宇治拾遺物語

唐突の古典。

宇治拾遺物語、というのは実は理不尽を教訓としている物語ばかりです。

有名な話だと、たんこぶじいさんの悪いじいさんは、実は悪いじいさんではなく、ただ後から行っただけのじいさん。

タイミングが悪く、こぶをつけられただけなのです。

現代風に言うと、

「タダでPS5くれる怖いおじさんがおったでよ」と言う噂を聞いて、そこに行ったらPS52台分の財産をぶんどられた。しかも、警察に行ってもどこに行っても「あんたが悪い」と言われる始末…

というところでしょうか。

身分、病気、お金…現代より、昔の方が理不尽なことが多かった。

故に、古典童話のモチーフは「この世は理不尽なんだよ」という理不尽極まりない現実を子供達に伝えることだと言います。

これがわかっているのといないとでは、お話の見方が変わってくると思います。

物語や現実に対して

「なんで、こんなに理不尽なんだ!」「救いがない!」

と、ただ怒るだけよりも

「この理不尽をどうやって回避しよう」

とした方が、未来があるように思えるからです。

割と修羅場を潜ってきた方なので、この考えに至ったのかもしれませんが、これは強く生きていくための武器になる気がします。

まあ、私も理不尽に大声で反発しまくっていたのですが、受け入れてからは、言葉数が少なくなったように感じます。

もう少し、孤独でいなければ。

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