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私たちは消された展について思う事等。



私たちは消された展2023、今年も沢山のお客様にご来場頂きありがとうございました!!
心の底からお礼申し上げます。

今回の消された展について、2回に分けて今の想い等をぶちまけてみようと思います。

今回は私たちは消された展というグループ展そのものについて思う所から。

大前提として私はプロだろうとアマだろうと、上手かろうと下手だろうと、お客様を一番楽しませた者が優勝!

消された展に限らず、どんな展示やイベントもそう思って挑んでいます。


幸いにも(?)私は被写体故に撮り手によって作風が毎回変わって行くので、他のグループ展であれば何を持って行けば優勝出来るか?を考えて展示の方向性を考える事が出来ます。

その時々で肖像を売る作家にも、作品を売る作家にもなれるのです。

…と、福岡で展示をしているだけの間は思っていました。

ところが消された展に参加させて頂くとそれが全く通用しなかった。

裏を返せばどっちに振ってもお金を取るに値するレベルにする事が最低限求められるという事だったのだ!

では果たして私はちゃんとやれていたのか?

否。


特に前回迄は「作品」を展示しているのに、物販では「肖像」を売ってしまったりとちぐはぐ感が凄まじく、しかも売れるか?というとほぼ売れず。

展示したいものはこれなんだけど、この展示内容で消された展で物販に繋げるのは凄い難しい。だけど少しでも費用回収したいから取り敢えず売れそうなモノを作っとくか。
振り返るとそんな感じだったのだろうなと。
*昨年のフォトブックは本当に作りたくて作ったよ。

そりゃ売れんわ。


そんな自分を一旦棚に上げて、消された展に参加していて毎年思っていた事がある。
普段の仕事はどうであれ、皆さんこの場所には「作家」として出展してるんじゃないのか?という事だ。

それなのに展示作品にはバカみたいな安い価格を付けて、結果ほぼ売れてない。

売れるのはそれぞれがその時に本当に見せたかった展示作品そのものではなく、写真集(作品集)ポストカード、ご自身で量産したであろう人気モデルさんを使った千円〜3千円程度の作品プリント。

ねぇ、皆何で勝負しに来てる作家なの?それで良いの?

と、地方の無名作家、圭子は生意気にも思っていたのだ。

少なくとも私を撮って下さっている方々は「写真作家」としてプリントをした作品を売ろうと頑張ってる人が多いし、撮影も殆どがその前提だったりするのが大きいのかもしれない。

だからポストカードや写真集にする事で多少でも画質を落としたり、本来それぞれ作品に合う紙がある筈なのに、私の都合で本にする事で一緒くたにせざるを得ないのは私を撮って下さっている撮り手さん達に凄く失礼な行為なのでは?と、前回迄の展示で反省しての今回。

そこで被写体としての参加でも写真作品で勝負する以上は、プリントの質+相手を納得させられる何かをもって、きっちり私や私を撮影して下さった方々の価値をそれに見合う価格で示そうと覚悟を決めた。

無名作家が作品に相場に見合わないバカみたいな高値を付けて結果売れなかったとしても凄く悔しくはあるけど、名前とか名誉とか傷つくものは特に無いからね。

会場に足を運んで下さった皆様はご存じの通り、あのサイズの展示プリントに15万を付けた。作品証明書(この作品のプリントはこの世に一枚しか存在しないし、今後出しませんよという証明。)付きで。
*正直それでも安いと思ってるくらいだ。

そして物販には2Lサイズのプリントを持って行った。
此方も当然証明書付き、1万。
*私に言わせれば単に小さくなっただけで作品そのものの価値は変わらないので凄く迷ったけれど、既にSNSに発表している等の理由で安くした。


フォトブックは展示作品とは全く関係ないのだけれど、撮影者であるbag'sさんが編集やデザイン迄手掛けた上で今回のために作って持たせてくれたものだ。
此方は144ページで4500円。
ここ数年撮り溜めたものを纏めた一冊。
*特にエロい訳でもヌードが多い訳でも無い

以上が今年の物販である。
見ての通り幾ら良いと思って頂けたとしても、気軽に買える値段ではない。
本当に気に入って下さった方、かつその時偶々買えるお金を持っていた方にしか手に取って貰えないものばかりだ。

結果、
展示作品→売れず
2Lプリント→一枚だけながら売れた
フォトブック→完売、最後サンプル品まで売れた

それから、そこまでは出せないけれど…と、わざわざ近くにお菓子を買いに行って戻って来て下さった方もおられた。

勿論、貴重な時間とお金を使って私の作品を見るために足を運んで下さった方も多数おられた。

福岡からの参加だから初回の4年前は身内のお客さんなんて一人も居なかった。

今回はそもそも出展段階で審査制に切り替わり、主催者が「つまらない」と思った者は落とされた。

会期中アンケートに回答頂いたらステッカーが貰える仕組みで「誰の作品が良かったか?」という質問欄があった。
1,000人超のお客様のうち、アンケートに答えて下さったのは187名。

結局私は18名の作家の中で10位だった。

この結果をどう見るか?

と、消された展出展メンバーもさる事ながら地元福岡の仲間達にも問いたい。

いい加減「入場料取ったらお客さん来なくなるから…」とか「ちょっと東京行ったからって偉そうに」という言い分は通用しないよ?

実はアマチュアカメラマンを食い物にしてる様な、有名な展示会に出展させて貰え、あの有名カメラマンと同じ会場で展示出来た栄誉!も否定はしないけど。

凄く頑張ったらアマチュアでも優勝出来るかもしれない!でもそんなに甘い訳無いという面白さと、普段プロとしてやってるのに下手したら無名で下手くそなアマチュアに負けるかもしれない緊張感。

皆の知らない所で出展者にとってはそういうピリピリした場所でもあるのが「私たちは消された展」なのだと思っている。特に今回からはね。

続きの話は此方から!↓


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