見出し画像

英語検定試験対策!リーディングとリスニングの最終追い込み方法

「X年もチャレンジしてるのに、目標とする級やスコアが取れない」というポストをTwitterやInstagramで見かけます。英検やTOEICの方が多いですね。

どんなふうに対策しているのかまで追いかけて読んだりはしないのですが、読む度に「勉強の仕方はどういうものなのかなぁ!?もしかしたら、やり方を変えれば、結果につながるかもしれない…」と感じます。

英作文は絶対に第三者に添削してもらう必要があるので(別にわたしの事業だけじゃなくて、論理展開を見てくれるところならどこででも!)独学でやり遂げるのは難しいかもしれないですが、リーディングとリスニングなら、どうにかなります!

もしライティングの添削にご興味のある方は、わたしの事業ウェブサイトまで☺!


この記事には、ふだん、しろくまスタディセッションの生徒さんたちにお伝えしているリーディング&リスニング対策方法をまとめました。

リスニングに関しては一度すでにまとめているので、こちらの内容と重複する部分があります☺


リーディング対策とコツ

①下地を整える=論理マーカーを網羅する
②間違えた問題に対し「なぜ間違えたのか」を分析する
③《内容を理解できていない場合》単語のカタマリを意識しながら読むようにする(スラッシュ・リーディング)
④《内容を理解できてるのに4択で間違える場合》正解の選択肢を元にキーセンテンスを探す

どんなに過去問を遡って解いても、「ただ解いただけ」になっていては効果的な学習とは言えません。これはリーディングも、リスニングも、ライティングにも言えることです。

1回分の過去問なり対策問題を解いたら、その次にやることは、徹底的な自己分析です!

でもその前に、リーディングを解くにあたって、絶対に習得しておきたい語彙があります。それはhoweverやthereforeなどの「論理マーカー」(discourse marker)です。その後の文章の行き先を示す言葉なので、論理マーカーを網羅しておくだけで内容を理解できる文脈・解ける問題がいくつもあるんですね。

①下地を整える=論理マーカーを網羅する

wikipediaのdiscourse markerのページを参照すると、論理マーカーは9グループに分けることができるようです。9つのジャンルを引用したうえで、その具体例をまとめました。

ただ、めちゃくちゃ数が多いです。英単語と意味を一語一句丸暗記するのはかなり、しんどいですよね!?そのため、1つ1つの意味をしっかり覚えるのではなく、グループ単位でまとめて、グループとしてざっくりと役割を理解するようにしましょう。※意味を覚えるわけではないのがポイント!

読解中に1つ見かけたら、印をつけて、一通り問題を解き終わった後にグループ内のその他を思い出すように意識付けると覚えやすくなります!

1. to provide a sense of where something is in relation to something else;
▷関係性の提供

「Aとは対象的に」
in contrast to A / in opposition to A 
「一方で/反対に」
whereas / on the one hand / in(by) contrast / on the contrary / to the contrary / conversely / oppositely
「代わりに/それどころか」

instead
「一方…で、他方では~」
Some ..., others~. / one..., others~. / the former..., the latter~. 

2. to supply a sense of when something is happening;
▷時間軸の供給

時間軸に関するもの

「最近」
recently / nowadays / as of late / lately / in these days
「かつて」
at a time in the past / at one time / in previous times / on one occasion / some time ago / once
「将来」
aftertime / in the future / futurity / in the days ahead / in the years to come

序列に関するもの

「はじめに/第一に」
to begin with / in the first place / first / foremost / primarily
「その後」
subsequently / secondly
「最後に」
lastly / finally 

3. to compare two ideas and express similarities;
▷類似点の比較

「Aと同様に」
just as A / just like A / similar to A / close to A
「同様に」

equally / similarly / likewise / in the same way / in an analogous way / in a similar way

4. to contrast ideas English provides many examples to signal the notion of difference;
▷相違点の対比

「Aにも関わらず」
despite / in spite of / with all / in spite of A / for all A / notwithstanding A
「しかしながら」
however / though / still
「それにも関わらず」
all the same / nevertheless / nonetheless
「たしかにSVだが、本当に言いたいことはbut以下の内容」
True, SV~, but… / To be sure, SV~, but… / Certainly, SV~, but… / Of course, SV~, but… / Indeed, SV~, but… / S may V~, but… / It is true that SV~, but… 

5. to present additional or supplementary ideas;
▷追加情報の提示

「Aに加えて」
add to A / as well as A / in addition to A / besides A / on the top of A /
「さらに」
also / as well / besides / furthermore / moreover / what is more / in addition / correspondingly

6. to indicate that a point in a discussion has been conceded or already taken into account;
▷すでに議論された論点の提示

「これがその質問に対する答えです」
Here goes the answers to your question.
※講義型のリスニングでは使われる可能性がありますが、リーディングではなさそうですね。

