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会社に雇われるとは
過去10年間ほど、時給で給料をもらって生活をしてきた。20代に8年間、大阪の会社で正社員として働いた後、カナダにワーホリビザで1年滞在。カナダから帰国後、5年半は英会話教室で講師として働いた。
チェコでも7年半は語学講師として生き延びていたので、
5年半+7年半=12年
教えたクラスの時間だけ給料をもらってきた。
ちなみに語学講師は、どの国にいっても安賃金だなぁと思った。日本でも、カナダでも、チェコでも。クラスルームの中にいる間だけお金をもらえる。
チェコは社会主義の影響か、公務員や医者の給料が西洋諸国に比べて低い。先生の給料もかなり低い。教員資格持ってる先生でも給料低いのに、語学教える資格持ってるぐらいの講師の時給なんてホント微々たるもの。
あと、革命後ロシア語の先生がコロっと英語の先生になったらしく、英語のクラスのクォリティは低く、社会主義時代に小中学校を卒業した人は自分で努力しないと英語が話せない=ヨーロッパのど真ん中にあって英語が話せないと、仕事の幅がえらい狭くなる。ということで、英会話講師のニーズが高かった。英会話講師が引く手あまたで超ちやほやされた時期もあったようで、西洋諸国から大量に人が流れてきたらしく、私が移住した2012年当時はEnglish speaker=英会話講師というイメージだった。ほとんどは大学卒業したての人達で、その大半が1年(ちょうどビザが切れる頃)で母国に帰る。そんなもんだから、語学学校も講師は使い捨て=使い捨ての時給だった。
準備時間や、法人クラスのために企業のオフィスに派遣された場合の移動時間は、まーったく払われない。「全部込み」だと。メトロ、バスを乗り継ぎ、片道40分ほどかかっても、だ。都合がいいな。そりゃ講師は準備しなくなりますわ。
本題に戻る・・・
去年の10月から、知り合いの会社に正社員待遇で雇われて、いろいろ気付いたことがある。それは、20代の8年間では気付かなかったことだった。
1)働いていない時間も給料が払われる
始めて知り合いの会社に行った時、翻訳とか電話会議の通訳とかお願い、と言われて、一日3、4時間だけ仕事をし始めた(そのほかの時間は、日本語、英語を教えていた)。新鮮だったのは、仕事をしていない時間も給料が払われるということだ。
トイレに行っている間、タバコを吸っている間、
コーヒーを作っている間、私用電話に出ている間、、、
レッスンをしている間は、トイレは絶対行けない。電話なんて出られるわけがない。レッスン以外のことはレッスン前後にする。(日本では、そのレッスン前後も仕事を頼まれ(タダ働き)、3,4時間トイレに行けないことがザラだった。)
ご飯は飲み込むように食べるか、スキップ。食生活のリズムはガタガタ。食べる時間は移動時間、その間に食べられなければご飯ナシ。レッスンの時間は生徒さんのために使う。それが当たり前だった。
それが・・・トイレにいつでも行ける!しかもその時間をマイナスするとか、しなくていい!?えー!!
トイレの中で、ちょっと感激したのを覚えている。
2)モノの支給
またまたトイレで思ったこと。
トイレットペーパー、買いに走らなくてもいい!
トイレットペーパーも含め、オフィスの水道代、ガス代、電気代は会社もち。
そして掃除。トイレもフロアも掃除してくれる。ゴミ出しもしてくれる。
会社と職種によっては、スマホ、パソコン、車が支給される。スマホはデータも電話もほぼ使い放題。スマホの充電してもオッケー。
やった!生活費節約!
トイレットペーパー、高いんだよねぇ、こっち。それより、ドラッグストアに足運んでデカいトイレットペーパーのパック買って歩くのが面倒だし。オンライン・ショッピングがあるじゃんと言われるが、気づくのが遅くて間に合わないのだよ。
3)仕事しながらおやつ食べてもいい
当たり前だけど、授業中はポリポリおかし食べられない。でもオフィスで仕事し始めたら、朝ごはんを近くのスーパーで買って、デスクで食べるとか、できる。まーーー!
食生活、改善!ちゃんと3食食べるようになった。
4)季節に収入を左右されない
語学を勉強するのは、趣味でも仕事で必要でも、仕事の後。仕事が忙しければ休むし、旅行に行く時も休む。つまり、生徒さんの個人的な都合で私の収入が左右される。なんでやねん、、、となるが、仕方ない。
夏=みーんな仕事しない!バカンスよ、バカンスーーー!
年末年始=クリスマスよ!買い物とパーティよ!勉強なんてする時間なしこちゃん!
・・・なので、毎年夏と年末年始の収入がガクンと減っていた。
でも正社員待遇にしてもらったら、一年を通して同じ額がもらえる!仕事が超忙しくて残業する時もあるけど、暇だなーって思う時も同じ額がもらえる!夏や年末年始に、気が重くなることもない。
12年ぶり。去年は年末年始のストレスなく過ごせた。
本当に、ゆっくりできた・・・。過去10年以上、年末年始に感じたことのない心の落ち着きを感じ、涙ちょちょぎれだった。
5)この感覚、ない人がほとんど
トイレ行ってる間もお金が支払われる、トイレットペーパー買わなくてもいい、デスクでおかし食べてもいい、季節労働にならない・・・そう同僚に言ったら「そういう考え方があるんだー」と言われた。
どんなクソ会社でも、トイレットペーパー持参で来いとか、そんな規則はないだろう(いや・・ないと信じたい・・・)。
ちなみにAmazonは倉庫の従業員をトイレに行かせないクソのクソ会社、ブラック企業。そこまでして人間をこき使い、利益を上げ、大企業だからほいほいと誘致され税金免除の大企業。使いたくない。こんな企業、応援する気にならん。Amazonでしか手に入らないものがあるのが残念でしゃぁない。
買い物=投票と同じ。
企業には、従業員の生活を預かっているという責任を少しは持って欲しいと思う。人をモノ扱いする企業が多すぎなんだよ。
会社に対して文句を言うのは毎日のこと。会社に行くのが楽しくて仕方ない人は、少ないんじゃないかなと思う。
でも、ちょっと感謝の気持ちを持つことで、イライラも少しマシになるんじゃないかな。
会社に勤めるって、ありがたいこといろいろあるんだよ。
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