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保釈された刑事被告人は一般的に居住地が制限されています。
裁判所からは実家を制限居住地として指定され、身元引受人と一緒に生活することが保釈の条件でした。
私は事件の犯人として嫌疑をかけられておりますが、犯人ではありませんので逮捕当初より一貫して全面的に否認しております。裁判の開始がまだ当分先になりそうですので、生きていくためにもそろそろ働いた方が良いのではと思い、今回の行動に至った次第です。
内定を頂いた会社は実家から遠方であったため、制限居住地の変更許可を裁判所から頂く必要がありました。許可なく勝手に住所を変更すると保釈金(500万円)の没収ならびに収監される可能性がありますので、絶対にこの手続きを踏まなくてはなりません。
しかし、この事実を知った検察は裁判所の決定に対して準抗告(住居変更の反対意見)をしてきました。理由は罪証隠滅と逃亡の恐れがあるとのこと。無実を訴える人間に対し、嫌がらせとも取れるこんな非現実的な意見に一時はどうなるかと思いましたが、裁判所は準抗告棄却の判断をされました。
というわけで、いよいよ実家から引越しです。
去年の今頃は、まさか実家で6ヶ月も生活をするとは夢にも思っていませんでした。でも、この6ヶ月は過ぎてみるとあっという間。何十年ぶりに高齢の親とも一緒に暮らすことができ、何だか不思議な気分です。
丁度、昨年の夏に父が他界し、年明け早々に私が逮捕され、春に保釈。直後に母との二人暮らし。きっとこれも何かの運命だったのかもしれませんね。
そして、今回気づいたこと。
〜 一見、無理そうなことも決して諦めずにやることで道が開ける 〜
保釈も否認していれば中々通らないと言われていますが、思いもよらず通りました。制限居住地も身元引受人と離れて暮らす新たな状況でも認められました。保釈条件では現職の会社には勤められないことになっていますが、挑戦することで、別会社ですが希望の仕事にも再就職できました。
勿論、側で支えてくれた母や弁護士先生のおかげでもあります。
こんな状況になっても(今のところですが・・・)良い方向に進んでいることに感謝しなくてはなりません。
世の中には自身の現実に悲観して自ら命を絶つ方も多くいらっしゃいます。私も人生の先が見えなくなったら、どうなっていたかわかりません。今が辛くとも、可能性があるのであれば諦めてはいけないと思います。それを乗り越えることができたら、素晴らしい世界が見えてくるのですから。
引越し、頑張ります。
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