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【Story of Life 私の人生】 第86話:社員旅行 〜 香港・マカオ編 Part 2

こんにちは、木原啓子です。
Story of Life 私の人生 
前回は、 第85話:社員旅行 〜 香港・マカオ編 Part 1 をお送りしました。
今日は、社員旅行の続きのお話をしようと思います。

生まれて初めて乗った飛行機が国際線で、初めての社員旅行が海外旅行となったという、かなりラッキーな私。
その代償なのか、香港に到着して直ぐに「部屋のダブルブッキング」というトラブルが発生し、自力で「英語を使って」解決せざるを得ないという「試練」に見舞われ、冗談抜きで、紆余曲折でエキサイティングな初日を過ごし、最後は無事にフカフカなベッドに潜り込むことが出来ました。

翌日の朝、目が覚めて時計を見ると午前5時で、あたりは真っ暗でした。
「こんなに早く起きるつもりは無かったのになぁ」と思ったのですが、テレビをつけたらNHKのニュースを放送していて日本時間では午前6時。
体内時計は日本時間のままだった訳で、ああ、これが俗にいう「時差ぼけ」ってやつかと、妙に納得しました(笑)

朝食はホテル内のレストランで、バイキング形式でした。
マカオへの出発時間は決められていたけれど、朝食は各自済ませる事になっていたので、身支度をしてレストランに行くと、皆さんは既にご飯を食べている真っ最中でした。
お話を聞くと、やっぱり「日本時間」で起きてしまったとのことでした(笑)
食事は、和食、洋食、中華、アジアと、種類はよりどりみどりでしたが、私は普段食べることのない「中華粥」と点心類をチョイスしました。

朝食後は、マカオに向けて、ホテルを朝9時に出発!
「イギリスを出国して、ポルトガルに入国する事になるので、パスポートを持っていないとフェリーに乗れない」とガイドさんから念押しされ、全員バスの中で再確認しました。
フェリーのターミナルに着くと、ガイドさんから船のチケットを渡され、香港の出国手続き。
昨日香港に着いたばかりなのに、たった1日で出国ですか(汗)
パスポートに出国のスタンプを押してもらって、ゲート前の待合スペースへ行き、高速フェリーに乗り込みました。
これもサービスの一環なのか、船の中は冷房キンキン状態で、まるで冷蔵庫の中。
暑がりの私でも、流石に半袖でいられない位寒い!
長袖の服を持って来なかったから、マカオ到着までの約1時間、罰ゲームで冷蔵庫の中に入れられたような気分で耐えました(汗)

マカオに到着すると、パスポートを出して入国。今度はポルトガル領のスタンプを押してもらいました。
フェリーターミナルの外に出ると、現地ガイドさんと合流して、バスで観光開始。
最初は、マカオのシンボル、17世紀の遺跡の「聖ポール天主堂跡」でした。
正面壁(ファザード)は、ガイドブックで見ていたけれど、本当に大きくて壮大!
ここの大きな壁?に辿り着くまで、沢山の観光客に混じって、汗ダーダーになりながら、長い階段をひたすら登りました。
壁には、キリスト教の聖人、聖母マリア像と天使、子供の頃のキリスト像と大天使といった、沢山の彫刻があり、数百年経っても綺麗に保存されていました。

周りをぐるっと見学して、次に行ったのは大聖堂の隣の「モンテの砦」でした。
砦だから丘の上にある訳で、また石畳の長い階段を上る羽目になり、全身汗でビショビショ状態(泣)
やっと砦に着くと、丘の上からマカオの街並みや、中国本土が見えて、大興奮!
大きな大砲がいっぱいありました。
大砲のところに行って「撃てー!」ってジェスチャーした写真を、皆で撮りましたっけ。

次はセナド広場へ行き、周辺のヨーロッパ形式の建造物を見ながら、お土産屋さんを覗きながら歩きました。

お昼は、カジノがあるホテル・リスボニアのレストランで、ポルトガル料理のランチフルコースをいただきました。
現地ガイドの方は、かなりギャンブルがお好きのようで、私たちがお昼を食べている間に「ちょっと行ってくる」と言い残して、カジノに行ってしまった(驚)

