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春の別れーー『黄鶴楼送孟浩然之広陵 』李白

桜の便りの届く季節になりましたね。

先日の講座で取り上げた、李白の詩をご紹介します。

黄鶴楼送孟浩然之広陵
Huánghè Lóu sòng Mèng Hàorán zhī Guǎnglíng
          李白 Lǐ Bái
故人西辞黄鶴楼  Gùrén xī cí Huánghè Lóu
煙花三月下揚州  Yānhuā sānyuè xià Yángzhōu
孤帆遠影碧空尽  Gūfān yuǎn yǐng bìkōng jìn
唯見長江天際流  Wéi jiàn Chángjiāng tiānjì liú

【書き下し文】
黄鶴楼にて孟浩然の広陵に之(ゆ)くを送る
        李白
故人西のかた黄鶴楼を辞し
煙花三月揚州に下る
孤帆(こはん)の遠影碧空(へきくう)に尽き
唯(た)だ見る長江の天際に流るるを

【桂花私訳】
黄鶴楼で孟浩然先生が広陵に行くのを見送る

昔なじみの孟浩然先生は、広陵の西にある黄鶴楼に別れを告げ、

春がすみに包まれた、花盛りの三月に揚州に向かって下って行かれる。

たった一艘だけの帆掛け船の遠い影が真っ青な空に吸い込まれるように消えていき、

後には、ただ空の果てまで流れゆく長江の水が見えるだけなのだ。

【詩の形式】七言絶句

【押韻】楼・州・流

12歳上の孟浩然を敬慕していた李白。

春爛漫の商都揚州に向けて旅立つ孟浩然を見送るこの日、李白の胸に去来する思いはどんなものだったのでしょうか?

春の漢詩講座第2回は4月15日です。

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