質問力のヒントになる英語表現
質問してるだけなのに、、、
通訳をしていると、質問が「質問」として受け取られていない場面に遭遇することがあります。 上司と部下など、力関係が不均衡(どちらかが圧倒的に強い立場)な場合に起こりがちな現象です。
外資系企業で、本社から「偉い人」が来日しての会議となると、立場の違いに加え、言葉が通じない状況に恐れの気持ちが起こりやすくなるようで、上司にあたる外国人の質問に対して、受け手が不必要に萎縮してしまうことがあります。
「理解したいから質問してるんだよ」というフレーズ
こういう場面で、「Help me understand 」という英語の表現を聞くことがあります。「私が理解するのを助けてください」という言葉。
質問をしている方は「ダメ」と言っているわけではなく、応援したい、サポートしたいけれど、その前にちゃんと理解したいという意思を示す言葉です。
相手に協力を求める”help me"という言葉が、共に理解し合うことで状況を良くしたいという意思表示のようにも聞こえて、個人的にも好きな表現です。
もう一つ、「単純に質問しているだけ」と伝えたいときに出てくる表現に”just asking”があります。こちらは"help me understand"よりも少しカジュアルな印象でしょうか。こちらの質問に他意はないことを表現する言葉です。
相手のことを理解したり、相互理解を深めるために質問は不可欠ですが、聞かれた方が萎縮するような状況は避けたいものです。相手のことを「理解したいから聞いているんだよ」ということが素直に伝わるような言葉が自然に出てくると人間関係もスムーズになりそうです。
ただ、発した言葉がどう受け取られるのかというのは最終的には普段の関係性が決定するものだとも感じます。日頃から良い人間関係を築く努力も怠らないようにしたいですね。