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「マーケットに選ばれる」意味を考える

写真は、JUNKeeeeSで配布された
パリピポテトくんアバターをARに出現させたもの。
フレッシュネスのレモネード大好き。

最近会社勤めを辞め、WEB3に全振りする人をお見かけするようになりました。なりタイ園長(えんちょ)( https://twitter.com/naritai_hojosen )もその一人。年末に大企業でのお仕事を辞め、独立されました。

そのえんちょが先日、「組織に選ばれる時代から、市場に選ばれる時代へ」というタイトルでスペースをされていて、組織に選ばれることに満足できなかったのは私も同じだなーと思いながら聞いていました。

「大企業を辞めるなんてもったいない」そう思う人もいるかもしれません。私が辞めた時も、もう10年以上前ですが、周囲の人のほとんどから「もったいない」って言われました。そこそこの給料もらっていましたし(当然今よりも多いw)、法律事務所の広報マネージャーという立場でかなり自由にいろんなことをさせてもらっていましたから。だから、「もったいない」のは定年までにもらえたはずの給料と、その組織の中で頼られるという地位、ということになります。

辞める決断をするまでは、組織の中で認められ、必要とされる人材でいることに注力してきました。そこが私の居場所であり、アイデンティティの一つでした。それはそれで間違っていなかったと思います。会社の中で上司から認められ、重宝される人材でいることは、昇進していく上で重要なポイントですし、地位にひもづく社会的な価値もでます。
大企業の中では女性は出産育児でマミートラックに陥ったりすることがまだまだある中、管理職になっていくことの難しさ、管理職をめざすことに無力感を感じる女性は多いと思います。男性も昔のように昇進していける保障はどこにもない時代です。会社員として給料は増やしたいし、やりたい仕事ができる立場になりたい、と思うのは当然のこと。今いる組織が好きな組織であれば、そこで選ばれる人になることは重要なんじゃないかと思います。なぜならその経験が自信になるし、人脈になるからです。社会ではまだマイノリティである女性に活躍してほしいからこそ、女性へのビジネス研修なんかもしています。

ただ、思っちゃったんですよね・・・組織に選ばれる人になりたかったんだっけ私??って。当時の自分の力には限界があって、ずっと同じ組織にいることでは培えない能力やスキルが歴然とあることに気づいて、選ばれてその地位をもらっていたけど、その組織の中では自分がこれ以上面白いと思える仕事できないなーって。
辞めますって言ったら、ほぼ全員「もったいない」だったんだけど、唯一「未練はない?」って聞いてきた(今は亡き)上司がいて、「未練ぜんっぜんない」って言ったら「じゃあ好きなようにしろ」って言って、その後私がやることをずっと見守ってくれて、応援してくれて、喜んでくれました。ことあるごとに、その話を周囲の人に嬉しそうにしてました。「こいつ未練全然ない!って答えたんだよ~」って。

仕事辞めたあと大学院に入り、修士・博士を取り、今は大学で教えています。40過ぎてからの大きな変化だけど、とにかく楽しい。組織に選ばれる人ではなくて、向学心や知的好奇心のある人達から選ばれる人になるべく、定年という箍(タガ)を外して残りの人生を駆け抜けたい。(もちろん大学教員には定年はありますが、研究には定年ないしね。)
大学教員は大学という組織に選ばれるということも必要だけど、それ以上に学生というマーケットから選ばれることが私には重要。だから、先生の授業受けてよかった、先生の授業のおかでで就職できた、先生のあの授業今でも記憶に残ってる、って言われると本当にうれしい。

あの時、辞める決断をした自分を褒めてあげたいです。えんちょにもそうなってほしい。心から応援してます。

(了)



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