をX上で友らとした。
この時見つけたサイトにはこう書いてあった。
《副詞》「なにげない」の「ない」を取り、形容動詞活用語風「に」をつけて副詞化した語。
俗にはっきりした考えや意図がなくて行動する様。
《補足》初出の時期は不詳だが、昭和60年代のはじめか近世では「この菓子、何気においしい」のように「わりあい、なかなか」「意外と、実は」などの意を込めて用いられることもある。
問題となったのは推し活の圭くん(田中圭)の雑誌の話。
「AERAも何気に良かった」
この「何気に」という言葉。
私は副詞でとっていたため彼女にツッコミをいれたが、かみ合わない。
そこで前述した意味をコピペしたところ下の意味で使っていたと判明。
本当に言葉が多様な意味を持つが故に起こる事態だ。
多面的、鏡の迷路に入ったの出口はどこに?あなたがいない
万華鏡、変幻自在彩って覗き込んでる「これはお花ね」
ただしこれは言葉を並べて繋げて歌を詠む短歌においてとても重要なことだ。
私はまだ詠み始めてやっと3ヵ月程経つ「短歌見習い」だ。
「丁稚」にもなれていない。
その私が「連作」の講義を受講したから大変だ。
しかも通常はチャットを使い連作を生み出した方へ意見や感想を言い合う。
そしてZOOMでは歌会が行われるという。
次回初めての歌会がある。
元々私はやらかし系の、要は慎重さが足りず、意見を言うのも苦手だ。
なんなら打たれ弱い。
気にしいでもある。
そして早々にチャットではやらかした。
と、どうなることかと思ったが、今は楽しい。
先生(チャット上は「さん」と呼ばせていただいている)も時にアドバイスに熱がこもる時もあるが、それは私の歌がとんちんかんな方向を向いてしまったからであり、普段はとても優しい。
熱くなる君の言葉が矢となって我は鉾持ち立ち向かうだけ
結構燃える性格な私。
さて、話をミツカンにもどそう。
この課、この先どうなるのだろうか。
なにしろ4人で構成というのも面白い。
パッと見ふざけた名前だがその実、メンバーに取締役もいるのだから本気度もうかがえる。
この4人が今後どのようにして私たちをあたためてくれるのか。
凹むことが多いストレス社会においてとても魅力的にうつった。
四人から送られてきたラブレター なぜだか同じ文面ならぶ
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