10年ぶりの親友と涙の再会‼⑧

電話に出たKさんの声は昔と全く同じで、
「佳子さん？」と彼女の懐かしい声を
聞いただけで、もう泣きそう。

今は「先月、数日前にケアのある施設に
入所したばかり…。」と現状を手短に
話してくれた。

私にKさんは会いたいのか、難病で変化
したカラダや顔をやはり、DAVIDにも
見られたくないのか、再会を拒否され
ても、どんなKさんの反応でも覚悟は
できてる私。

旭川市内

せっかくDAVIDと旭川に来てるなら、今の
施設の住所を教えるから「会いたい‼」と
言ってくれたKさんに聞いた場所は、旭川
市内へ戻る方向で、またトンボ帰り…。

メーターは8000円近くになり、DAVIDは
「高額の運賃支払いは大丈夫かな？」と、
私をやや心配してるが、お金や時間は
一切関係ない。

10年ぶり、実家へ帰省する前に一番に
飛んで来たKさんは、私の人生にとって
欠かせない親友。

タクシーで訪問

タクシーの運転手さんに携帯使用と、
乗車のお礼と感謝を述べ、Kさんの暮らす
真新しい施設に足を運び、ドキドキの再会。

ふっくらしてた頬がかなり減ってしまい、
とても痩せていたが、Kさんの目の輝きは
何も変わらない。

時間外の突然の訪問でもスタッフは、わざわざ
アリゾナから来たと話すと、面会のOKをくれ、
Kさんの部屋に案内してくれた。

10年以上ぶりに会った瞬間、一人で闘病し続けた
頑張りを想像すると、そっとKさんを抱きしめ
勝手に涙が出た。

涙

「生きててくれただけで、嬉しいんだよ。
会ってくれてありがとう！」DAVIDと一緒に
彼女のお部屋で、ランチまで2時間ブッ通しで
お話しが止まらない。

一緒におみかんを食べ、様々なお互いの
10年間をシェアして、泣いたり笑ったり
忙しかった。

「クールな佳子さんがDAVIDと幸せな
出会いをして、とっても嬉しい‼」と、
DAVIDを紹介して、自分の病についても
話をしてくれ、貴重な時はアッという間に
流れ、いつかの再会を願い、後ろ髪を
引かれながらサヨナラした。

痩せた友達

病による変化で、カラダや顔、声の出し方は
辛そうだけど、見た目や経年変化、Kさんを
包む容器（パッケージ）的な外観の違いは、
私には一切関係ない。

変わらない彼女の芯の強さ、ココロの清らかさ、
謙虚さや何とも言えない、美しい魂の輝きは
生きてるだけで私にとってお宝なのだ。

あぁ、進行性の難病や命の儚さ、起こる
出来事はなんと残酷で、それでもある
命の輝きは何と美しいのだろう。

「アツアツでカリッカリのトーストが
食べたい‼」と事故予防のために、ぬる目の
食事に対する感想や、甘いモノが大好物だと
話すKさんのニーズを、会話でキャッチした。

旭川AEON

何か、旭川にいる間に私がKさんに出来る
コトはないかと思いを巡らせ、旭川駅前
までバスで戻る。

DAVIDは一目会った時から、Kさんの魂の
輝きを見抜いていて、私がどうしても
旭川に来たかった熱い思い・私と彼女の
ココロの関係を、とても喜んでいた。

DAVIDも彼女のお部屋で、私たちが号泣
してる時自分ももらい泣きしそうだったのに、
グッとこらえて我慢したと教えてくれ、
私は胸が熱くなった。

DAVIDは私のココロの深い部分で大切に
してるそのデリケートな部分を、言葉
じゃなく感覚で共感できる、すごい繊細で
エンパス体質。

ビックリするし、他者の気持ちの共感力が
強いので、だれに対してもオープンな
ココロで尊敬してる。

Kさんのいる施設は旭川駅から、バスで
220円の距離だったのだ。

彼女の自宅までのドライブ、トンボ帰り
したが、結局会いたかったKさんにやっと
会え、全ての経験は私の宝、お金の話
じゃない。

旭川駅前のスタバとDAVID

旭川駅で、更なるサプライズでKさんの
笑顔を、見たいと私のアイディアを、
DAVIDに相談した。

⑨へづつく…

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