画像1

夜明けのクーベルチュール

作詞:志來紗衣華,天乃啓示 作曲/編曲:天乃啓示 歌:夏和小
00:00 | 00:00

※試聴版。オリジナル版(04:50)は購入後に視聴可能。

こちらはゲームの挿入歌、いわゆるキャラクターソングというものです。ストーリー中ではこの主人公キャラが作詞作曲したという設定になっているようです。また声優さんがメインのご活動名義をお出しできないようなのでそこが宣伝材料になりません。回収する気満々で高い歌唱料をお支払いしたのですがアテがはずれました。もし有名なほうのお名義であれば、少しは反響があったのでは?という残念な思いがあります。この名義というものは調べればわかってしまいます。ご本人はこの役は名義を変えたいというのが明確なわけですから無闇に公表したりはありえませんし検索すらしないであげるのがマナーなのでしょう。ここではこういった裏話もお読みいただけます。

 曲としてはとても気に入っています。難しい曲を書く音楽的サディストと批判されていた作者・天乃啓示の心優しい面を垣間見ることができる大変珍しい「歌うのが易しい作風」です。
作者の人格も本来は非常に伝わりにくいですが非常に優しい性格です。
コードですが頭がⅢで→Ⅳ→Ⅴ→Ⅴ#→Ⅵといった進行を他の曲でも多用しますがこの曲も当てはまります。逆にサビで通常はIntroやAでよく用いるペダルベースの手法を取っています。どこまでベース音が変わらないつもりなんだと少々ハラハラするぐらいまで引っ張って、それからまた結局Ⅲから始まる例の進行に帰るという仕掛けになっているのがこの曲の特徴です。

 アコギ、フリューゲルホルン、鈴などに惑わされそうになりますが、この曲も結局はIntro,Aのシーケンサーが示唆する通りやりたい方向性はエレクトリックなものでした。リズムパターンにはLinnDrumとSynthBassを用い、PrinceのPaisley Parkのような少しルーズなグルーヴを意識しています。あまりの無関係さ、食い合わせの悪さにに編曲者としても呆れるばかりですが、今聞くと思いのほかスタイリッシュにまとまっています。

ここから先は

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?