久しぶりの外出
10日間の勾留期限を間近に控え、本日は検察庁で取り調べです。
勾留期間中、外の景色を見ることができるのは基本的にこの検事調べの時だけです。
一部、実況見分等で、外出する被疑者もおりますが、私はその機会はありませんでした。
検事調べの日は事前に教えられますので、ちょっとだけワクワクしますが、結局は事件のことについてこちらでも厳しく尋問されますので、憂鬱な気分にもなります。しかし、それにも増して外出というだけで楽しみな気持ちになってました。
出発前に手錠をはめられ、腰縄を打たれるのはいつも通りです。
エレベーターに乗り、待機中の迎えの護送車(バス)に乗り込みます。
実はこのタイミング、いつも緊張します。
ほら、よくあるじゃないですか。
護送車に乗るときにテレビとかに映るアレ。
現時点では推定無罪なんだからやめてほしいですよね。
ましてやこっちは全面的に否認しているのに・・・と、毎回心配してましたが、一度も報道機関にカメラを構えられることはありませんでした。
(よかった よかった)
護送車がバスっていうことは、複数の警察署をまわって被疑者を拾いながら検察庁へ向かうということです。これを専門用語で<集中護送>と言います。で、検察庁へ行く際は<順送>、検察庁から警察署に戻るときは<逆送>と言います。(←勾留豆知識 笑)
バスにはすでに先客もおりました。
護送車の座席は写真のように2席と1席の配置で並んでおり、座る際は基本的に2席側の前から順に後ろに向かって座っていきます。
最後方の長椅子は警察官が座ります。
席に着いたら、前の人の腰縄と自分の腰縄が繋がれ、その上でシートベルトもさせられ、その上、車内には監視カメラまで。
もう、これでもか!という感じです。
この護送バスですが、被疑者が乗っている時は<赤灯>を回します。
(地域によって違っていたらごめんなさい)
よって、走行中は結構目立つのですが、窓のスモークがちょっと変わっておりまして、中からは外の様子はきれいに見えるのですが、外から中の様子を伺うことはほぼできません。
実際、歩行者と目が会うことは一度もありませんでした。
外を眺めていると、普通の日常がどれほどありがたいかがよくわかります。
自由というものはどれほど素晴らしく貴重なことなんだかと。
恥ずかしい話ですが、生まれて初めてそのことを実感しました。
なので、ウクライナのニュース見ると、非常に心が痛むのであります。大袈裟かもしれませんが、自由を奪われた者にしかわからない心の痛みです。
陽の光を全身に浴びながら、色々と考えさせられました。
さて今回のコースは、あちこちの警察署をまわり、最後は<警察本部>でした。
ここは殺人などの重大犯罪を犯した被疑者が収容されていることもあり、警戒がものすごく厳重です。
あ、書き忘れました。
バスの最前列に特別な<個室>もあり、ここに入るのは主に女性被疑者が座らされます。
女性の被疑者が乗り降りする際は、カーテンで目隠しされ、顔が見えないよう配慮されています。
こんな感じです。
↓ (右の曇りガラスの部分が個室です)
そうこうしているうちに検察庁に到着しました。
勾留延長されませんように。。。
と無駄に祈りましたが、全面否認してますので予想通り、検事からさらに10日間の延長戦を伝えられるのであります(涙)。
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