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「石の辞典」1万5000部突破!記念トークイベント開催

「いい石」を見つける旅に出よう!

2020年1月14日(火)に『石の辞典』著者・矢作ちはるさんと私・リカラット代表の小山慶一郎が、東京赤坂の「双子のライオン堂」にて「いい石に巡り会える旅」をテーマとしたトークイベントを開催しました。

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『石の辞典』が1万5000部を突破されたことを記念してのこのイベント。
石に興味がある多くの皆様にご参加いただきました。

「いい石に巡り会いたい」

席についてすぐ、皆様からのそんな思いが伝わってきました。では、どんな風に「石と出会える」 のか、「出会ってきたのか」。私からは「海外で石を買い付けた際のエピソード」や「滅多に出会えないレアな宝石」についてお話させていただきました。例えば、危険地帯に入り込んで手に入れたモゴック産ピジョンブラッドルビー。あのときは本当に身の危険を感じましたし入手したルビーの美しさは格別でした。

続いて、宝石の「偽物」についても詳しくご案内。参加された皆様には実際にルビーの鑑別を体験していただきました。ルーペなどの宝石鑑別道具は仕事でも使う本物です。
多くの方にとって初めての鑑別体験になったこの企画、とても喜んでいただけたようです。

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ルビーの鑑別体験

実は、ルビーには多くの偽物が存在します。

「ルースを自分で選ぶとき」
「アクセサリーを購入するとき」
「海外の土産物店で」

自分で鑑別できたら安心ですよね。そこで今回は、私が海外買い付けの際に行っている鑑別を参加者の皆様にも体験していただきました。代表的な偽物のルビー6つと100万円のルビー1つを混ぜて、本物を見抜くという鑑別体験です。

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ちなみに、用意した偽物は以下です。どれも代表的な偽物です。100万円の本物は1つだけ。・・・あなたは見抜けるでしょうか?

・鉛ガラス入りの含浸ルビー
・着色ルビー
・合成ルビー
・フラクチャー充填ルビー
・ガラスとガーネットの貼り合わせ

※今回の企画では、ルビーの見分け方として5種類を偽物と定義しています。ところで、偽物と言っても「天然でないものは全て偽物」と言い切ることはできません。製造方法など情報開示した上で販売されているのは、れっきとした本物のルビーです。けれど、天然ルビーであるかのように偽った情報を伝えて販売された場合は、「偽物」と言われてしまいます。合成ルビーだって、綺麗で華やかです。でも、合成ルビーを天然と思って買うわけにはいきませんよね。そのルビーは「どんなルビーなのか」、購入前にお店の人に聞いてみると良いでしょう。

では少しだけ、ルビー鑑別のポイントをご案内します。

例えば「鉛ガラス入りの含浸ルビー」は、買い付けの際に天然ルビーとしてよく販売されていることがあるので注意が必要です。見分けのポイントは照明を当ててキラッと光ったときに表面に見えるヒビがあれば、「鉛ガラス入りの含浸ルビー」の可能性が非常に高いです。

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天然ルビーを購入するときは、まずは表面に注目してみてくださいね。

合成ダイヤモンド(HPHT法)の見分け方

続いて、合成ダイヤモンドの見分け方についても参加者の皆様にお話しました。合成ダイヤモンドには、2種類の製造方法が存在します。

・HPHT法
・CVD法

HPHTとは高温高圧の事で、地球深部のような高温高圧を再現した装置を使って合成ダイヤモンドを製造します。
CVDとは化学気相成長法の事で、気体からダイヤモンドを製造します。ちなみに、CVD法の合成ダイヤモンドは専門機材を使用しないと見分けることは出来ません。

今回トークイベントで取り上げたのは、HPHT法で製造された合成ダイヤモンドです。ポイントは、製造過程で混入している鉄(Fe)。HPHT法では、触媒として鉄を必要とします。そのため、強力磁石を使えば簡単に鑑別できてしまう合成ダイヤモンドもあるんですね。

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翡翠とガラスの見分け方

次は、翡翠の偽物についてのお話です。
普段、宝石鑑定士として沢山の宝石を鑑別する際に、翡翠の偽物を多く見かけます。翡翠の場合、ガラスを用いた偽物が多いですね。

鑑別のポイントは2つ
・触っても冷たくない
・内包物に「気泡」がある

翡翠に触れると、基本的に冷たい感触を感じることができます。ところが、熱伝導率の関係でガラスは冷たく感じないのです。この方法はお手軽なので、機会があったら試してみてくださいね。

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こんな風に、今回のイベントでは、沢山の宝石を実際に鑑別していただきました。本物と偽物の違いを見抜けなかった方もいましたが、見分け方のコツをお伝えしたので、参考にしてもらえたら嬉しいです。

本物のレアストーンを大公開

イベントの最後に、私の用意したレアストーンを見ていただきました。
どれも私の「とっておき」です。

・カラーチェンジデマントイドガーネット
・ノンオイルエメラルド
・アレキサンドライト
・カラーチェンジガーネット

などなど。どのくらいレアかわかっていただけたのが嬉しいです。

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カラーチェンジデマントイドガーネットは、国内ではほとんど出回っていません。目にする機会が滅多にない逸品です。デマントイドガーネットはウラン山脈(ロシア)が有名ですが、その中でも「カラーチェンジする」ガーネットデマントイドガーネットは、ごく稀にしか採掘されません。

そしてノンオイルエメラルド。こちらも、10万石に1つしか出現しないというレアストーンです。今回は、その希少性に加えて、さらに5ct以上の大粒サイズ!100万石に1つとも言われている程の希少なものなんです。

今回、色々なレアストーンを用意しましたが、参加者の方が一番目を輝かせていたのは、このノンオイルエメラルドでした。

振り返ってみれば、レアストーンが好きな方が沢山いらっしゃるのだな、と改めて感じたイベントでした。大盛況のうちに終わったトークイベント。今後も機会があればぜひ開催したく思います。

イベントを終えて

イベント終了後、矢作ちはるさんからこんなお声を頂きました。


そうですよね。イベントでは「本物を見抜ける目がほしい」という皆様のお気持ちが、強く伝わってきました。最近では、小学生・親子向けの宝石講座をメインに開催しておりますが、大人の参加者の方から「趣味ではなく本当に宝石鑑定士になるための講座を受けてみたい」というお声を多くいただいております。今後はそういった、本格的な企画も考えていきたいです。

それでは、また次回のイベントでお会いしましょう!


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あわわ、ありがとうございます!
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宝石鑑定士。福岡の質屋出身。大手IT企業勤務を経てGIA G.G.国際宝石資格を取得。宝石卸業として独立後、リカラットを設立。世界中で宝石の買い付けを行い、宝石通算売買数は100万石以上。noteではレアストーンを求めて買い付けた様子やリカラットでのイベントを中心に記載します。
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