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第二子出産前後の上の子のケアについて~仲良し兄妹への親の関わり方~

6歳の誕生日を迎えて

第一子である息子が9月1日で6歳になりました。
改めて過去6年間を振り返ってみて、本当に手のかからない穏やかな子だなー、と感じています。
イヤイヤ期も多少はあって、外で地べたに寝ころんで地団駄・・・みたいなことも数回はありましたが本当にひどいのは片手で数える程度ですし、外に連れて行っても走り回ったり大声で騒ぐことも少ない、戦隊モノとか攻撃的な遊びも無い。おかげ様で、至って平和な家庭環境を保てています。

特に、私の第二子妊娠から実際に妹(現在1歳7か月)が産まれてからの2年もほとんど情緒不安定的なところは見せたことはなく、むしろ、ずっと妹に優しくて、まだ物心つかない妹の方が手加減ができないのでがしがしお兄ちゃんをぶって兄が泣かされる・・・という始末。
でも、一度も妹に対して怒ったり手を出したりしていない5歳男児は偉い!と思って、6歳になったのを機に、以前から書きたいと思っていた、「第二子出産前後の上の子ケア」について書いてみることにしました。

ママ友界隈ではメジャーな話題

この話題、ママ友界隈ではかなり頻繁に出てくる話題で、下の子の出産前後で上の子が赤ちゃん返りしたとか、癇癪持ちになったとか、場合によっては一度完璧にオムツ卒業していたはずなのに、またおもらしするようになってオムツやり直した・・・なんていう話も出てきたりします。
第二子の出産前後は、とにかく上の子の心のケアを優先して!というのは鉄則で、新生児は泣いてて多少放置しても本人はわからないし覚えてないけど、上の子が泣いているのに新生児のお世話を優先してしまうと、上の子は既に理解できているから、傷ついたり寂しがったり拗ねたりしてしまうらしい、というのは第二子妊娠前から先輩ママから沢山聴いていました。

本妻の住んでいる家に急に愛人が一緒に住むようなもの!?

下の子が産まれた時の上の子の感情として、極端な比喩として聞いたのが上記タイトル。上の子は一人のうちはパパママの愛情を一身に受け唯一無二のアイドルでちやほやされていたのに、急に「今日からは愛人(下の子)も一緒に住むので、愛情は半分になるよ。あ、むしろ、愛人(下の子)の方が手がかかるので、君の相手は少なくなるかもだけど、君、本妻なんだからそこんところヨロシク。」と言われるようなものだ、と。笑

下の子からすると、今まで全部受けていた愛情を下の子に奪われるだけでも大きな痛手なのに、24時間365日一緒に住むことになり、前の環境に戻れる逃げ道も無い。
それに加えて場合によっては「お兄ちゃんなんだから(お姉ちゃんなんだから)我慢しなさい!」なんて怒られることが増えたりして。踏んだり蹴ったり、そのショックは相当なものだ、というのです。
そんな中、うちは妹を愛人(敵)とみなさないようにショックを与えないように第二子出産前から意識的にコミュニケーションしてきたわけですが、私が個人的に意識したこと・やってきて良かったと思うことを書いていきたいと思います。

前提の環境も家庭・兄弟姉妹によって千差万別

先ず前提として、「第二子」と言っても状況は家庭によって千差万別で、特に、年の差が2歳なのか4歳なのかは上の子に与えるインパクトも大きく変わります。2歳差くらいだと、上の子のイヤイヤ期やオムツ外しの時期と下の子の誕生が重なってカオスだった!なんて話も聞いたことはあります。

うちの場合は上の子が元々比較的穏やかな性格だった上に、4歳差の兄妹なので、上の子はオムツも外れているし精神的にも(まだまだ甘えん坊ではあるものの)安定はしてきていたので、今思えば良いタイミングだったと思います。

また、上の子の保育園の同級生たちが、ちょうど1~2年前から妹や弟が産まれて、下の子達も同じ保育園に通い始めたりしていて、うちの子もお友達の妹・弟をよしよしして可愛がったり、なんとなく、自分も下の子が欲しい!と思い始めていたような時期だったので、「妹・弟ができるってこういうことなんだ」というのがなんとなくは感覚がわかってきていたのかと思います。(勿論、実際に自分の家族になるというのとお友達の妹弟では全然話は違いますが。)

「妹=敵・ライバル」ではなく、「妹=仲間」の構図を作る

上述の「下の子=愛人理論」を聞いて、上の子から見て「妹にママ・パパが取られた!」と感じさせないことが大切だと感じた私は、妊娠中から「このお腹の中の妹ちゃんはあなたの仲間だよ。」と感じさせるようなコミュニケーションを意識的にしてきました。
妹がお腹の中にいる時から、上の子に撫でてもらって「あ、今赤ちゃんが喜んでるよ。」とか、「赤ちゃんが早くお兄ちゃんに会いたいって言ってるよ。」と伝える。