7. to demonstrate a sense of logical sequence;
▷論理的な順序の証明

「原因が理由で、結果が起こる」
原因 cause 結果
原因 bring about 結果
原因 give rise to 結果
原因 lead to 結果
原因 result in 結果
原因 contribute to 結果
原因 be responsible for 結果
結果 arise from 原因
結果 result from 原因 
結果 be caused by 原因
結果 be attributed to 原因
結果 be due to 原因
「原因が理由で、AはVする結果になる(いい結果)」
S enable A to V AがVするのをS(人意外)が可能にする
S contribute to A SはAに寄与する
S introduce A to B SはBにA(システムなど)をもたらす
S encourage A to V AがVするよう促進する
S facilitate A to V AがVするのを容易にする
原因が理由で、AはVする結果になる(悪い結果)」
S cause A to V AがVするのをSが引き起こす
S discourage A to V AにVさせないようにする

8. to offer an illustration or an example;
▷具体例の提供

「Aのような」
such as A / like A / including A
「例えば」
for example / for instance / say / suppose / to give an example / to take an example / to illustrate 
「特に」
in particular / particularly

9. to deliver a summary of the ideas discussed.
▷要約の提供

「結果として/したがって」
therefore / thus / hence / accordingly / as result / in conclusion / consequently /


②間違えた問題に対し「なぜ間違えたのか」を分析する

これは、以前書いたリスニング対策と同じです。問題を一通り解いたあとに、丸付けをしますね。そのとき、○だったものはそれでOK!なんですが、間違えたものを放っておくのはNGです。「どのような原因があったから、間違えたのか」を分析する必要があります。

問題文に原因がある場合
・読むのに時間がかかりすぎていて、時間内に解き終わらない
・論理マーカーから推測ができていなかった
・まったく知らない初見の単語がキーセンテンスに多くあった
・設問の意図を正しく理解できていなかった
・選択肢で使われている文法や語法が原因で、正しく選択肢を理解できていなかった
・選択肢とキーセンテンスの言い換えを理解できていなかった
精神面に問題がある場合(語彙・文法レベルに問題ない場合に多い)
・集中力の妨げになる原因があったか
▷なにか問題を抱えている、眠い、騒音など気が散る環境にある、など
・得意じゃない分野という先入観があったか

分析結果は、解答をメモしているノートに記録していきましょう!自分の傾向を把握することで、最適な対処が取れるようになります。また次回取り組むときに、特になにに注意すればいいのかが分かり、改善のための良い習慣づけができるようになります。


③《内容を理解できていない場合》単語のカタマリを意識しながら読むようにする(スラッシュ・リーディング)

自己分析をした結果、読むのに時間がかかりすぎていたり、あまり本文の内容を理解できていないと気づいたら、読み方から変える必要があります。

精読をする習慣がある/あった人に多いのですが、一語一句しっかりと全文に対して「脳内和訳」をしようとしてしまうんですね。時間内に解き終わることが大前提の英語検定では、「キレイな日本語の全文訳」は必要ありません。特にTOEICでこれをやっていたら、時間に対して問題量が英検以上にありますから、読み終わるはずがないんです!

リーディングでは、情報の取捨選択を意識する必要があります。そのためには、以下の2点が重要です。

問題になっていないエリアは、ざっくり読む。
問題になっているエリアは、しっかり読む。

このメリハリをつけるには、最初に「設問に目を通す」必要がありますね。このとき問題文を読むだけにしてください。4択の英文まで見てしまうと、先入観が読解の邪魔をします。よく分からない部分、そして本来なら分かる部分でも、自分の思い込みのままに英文を都合よく読んでしまうので危険です!

問題文を見て、キーワードを確認します。固有名詞や専門用語があればラッキー!その名詞が最初に登場するあたりから読めばいいということになります。それまでの内容は、ざっくり読みでOKです。

ざっくり読みをするには、「スラッシュリーディング」がおすすめです。スラッシュリーディングでは、脳内でキレイな和訳を作ることはしません。ある程度短い単語のカタマリを意識して読み進めるやり方です。

慣れない方は自問自答を意識するといいですね。

主語が動詞した / なにを? / なんで? / どうやって? / さらになにをした? 

さらに論理マーカーを駆使して、前後の文章とのかかわり合いも同時に理解していきます。SV. Therefore, SV.のように書かれていたら、どんなにSVの文章が長くて難しくても、「最終的にどうなったか」が書かれていると分かりますね!

