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データベーススペシャリスト試験がITコンサルティングに使える話

 IPAのデータベーススペシャリスト試験は、業務系のコンサルティングにも役立つという話です。

 データベースは、ある程度まとまったデータを処理する業務システムなら、たいてい使われていて、今どきはWebシステムのバックエンド開発で触れることも多いです。
 データベースを触ったことある方なら、データ操作言語SQLや、データベース管理システムのOracleやMySQLなどを思い浮かべるでしょう。Oracleには、Oracle Masterという技術を認定する資格もあります。

 データベーススペシャリスト試験には、データベースの実装や運用など、技術的な問題がもちろん出ますが、それだけではありません。例えば、2023年の午後Ⅱ試験には、次のような問題が出ています(冒頭部分のみ)。業務改革のために、業務やデータを分析して、概念データモデリングを行うという内容です。

2023年 データベーススペシャリスト試験 午後Ⅱ問題(冒頭)

 どんな小さい会社でも、少なくともPCは使って、何らかのシステムやソフトウェアでデータ管理しているはずです。しかし、その場その場の思いつきでデータが作られてきた結果、データの形式や持ち方に整合性や統一性がなく、非効率な状態になっていることが、よくあります。経営指標を出すにも、Excelを駆使(?)して職人技で集計しなければならず、生産性を著しく悪くして、人件費もかかります。集計に何日もかかると、経営の意思決定も遅れます。正しければいいですが、本当に正しいのか誰も分かりません。

 業務改革しようとなったとき、業務を分析して、扱うデータの形式や持ち方を整理すると見通しがよくなります。ここで、データベーススペシャリスト試験で勉強する、E-R図、正規化、概念データモデル、関係スキーマなどの知識が生きます。
 データを決めたら、それをどのようなシステムで管理するかは、次の段階で考えます。そこは技術に詳しい人に任せれば、バリバリにデータベースを触った経験は少なくても、あまり問題ありません。
 ということで、データベーススペシャリスト試験はおすすめです。

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