フルコースだから、テーブルに座ってから食べ終わるまで1時間半くらい。
お料理が出てくるタイミングがかなりゆっくりで、どちらかといえば「早食い」の部類に入る私たちは、かなり「手持ち無沙汰」で(笑)
食べ終わるまでに、かなり甘え目のワインのボトルが、何本空いただろう(爆)

食事の後は、皆でカジノに行ってみました。
ガイドさんは、カジノで奮闘中!
私たちも、スロットマシーンやポーカーで、少し遊んでみましたが、誰も勝てなかったです。

カジノを後にして、バスでフェリー乗り場へ。
今度は、ポルトガル領から出国手続きして、また罰ゲームのような極寒のフェリーで香港に戻りました。

香港に戻ると「啓徳空港で飛行機が着陸に失敗して、海に落ちた」というニュース速報が入ってきました!
詳細を聞いてみると、昨日私達が乗った便と同じらしいとのこと!
死者は出なかったけれど、かなりの怪我人が出たようで…
出発が1日違ったお陰で、最悪の旅行にならずに済んだ訳です。
皆さんから「ホテルの部屋のトラブルなんて、かわいいもんだ」と言われましたが、本当にそうだなぁと、つくづく思いました。

ホテルに戻り、夕飯前にシャワーを浴びてくることになりました。
シャワーを浴びてサッパリし、着替えてからロビーで集合し、バスで夕飯を食べに行きました。
この日の夕食は、水上レストランで有名なJUMBO、桟橋から船でレストランに移動しました。

個室に通されて、夜景を見ながら広東料理をいただきました。
お味は、あまり日本人好みでは無かったような気がします。
全体的に「脂っこい」感じ。
本場の中華はこうなのかもしれないなと思いながら、しっかり頂きました。

余談ですが、JUMBOは2022年3月に閉店して、6月に南シナ海に沈没したという話を聞きました。
ある意味、香港の名物でしたので残念です。

香港もマカオも、あっさりとした食べ物があまり無くて…
だんだん、お新香や、サラダが恋しくなってきました。

食事の後は、ホテルから割と近い、ネイザンロードとモンコック(旺角)の屋台街に行きました。
ネオンギラギラで、人も多くてとても賑やか!
チープなお店が沢山で、中にはブランドのコピー品もありました。
私が見つけたのは、アディダスとナイキに似せたTシャツ。
かなり安かったので、思わず買っちゃいました(笑)
ホテルに戻って良く見たら…
アディダス「adidas」が、アジデス「adides」で、ナイキ「NIKE」がミケ「MIKE」で、大爆笑でしたが、良いお土産になりました。

セブンイレブンを見つけたので、ビールや乾き物を買ってホテルに戻り、社長さんのお部屋で二次会。
この日も午前0時まで盛り上がり、解散になりました。

翌日は、朝ご飯を食べてから、バスに乗って香港の市内観光。
まずは、ツアーの市内観光でお約束らしい「宝石店」に連れていかれました。
特に欲しい物もないけど、現地ガイドさんやお店の人がかなりしつこくて、かなり閉口しましたが、結局誰も何も買わず(笑)

次は、タイガーバームガーデンに行きました。
タイガーバームで巨額の富を成した方の別荘だそうです。
極楽と地獄をイメージした極彩色のオブジェや建物の数々だそう。
コンクリートや陶磁器に色彩が施され、ストーリー性のある展示になっていました。
異様な毒々しさと、思わず笑ってしまうような鮮烈な異様さがありました。
売店では、しっかりタイガーバームを買いましたっけ。
余談ですが、ここは2000年に閉鎖されてしまったそうです。
もう1度、あの「毒々しさ」を見てみたかったなぁ。

お昼は、老舗の蓮香楼で、飲茶をいただきました。
ワゴンを押して回っている、お兄さんやお姉さんを呼び止めて、好きなものをいただく形式で、とても楽しくて♪
みんなで好きなものを頼んで、ビールを飲みながらお腹いっぱい食べました。