④《内容を理解できてるのに4択で間違える場合》正解の選択肢を元にキーセンテンスを探す

なにを言いたいか、ざっくりと内容が分かった!設問も4択の文章も読めている!となった場合、「文章の言い換え」に慣れていない可能性が高いです。本文と4択を照らし合わせたときに「つまり、こういうこと?」という発想に至ってない、ということですね。

その発想力を鍛える方法は、すでに解き終わった問題を使って行います。かなり前に解いて放ったらかしにしていたものでもOKです。

1.正解の選択肢を確認し、内容を理解する。
2.本文を頭からスラッシュ・リーディングを意識して読み、解答のキーセンテンスを探す。(解答冊子で説明されているかもしれませんが、自力で行うことが重要です)
3.キーセンテンスが分かったら、2文を見比べ「言い回し」の違いに着目する。
・それぞれどんな動詞がそれぞれに使われているか
・どの単語がどの単語に言い換えられているか

この作業を間違えた問題に行います!繰り返し行っていくうちに、「言い換えの傾向やコツ」が分かってきますよ☺✨


リスニング対策とコツ

①短時間のリスニングを可能な限り高頻度で行う
②間違えた問題に対し「なぜ間違えたのか」を分析する
③《聞き取れていない場合》スクリプトを見ながらリスニングする
④《聞き取れているのに間違える場合》スクリプトからキーセンテンス探し

リスニングも基本的にはリーディングと同じで、論理マーカーが重要になってきます。でも、口語なだけあって、リーディングほど難易度の高い論理マーカーが出るわけではありません。(書き言葉のほうが難易度が高いんです)そのため基本的な論理マーカーを網羅していれば大丈夫です!

「論理マーカーを意識して聴く」というのを大前提に考えてくださいね🎵


①短時間のリスニングを可能な限り高頻度で行う

リスニングで得点が取れないと感じる方は、できれば毎日、1日10分でもいいので行いましょう。英語のイントネーションやリンキングに耳を慣らすには「高頻度」であることが大事です。

「10分なんて言わずに、1日に1時間毎日継続するほうがいいはず!」と力んでも、過度な負担は、学習を遠ざけさせる原因になります。3日坊主になってしまっては、意味がないですね。

時間や気持ちにゆとりのある時だけ、たくさんこなし、基本は短時間でいいと易しい課題設定をしましょう。


②間違えた問題に対し「なぜ間違えたのか」を分析する

リーディングと同じですね!分析ポイントは以下の通りです。

・知ってるけど発音を覚えてない単語があったのか
・まったく知らない初見の単語が多くあったのか
・話しているスピードが速くて追いつかなかったのか
・なまりが強くて聞き取れなかったのか
・単語と単語のリンキングに気づけなかったのか
・選択肢で使われている文法や語法が原因で、正しく選択肢を理解できていなかったのか
・集中力が欠けていたのか


③《聞き取れていない場合》スクリプトを見ながらリスニングする

「スクリプトを読んだら理解できるのに聴くとダメだな…」という方には、耳慣らしを意識した練習が必要です。リンキング、なまり、スピードに慣れなければいけないですね。

すでに解き終わった問題を使って、スクリプトを目で追いながら、音声を聴く、もしくは音声と同時に声に出して読む、という特訓が効果的です。


④《聞き取れているのに間違える場合》スクリプトからキーセンテンス探し

これはリーディングとまったく同じです!

1.正解の選択肢を確認し、内容を理解する。
2.スクリプトを頭からスラッシュ・リーディングを意識して読み、解答のキーセンテンスを探す。(解答冊子で説明されているかもしれませんが、自力で行うことが重要です)
3.キーセンテンスが分かったら、2文を見比べ「言い回し」の違いに着目する。
・それぞれどんな動詞がそれぞれに使われているか
・どの単語がどの単語に言い換えられているか


ちなみに「聴いて分からなくて、スクリプト読みをしても分からない…」という方は、リスニングの前に語彙の定着が必要です。

とはいえ単語帳丸1冊覚えるにはかなりの時間が必要ですし、実際には理解していなくてもいい専門用語が多くありますので、優先して覚えるべき単語の取捨選択を心がけましょう!

・ベーシックレベルの論理マーカー(スペルが難しくないもの)
・ベーシックな助動詞、接続詞、関係詞
全ジャンルに共通して使える便利な名詞(「エッセイを簡単に仕上げるための、使い回しの効く動詞の語法」で紹介したものです)


以上となります!ページのほとんどを論理マーカーが占めていますが、それだけ重要ということです☺ライティングでも、論理マーカーを駆使することができれば、それだけで語彙観点、論理観点が安定します✨ぜひたくさ使って覚えてくださいね!

ここから先は

0字
4択問題の考え方から、各単元に対する論理的なアプローチをご紹介いたします。また学習した文法は、英作文という形でアウトプットしましょう。アウトプットや質問はコメント欄で常時受け付けております(*^^*)

中学受験、高校受験、大学受験、TOEICなど各種英語試験の文法問題に役立つ、英文法のの考え方を解説するマガジンです。同時に4技能すべてを向…

ご興味を持っていただき、どうもありがとうございます。いただいたご支援はすべて、子どもたちのための学童・教育事業にあてさせていただきます。