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緊迫したフライト直前(オレゴン)‼(*_*;

DAVIDの叔母の葬儀があった、オレゴン州の
ポートランドから、アリゾナへ帰るフライトは
格安チケットで、残念ながら席がバラバラ。

私はフライトの間は眠るだけなので、離れた席でも
問題ないが、DAVIDは一緒で隣の席がイイと思い、
諦めず飛行機に乗り込む前のカウンターで、笑顔で
スムーズに交渉した。

スタッフが用意してくれた席は、DAVIDの大好きな
窓側の席で、私は真ん中、離陸前にトイレに行った。

DAVIDの足元には誰かの水筒が、床に置かれてて
「誰かの忘れ物かな?」とスタッフにDAVIDが
手渡した。

飛行機内のトイレ

私が入った飛行機のトイレは、便器にも床にも
尿がコボれてグチャグチャで、前に出た男性が
適当にしたんだと思い「しょうがないな…」と
ペーパーとソープで、私が使う前にプチ掃除を
してから使った。

席に戻ると、真ん中の私の席が空いていて、通路
側に大きな男性が、携帯で誰かと大声で話していた。

DAVIDが緊張した顔をして「トイレに行くけど、
ケイコは窓側に座ってて‼」と日本語で言った。
(アメリカ人には私たちの会話が分からない)

窓際の席

飛行機の離陸やフライトの様子を見るのが好きな
DAVIDには窓際の席を私に譲るのは、とても
おかしな提案で、何か通路側の男性の異常か
危険をDAVIDが察知したらしかった。

DAVIDがトイレから戻ると、彼は真ん中の席に
座り、とてもピリピリした表情で「隣の席の人は
明らかに飲み過ぎ‼」と日本語で教えてくれた。

すぐチケットを手配してくれたあのカウンターの
スタッフがやって来て、酔っ払いのその男性に
強い口調で、冷静に目を見ながら、通路側の
男性に話しかけた。

「あなたの様に、明らかに飲み過ぎの方をこの
飛行機に乗せて、離陸はできない。」
「別の便のフライトを無料で用意するので、今すぐ
飛行機から下りて下さい。」
「他の全ての乗客達への危険を冒せない。」

泥酔した男性

酔っぱらった男性は、明らかに解せないと必死に
抵抗していた。
「俺の荷物は、もう飛行機の中だ。」
「家族が待ってるから、このフライトで帰らないと
イケない。」
「ビール2〜3本をフライトの数時間前に飲んだだけ。」
「何も悪いコトをしていない。みんな飲んでる。」
「勘弁してくれよ〜!」

酔っぱらった男性は必死に抵抗し続けて、諦めない。
「フライトの中で問題を起こさないと約束するから、
そんなコトを言わないでくれ!」と必死に頼んでいる。

男性スタッフは、断固として主張を変えない。
「泥酔状態のあなたの約束は、受け入れられない!」
「あなたの飲酒量は、フライトに乗るには非合法だ。」
「他の乗客を安全に離陸させるのが、私の役目だ。」
と強い口調で、何度も何度も、飛行機を今すぐに
降りる命令を、泥酔した男性に出し続ける。

10分近くも続いた押し問答中、DAVIDは蝋人形の様に
前を向いて静かに二人の会話を聞いていた。

飛行機の中

酔っ払いの人が万が一、暴れるかもしれない、
アメリカのドラマみたいな緊迫した雰囲気が、
飛行機全体に広がり、前後左右の乗客もジッと
動かず、静かに押し黙ってる。

「もし飛行機を降りるのに抵抗するなら、警察を
呼んで、牢屋に入れる措置もある」とスタッフが
言ったら、渋々酔っ払いの男性はそれは困ると
思ったらしく、ついに諦めて席を立った。

私の前に飛行機のトイレを使ったのは、その
酔っ払いの男性で、トイレもグチャグチャで正常な
動きが出来なかったからだと分かった。

DAVIDが最初窓際で座っていた時、足元に残された
水筒も彼の持ち物で「空いてる席はどこに座っても
イイだろ?」と、私がトイレ中に、その男性客は
酔っぱらって自分の席がどこかも分からない様子
だったらしく、私達の横の通路側の席に座ったのだ。

泥酔客は大柄な男性で、悪い人じゃなさそうだけど
私の横に座らせるのは危険と判断して、DAVIDは
窓際の席に座らせて避難させたかったのだ。

DAVIDがトイレに行く時、明らかに飲み過ぎのこの
男性の異常な様子や大きな声、普通でない態度に
周りのお客さん達が困惑してるのを見て、フライトの
スタッフに泥酔客のレポートをして、この一連の
事件が起こったのだ。

驚き

泥酔客は同じフライトでただ家に帰りたいだけで、
チョット適量を越えたビールを飲んだだけで、悪い人
じゃないと、DAVIDがスタッフにレポートしたコトに
ちょっと罪悪感を感じていた。

でも泥酔客が飛行機から降りてから、左右前後の
お客さん達はDAVIDの勇敢な行動に「よくやった‼」と
ホッとした様子で、感謝を述べてくれた。

DAVIDは冷静な判断をして、飛行機と乗客の安全を
守っただけだ。
DAVIDに「不要な罪悪感は手放し、一人の客として
フライトの安全にプラスになる決断と行動をしただけ
だから、勇気を誇ってイイ‼」と私は話した。

フライトで気圧が下がり、空気が少ない状態では
確かに酔いも回りやすいし、フライトの途中でこの
泥酔客が暴れたり、周りのお客さん達に迷惑行為を
しないとは限らない。

すったもんだのやり取りの間、私はずっとDAVIDの
手を握り、深い呼吸をし続け「無事、何事も大きな
トラブルが起こらない様に‼」と、ココロの中に
平和が訪れる様な、マントラを唱え続けていた。

ガヤトリ・マントラ

アメリカでは、お酒やタバコに関しては飛行機は
とても法律が厳しく、去年のフライトではタバコを
吸ったお客さんが飛行機の中からレポートされて、
私達が到着したら、到着口に警察3人が待機して
逮捕の準備をしていた。

ダメなモノは、ダメ!!!
スタッフが安全だと感じられない飲酒量を越えた
お客さんは、フライトの安全の為にはNGなのだ。

DAVIDは「今夜じゃなく、泥酔客のお酒が抜けた
明日のフライトを準備されるかもしれないね!」と
話していて、「そうなったらあの泥酔客は、
『やってられない!』とまたお酒をしこたままた
飲みたくなっちゃうだろうね。」と話していた。

DAVIDの勇敢な行動に改めて敬意を感じ、フライト
前の緊迫した雰囲気は、まるでアメリカのドラマの
一場面みたいで、ちょっとドキドキハラハラした。

フライト

DAVIDと一緒に過ごすと、色々なハプニングが良く
起こるのだが、その度に色々と日本とは違う文化の
違いやアメリカ暮らしの学びになる。

無事オレゴンからアリゾナに帰れ、ホッとした。
飛行機の中では色々なコトが起こるが、これもまた
忘れがたい旅の思い出になる。

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