そして、出産後も、「妹もいるからこそ更にママ・パパに愛されてる!(妹効果で親の自分への愛も増大する!)」と思ってもらえるような声掛けをしてきました。
お兄ちゃんが妹をなでなでしてる時は「二人並ぶと更に可愛いね♡」とか、「赤ちゃんに優しい〇〇くん、さすがお兄ちゃんだね!」とか。

下の子のお世話で上の子まで手が回らない時も、「お兄ちゃんなんだから〇〇しなさい!」ではなくて、「お兄ちゃんが〇〇してくれたら●●ちゃん(妹)喜ぶよ」とか、「お兄ちゃんができるところを●●ちゃん(妹)に見せてあげたら?」と声かけをするようにします。

そういう日々のコミュニケーション一つ一つの積み重ねで、妹はパパ・ママの愛情を自分から奪う存在ではなく、むしろ妹が産まれたことで家族に更にHappyが増えている・自分も褒められる・愛されることが増えている、と感じてもらえるようにしてきました。

パパママのバランス・協力体制

そうは言っても、やはり大人一人でこども二人以上を全てカバーはなかなかハードなので、ママ一人で上述の対応が全てできるわけではなく、パパの育児への関わりもかなり重要かな、と思います。
ママがどうしても授乳など赤ちゃんのお世話をしなければいけない時はパパがお兄ちゃんと遊んだり、その逆もしかり。

うちは元々育児に関しても「出産と授乳以外は男女は同等にできる」という考え方をベースにしているので、第二子出産後もお兄ちゃんから「ママと全然遊べなくなった」と思われないように、上の子のお風呂や寝かしつけなども従来通り夫婦で交代でやるようにしていました。

そして今思えば、そもそも第二子妊娠前から、私が海外出張で一週間不在にしている時も息子はパパと二人きり(+時々おばあちゃんのヘルプ)で楽しく過ごして全くママを恋しがったりしていなかったので(ちょっと寂しい)、多少ママとのふれあいが前と比べて減っても、パパがカバー・フォローしてくれていればOK、という土台ができていたのも大きいと思います。

「愛してるよ!」をダイレクトに伝える

そしてこれは妹が産まれる前から今でもですが、愛情表現は照れずにダイレクト&ストレートにしまくっています。
一般的には日本人は欧米に比べて奥ゆかしいというか、「I love you」をしょっちゅう言うような文化はあまりないかもしれませんが、うちは元々、子供は勿論のこと夫婦間でもしょっちゅう声に出して「大好きだよ」「愛してるよ」を伝え合うようにしています。(こうやって改めて書くとやはりちょっとお恥ずかしいですが。)

朝起きた時、ご飯を食べる時、親子団らんの時間など、とにかく直接的に「〇〇くん(お兄ちゃん)、愛してるよ。だーいすき!」というのをしつこいくらいよく言う。ハグ、チューも沢山する。

そして、我が家の慣習として、毎晩寝る前には4人並んで全員が全員に愛してるを伝え合う。(まだ話せない妹ちゃん除く)

私:「〇〇くん(息子)、●●ちゃん(娘)、パパ、愛してるよ。おやすみ。」
夫:「〇〇くん(息子)、●●ちゃん(娘)、ママ、愛してるよ。おやすみ。」
息子:「パパ、ママ、●●ちゃん(妹)、愛してるよ。おやすみ。」

こんな感じで定型化している儀式的なものですが、どんなに忙しい日々でも毎日必ず最低一回は「愛している」と伝える時間を持つというのは、息子の精神を安定させるためにも効果的だったような気がしています

ポジティブ心理学的見解

ポジティブ心理学の見解では、子供との関わりの時間は量よりも質が重要!と言われています。
下の子のお世話で上の子に構う時間が長く持てない時、復職後に更にバタバタで毎日慌ただしく過ぎてしまう時も、短い時間でいかに愛と感謝(元気でいてくれるだけでありがとう!)を伝えるかが重要なのかなー、と思っています。

そして、大前提として、上の子が愛情をたっぷり感じて精神を安定的に保つためには、先ず親自体が自分の心を満たして余裕を持つことが必要不可欠かなー、と思います。
出産後は体の不調や下の子のお世話での寝不足、仕事や大人の世界から離れてしまっていることの不安やホルモンバランスの変化など、様々な理由でどうしても余裕は無くなってきてしまうものですが、決して一人で抱え込むのではなく、パートナーを始めとした色んな人に頼ったり甘えたりしながら、自分自身への思いやり(セルフコンパッション)を高めていくことが大切です。

6歳になった息子と1歳7か月の娘。
今のところほとんどケンカの無い(あるとすれば兄が妹に泣かされる)とっても仲の良い兄妹ですが、これからも二人に対して沢山愛情を注ぎながら育てていきたいと思います!





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