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上高地のニリンソウ『第1話』 とにかく春の人気者!(しばらく無料です)

信州 上高地の森にはニリンソウがいっぱい!

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上高地にはいろいろな種類の植物が生活していて、季節ごとに咲く花は風景に色を添えてくれます。
そのなかでも、今回お話しするニリンソウは、とっても魅力的。
「春の上高地といえばニリンソウ」と言っても過言ではないほど、上高地をを訪れる私たちを、可憐な姿で迎えてくれます。そんな彼女たちが、どんな性格なのかをそっと探ってみましょう。

意外な一面が、見られるかもしれませんよ。

ニリンソウの魅力

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上高地のニリンソウが芽を出す季節は、森の雪解けの進む5月初め頃から。あたたかくなるにつれ蕾をふくらませ、5月中旬には森一面に真っ白い花びらの小さな花を咲かせます。

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特別珍しい花ではないのですが、その愛らしい姿が私たちのハートをわしづかみにしてしまいます。

春の森、雪が融けまだ茶色い地面に一番乗りで芽を出す元気な姿、ほんのりと紅をさしたようなふっくらしたつぼみ、朝のまだ花の開ききらない頃の恥じらいあるそのすがた、森いっぱいの群落に咲く幻想を誘う風景・・・どれをとっても魅力的でため息が出るほどかわいいですね。

この花を見たくて上高地に来られる方も多い、とても人気の高いお花。
もちろんカメラマンにも大人気です。私も何度(何百回?)上高地でニリンソウを撮影したかわかりません・・・。

太陽の高く輝く森で、まるで妖精がふわふわ踊っているようです。

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ニリンソウってどうして「ニリンソウ」っていうの?

ニリンソウは植物分類的にはキンポウゲ科イチリンソウ属の多年草です。ニリンソウは草ですが冬も根っこが生きていて、春になるとその根からいち早く葉を出してきます。乾燥した場所よりも、湿ったところが好きで、上高地でも小川のながれの近くに群落を作ります。


ニリンソウの名前の由来は、1本の茎から2輪の花の茎が伸びて花が咲くことから、「二輪草」という呼び名になっています。たまに一輪になったり、三輪の花を付けていたりすることもありますが、それを「イチリンソウ」、「サンリンソウ」とは呼びません。「イチリンソウ」「サンリンソウ」いう別の種が存在します。(でもイチリンソウ属の同じ仲間なので、とても似ています)

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ニリンソウはアイドル、そして幸せを連れてくる花

上高地では、ニリンソウは春のみんなのアイドルです。

上高地にいらっしゃる観光客の方は、散策から帰ってらっしゃると、それはもうニリンソウに負けないくらいかわいらしく、「ニリンソウ咲いてました♪かわいかった」と年齢関係なくお話ししてくださいます。そして「またきっと上高地に来ます」と言って帰られます。

上高地で働くスタッフの間でも、その季節になるとニリンソウの話題がのぼります。

「今日、小梨平で咲き始めているのをみつけたよ」、「ニリンソウ咲いた、超カワ(・∀・)イイ!!」 「明神の手前は満開です!」「2輪目が伸びてきたね~~」「徳沢見頃ですよ」「★休憩時間に見にいってきます」「ミドリニリンソウ見つけたあああああ」「登山道の手前の群落はどうなってる?」「そろそろ花も終わりみたい(´・ω・`)。。。」

と、特にまだ上高地ビギナーのスタッフは、まるでアイドルの追っかけのようにニリンソウのとりこになっています。

長く上高地に勤めている私にとっても、毎年変わらず咲いてくれるニリンソウは愛しくてなりませんし、飽きることはありません。「休みならニリンソウ見に行くといいよ~」とアドバイスした若いスタッフが、上高地内の散策に出かけ、初めて見るニリンソウに感激し「ニリンソウ、とってもきれいでした!」と目を輝かせて帰ってくる姿を見ては、とても嬉しくなります。

ニリンソウは、春の遅い上高地で春一番を告げる華やかなメッセンジャーであり、みなに幸せをはこんできてくれる花のアイドルなのです。

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