見出し画像

弟への手紙 2024.5.4

やあ、久しぶり。でも、手紙を書くのは初めてだな。
「あなた」と呼ぶのか、「きみ」と呼ぶのか、名前をよぶのがいいのか迷ってしまう。
そういえば、小さいころは「ぼく」と呼んでいたね。
「ぼく」と「ねえちゃん」だったね。
よく喧嘩すると、「ぼく」といっても迫力ないし、「ねえちゃん」って呼びたくないときは「おい、ねえ」と言ってたね。
いまではそれもとても懐かしいな。
ここでは、きみとよぶことにしよう。
今、どうして手紙を書きたくなったかというと、ゴッホの手紙を呼んでいたんだ。
とても素敵な手紙で、羨ましくなったんだよ。
兄弟っていいなあ。私も兄だったら、きみとも、もっとうまくやれていたかな?
君も、頼りにできただろうにね。
どうしても張り合ってしまう兄弟だったよね。
小さい頃は、こんな私でも、それはそれは面倒みてたんだよ。
覚えてないだろうなあ。
いつも保育園に向かえにいくのは私の役目だった。
きみのお昼寝バッグを持って、手をつないで家に帰るのはとても楽しかったよ。きみはとても可愛くて、いつも女の子に間違われるし、私はいつも男の子にみられることが多かった。
お母さんがきみにお下がりを回せるように、私に男物を着せることも多かったからね。
それでも、私は嬉しかったんだよね。
いつから私たちは関係性を間違えてしまったんだろうね。
いまでは、優しくしてあげられなくて、申し訳なかったと思っているよ。
今日のところは、こんな感じで。
また、続きはまた今度。
2024年5月4日  大阪         慶子
あ、そうだ、もう一人の兄弟くんにもよろしくね。
pomeraは快適です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?