お昼を食べ終わると、香港最古の寺院である文武廟でお参りをして、スターフェリーで香港島から九龍島へ移動し、半日の観光が終了。
一旦ホテルに戻って、夕方まで自由行動になりました。

私は、英語堪能の職人さんにくっついて、ペニンシュラホテルのショッピングアーケードに行きました。
特に買うものは無い(というか、買えるだけの財力が無い)ので、ウインドーショッピングだけ。
それでも、かなり緊張して歩いたことを覚えています。

ホテルに戻り、集合して夕食になりましたが、皆いい加減「中華」には飽きてしまっており…
ホテルのコンシェルジェで、老舗のインド料理レストランを勧めてもらい、そこに行く事になりました。
「香港でカレー?」って思ったのですが、考えてみれば「イギリス領」だから、インド人街もあるようで。
生まれて初めて、本格的なインド料理を香港で経験することになりました。

インド料理=カレーではなく、タンドリーチキンや、ケバブのような肉料理もあるし、天ぷらみたいなものや、サモサのような野菜の揚げ物、ミントの香りがするサラダや、スパイスたっぷりのおせんべいみたいなものまで、本当に色々なお料理があり、かなり驚きました。
ただ、殆どの味付けは「カレー味」でしたが(笑)

カレーも、日本のカレーライスとは違い、かなりの種類があり、ほうれん草を使った緑色のカレーや、チキン、ポーク、ビーフ、魚介類のカレーや、豆のカレーもあることがわかりました。
人数が多いから、色々な種類のカレーとナンを食べることが出来ました。
元々辛いものが好きだし、ここに来たお陰で、インド料理が好きになったかもしれません。

夕食後は、真っ直ぐホテルに戻り、ホテルのバーに行きました。
翌日の午前中に空港に行く事になっていたので、荷造りもしなければならないということで、バーでは1人2杯だけオシャレなカクテルをいただき、解散になりました。
部屋でシャワーを浴び、荷造りをしてから、初めての海外の思い出を胸に、眠りにつきました。

翌日は最終日、朝食後すぐにチェックアウトして、空港に向かいました。
パスポートに、香港最後の出国スタンプを押してもらいましたが、たった4日しか滞在していないのに、入出国のスタンプが7つもありました!
出発まで免税店を覗き歩き、お昼は空港の食堂でエビワンタン麺をいただきました。
街中で食べてみたかったなぁ。

飛行機は順調に成田に向かって飛び、5時間弱で着陸。
数日前の着陸失敗を知っているから、同じ飛行機に乗っていた皆さん祈る気持ちだったのだと思います。
無事に成田空港に着陸した時、乗客全員、拍手大喝采でした。

成田で入国審査をして、8個目のスタンプを押してもらい、無事に帰国。
帰りも、職人さんの車で家まで送っていただきました。

後日談ですが、外気の蒸し暑さと、冷蔵庫並みの室内や乗り物との気温差に身体がついていかなかったらしく、帰国後、参加者全員が風邪を引きました。
今では笑い話ですが、これが本当の「香港風邪」、お土産にいただいた(汗)
「次に香港に行くときは、絶対に長袖を持っていかなくては」という、良い教訓になりました。

派遣の身分で、ラッキーにも初の海外旅行を体験することが出来て、本当に幸せだったと思います。
1988年7月だったから、あれからもう34年も経っているのですね。
中国返還前の香港・マカオを観光できたことは、幸せだったなぁ。
既に閉鎖されてしまったところもありますが、この時の思い出はやはり特別で、今でも鮮明に覚えています。

その後、出張で何度か香港に行く機会はありましたが、空港の場所も変わってしまい、ディズニーランドも出来てしまった。
マカオには、足を運ぶチャンスが無く今に至っています。
コロナが終息したら、足腰が丈夫なうちに行ってみたいなぁと思う、今日この頃です。

〜続く

今日はここまでです。
次回は、第87話:スポーツ・ジャンキー時代 Part 1 〜 テニス事始め に続きます。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
またお会いしましょう♪

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