2023年の応援消費を考える
2023年のマーケティングは引き続き「応援」がキーワードになるって話をしていこうと思います。
トップの画像はNFT界で今一番熱い男ロックンが率いる
JUNKeeeeSのJFPコレクションから、所有しているNFT。
Discordコミュニティがとても活性化していて、まるでオトナの部活。
楽しみながら応援できるプロジェクトです。
自分のためでない何かを応援するためにお金を使うことは、ネット社会になって急速に広まりました。1995年の阪神淡路大震災の時は個々の状況を把握することは難しかったわけですが、2011年の東日本大震災の時には、SNSで人々がつながり動画配信で状況を個々が発信できるようになったことで、知らない人や出会ったことのない人に共感する機会が格段に増えました。このころから応援という形の消費が意識されるようになりました。
以前はテレビのニュースで見た名もない人を応援したいと思っても、その人に行き着くのは至難の業でした。今は、SNSで比較的簡単に出会える(探せる)し、投げ銭やクラファンなどの手段も様々あるし、オンラインショップが簡単に作れるし、amazonで干し芋(欲しいものリスト)を作ることができるし、直接paypayで送金するなんてことも可能です。応援して欲しい側は簡単に詳細に情報が出せ、消費者の方もいろんな人の話が目に入ってきて、より深く共感することに出会えるようになりました。
それがここ数年の状況で一気にネットで過ごす時間が増え、加速した感があります。
さらにブロックチェーンにより匿名でもコミュニケーションが取れるようになりました。トラストレスってよく言われますが、NFT界隈が匿名なのにDAOにいる人たちのこと信頼できちゃうのは、ブロックチェーンだからということ以上に、今はまだみんながイノベーターで盛り上げてこうっていう雰囲気があるからでしょう。そもそもイノベーターって一般の人から見たら「変わった人」なわけでwww
とんがった人たちがWEB3周りに集まっていて、何か(誰か)を推して盛り上げようとしていて、この流れは2023年さらに拡大すると思われます。
応援消費は、ふるさと納税のように自分に返ってくるものもあれば、配信アプリの投げ銭のように一瞬で消えてなくなるものもあります。何が楽しいかというと・・・ふるさと納税は自分に返ってくる返礼品だし、投げ銭はその一瞬の高揚感や承認欲求への充足だし、NFTは好きなプロジェクトに関わりながら大きくなっていくこと。いずれにしても一種の「応援」ですよね。
応援消費の特徴は、WTP(支払いたい意欲)が高いこと。しかも強く共感して一度好きになると、リピート消費になります。年末に駆け込みで複数行われたNFTのふるさと納税は、どれも数分で売り切れ、#納税させろ というハッシュタグまで生まれました。これはその自治体への共感ではなく、組んだNFTプロジェクトへのロイヤルティの高さが大きいと思います。もちろん1年後にいくらの値が付くかという期待値もあるでしょう。
応援消費とWEB3の相性はとてもよいので、2023年さらに事例が増えていくと思われます。NFTや仮想通貨は減退期だという人がいますが、マクロではそうでも、日本市場に限っては異なった動きをしています。
OpenSeaのトラフィック(Similarweb.com)を見ても、
1位 米国(−11.79%)
2位 日本(+3.43%)
3位 インド(−9.97%)
4位 トルコ(−13.79%)
5位 カナダ(−17.59%)
と、日本だけがトラフィックが増えているのです。
AIの世界も日々…リアルに日々ものすごいスピードで技術が進んでいます。
AIやメタバース、NFTのプロジェクトは日本に限っては2023年も拡大していくでしょう。今後は消費者の巻き込みのスピードとの見合いになりますが、供給側プロジェクトの仕組みの完成度が試されてくると考えます。「仕組みの完成度」と書いたのは、プロジェクト自体が未熟であっても支援者を巻き込んで成長していく仕組みがあるかどうかが問われるからです。
WEB3に限らず、一緒に価値創造していく世界観を作っていかないと、人々から共感されず、一瞬で終わる企画になってしまいます。その意味では、ふるいをかけられる厳しい年になるかもしれません。
(了)
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