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元知能犯担当刑事が教える! コロナ禍で増加!経営者が詐欺に騙されないためのポイント

■コロナ禍で詐欺も増えている
 新型コロナウイルス感染に便乗した詐欺事件(未遂も含む)の被害が3月上旬以降、全国で確認され、被害額が計約9000万円以上にのぼることが警察庁のまとめでわかっています。手口は給付金や助成金などを名目にしたもの、また、融資に必要な保証金の名目で現金を振り込ませる手口などもあり、更にはマスクや消毒液などを販売すると偽り、代金を詐取する事件も引き続き確認されています。
 このように詐欺グループは世の中の変化に敏感に反応し、あらゆる手口で財産を騙し取る方法を模索していますが、この経済情勢の中、経営者が投資詐欺なども含む詐欺に騙されることは絶対に避けなければなりません。それは会社の存続にも関わるからです。そこで元知能犯担当刑事が詐欺に騙されないポイントを解説します。

■富裕層は「カモリスト」に載るリスク
経営者などの富裕層の方は、詐欺に狙われやすいといえます。なぜなら、まずそれらの方はお金を持っているからです。詐欺師にとって詐欺はビジネスですから、当然、お金のない人より、ある人にターゲットを絞るのは当然です。
また、詐欺集団は富裕層のリストを持っています。例えば高級なマンションや自動車、さらには高級エステ、化粧品などの資料請求者や顧客のリストを名簿屋などから入手するわけです。そのリストは彼らに言わせれば『上客の見込み客リスト=カモリスト』になります。これらを駆使して、あらゆる方法でターゲットにアプローチをします。
ですから富裕層の方は、常に自分が『カモリスト』に載る可能性があるということを覚悟しておくべきです。そのためにはネットなどで出元がよくわからないサイトのアンケートに安易に答えたり、資料請求をしたりしないということを心掛けてください。

■経営者に話がありがちな投資詐欺には様々な手口が!
「投資詐欺とは、『高配当の投資案件がある』などと虚偽の内容言って投資させ、金銭をだましとる手口です。
 昨今では、システムトレード、未公開株、事業への出資などを装って騙し取る詐欺が横行しています。詐欺話には特徴があって、利回りが異常に高い、勧誘・紹介の仕組みを導入している、元本保証であるなどを強調して騙すことが多いと思います。
 投資は「お金を殖やす」ということですからそこに目が眩むと冷静な判断能力を失い騙されてしまいます。あくまでも冷静に判断しないといけません。そして、正しい投資をするためには勉強も必要です。そして紹介者がいれば「その紹介者が儲かるよ」という根拠はなんなのか、自分なりにきちんと根拠を調べて投資を判断すべきでしょう。

■詐欺にだまされないコツ
1.「情報源」と「根拠」を確認する
詐欺にだまされないために、まず言えるのは、常に耳にする情報について『情報源』と『根拠』をしっかり確認することが大事だということです。つまり『誰が言っているのか?』『その根拠はなにか?』を確認するということです。
例えば、知人の『ある人』から投資話があったとします。その『ある人』がそもそも信用できる人なのかというところから確認が必要です。そしてこの投資が儲かるというなら、その根拠を確認するということです。根拠には投資会社の信用、実績、実際に投資している顧客の口コミなどがあるでしょう。これらに納得できれば投資を前向きに検討してしよいということになります」

2.「直感」を大事にする・欲望に流されない
詐欺にだまされないためには『直感』を大事にすることも重要です。相手の話を聞いていて直感で違和感を感じることはありませんか? 相手の態度、言動などから上手く説明できないけれど『何かおかしい…』という直感です。
詐欺にだまされた方が警察に相談に来ると『あのとき、なんかおかしいと思ったんですよ』という言葉をよく使います。『おかしい』という理由は説明できないけれど、実は違和感を感じていたわけです。しかし、結局は欲望が勝ってその直感が活かされなかったということです。少しでも違和感を感じたら、その直感を大事にしてもらいたいのです。

3.信頼できて事実に詳しい人に相談する
自分の直感が反応したら、信頼できる人に相談してみるといいと思います。ただし、投資の話なら投資に詳しい人に相談すべきです。知識のない人に相談しても参考にならないためです。詳しい人に聞いて、その意見を踏まえて、さらに検討するということになります。
他人に相談するということは、冷静さを取り戻す意味でも必要です。判断に迷ったときは必ず『信頼できる+事実に詳しい人』に相談してください。


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