見出し画像

「JAMPの視線」No.128(2022年6月12日配信)

次世代の、挑戦する金融へ
日本資産運用基盤グループ メールマガジン【JAMPの視線】

目次
①JAMP 大原啓一の視点
②NewsPicks ダイジェスト
- 代表取締役 大原啓一
- 主任研究員 長澤敏夫
③メディア掲載情報
④金融専門人材募集情報
⑤インフォメーション

JAMP 大原啓一の視点 2022年6月12日

先週6月7日-8日にS&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が主催する「第14回 ETFコンファレンス」に出席してまいりました。私は、「資産運用業界のパラダイムシフト」と題するパネルディスカッションにパネリストとして登壇をさせて頂いたのですが、数年ぶりにオフラインでの出席を満喫することができました。同カンファレンスは、機関投資家向けの資産運用プロフェッショナルが多く参加する数少ない国内の大型イベントであり、様々な講演やパネルディスカッションの内容が充実しているのみならず、ランチタイム等の出席者同士の交流等も含め、業界動向を定点観測する非常に良い機会であり、今回もとてもワクワクしながら参加させて頂きました。オンラインでのカンファレンス出席も効率的ではありますが、実際に顔をあわせながら情報・意見交換をするリアルの場というのはやっぱり良いものですね。
2日間にわたって色々な方とお話をさせて頂いたのですが、感じたことは「資産運用業界もいよいよ転換期を迎えており、多くの業界関係者が具体的な経営・事業課題として認識し、対応策を真剣に検討し始めている」ということでした。
私が登壇した「資産運用業界のパラダイムシフト」というパネルディスカッションのテーマがまさにそうした事業環境変化を取り扱うものだったからということもありますが、従前からの流れがより強まるような形で、資産運用商品のパッシブ化、それに伴うコモディティ化、ミレニアム世代の投資家のコスト意識の高まり、それらによるフィーの引き下げ圧力の強まり等はより顕わになりつつあり、もはやこうした流れが進むかどうかということではなく、これを所与の前提としてどのような対応を取るべきかという点に議論の中心が移っていることを強く感じました。これは、資産運用業界のなかでも、パッシブ運用や低コストがより特徴としてあるETF商品の開発・運用等に携わるプロフェッショナルが多かったからということもあるかもしれませんが、業界全体の問題意識を正確に表現しているように思われます。
パネルディスカッションでご一緒したBlackrock社のローナーMDによると、米国ではアクティブ運用を活用する動きも強く、そこにサービス付加価値や事業性がまだ残る動きも見られるということですが、残念ながら日本ではアクティブ運用の付加価値を正確に評価し、値付けをする土壌が脆弱なため、従来の投資運用業務以外の新たな付加価値を探索する必要性がより強いということを改めて認識しました。そこでの対応策のひとつとしてパネルディスカッションやそれ以外でも多く聞かれたのが、テクノロジーをどこまで活用するかという程度に関するイメージの差こそあれ、最終受益者である個人投資家への付加価値提供により能動的・積極的に運用会社も踏み込むべきというものでした。
私たちがいつも主張しているようなゴールベースアプローチに基づく継続的なアドバイス提供ということもあるでしょうし、ビッグデータを解析することでCtoB的な視点でポートフォリオ運用を含む商品性へのフィードバックを行なうという付加価値創出もあるでしょうが、いずれにせよ最終受益者である個人投資家と直接接点を持たない資産運用会社がプロダクトアウト的な発想でレディメイドの資産運用商品を提供することで成り立っていた従来の事業モデルはもはや継続困難であることを改めて感じた2日間でした。

News Picks ダイジェスト(代表取締役 大原啓一)

2022年6月6 日
【生命保険販売の監督指針が改正 保障内容は自分でも考えたい】
大原のコメント→
個人が将来の資金需要に備えて資産形成を考える際には、まずは不測の事態に備えた保障性商品の購入が基本とされますが、その保障性商品の検討に際しても、記事内にある通り、民間の保険商品はあくまで公的保険の補完であるという認識を持つことは重要と考えます。
「公的保険アドバイザー協会」等の一部の有識者がかねてより主張していますが、民間保険商品の提案・販売は、あくまで公的保険でどのような/どの程度の保障が期待されるのか、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/7152644?ref=user_121187

2022年6月9日
【デロイト、監査とコンサル事業分割報道を否定】
大原のコメント→
大手監査法人はどこも非監査業務からの収入拡大への問題意識を強く持っていると思われますが、本業である監査業務へのネガティヴな影響(及びそう思われるリスク)を懸念し、試行錯誤しているように見受けられます。
その深い専門性や知見、中立的な立ち位置を活用することで、お客様である事業法人により有益なアドバイスやソリューションを提供できると思うのですが、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/7169062?ref=user_121187

News Picks ダイジェスト(主任研究員 長澤敏夫)

2022年6月6日
【生命保険販売の監督指針が改正 保障内容は自分でも考えたい】
長澤のコメント→
例えば、民間の医療保険を検討する際には、健康保険の高額療養費制度についても考慮に入れるべきかと思いますが、自身の場合も病気になって初めて詳しく調べた経験があり、特に若い人は、多額の医療費がかかる病気になることはあまり想定しておらず、意外と知らない人も多いのではないかと思われます。
 金融庁でも、記事にあるように、昨年監督指針を改正し、公的保険を補完する民間保険の趣旨に鑑み、保険の募集人に対して顧客に公的保険制度等に関する適切な情報提供を行うことを求めておりますが、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/7152644?ref=user_6551307

2022年6月6日
【「貯蓄から投資」市場のアイデア 浮かぶ4案】
長澤のコメント→
制度の簡素化、投資助言や相談窓口の整備、マイナンバーの活用、日銀が保有するETFの分配、いずれのアイデアも有益だと思いますが、個人的には、NISA制度の簡素化・金額的拡充が一番効果的ではないかと思います。
 先週もコメントに書いたのですが、例えば、一般NISAとつみたてNISAを一本化し、切りのいい金額、例えば年間60万円の範囲内で、毎月5万円の積立、ボーナス時30万円を2回、60万円一括など選択できるようにする。そして、投資期間、非課税期間は恒久化したうえで、元本1200万円分まで非課税とした場合、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/7143061?ref=user_6551307

2022年6月7日
【生保、営業職の採用抑制】
長澤のコメント→
GNP(義理・人情・プレゼント)による営業が中心の時代では機能した「大量採用・大量離職」のビジネスモデルは過去のとなるのでしょうが、ネットで生命保険に加入できる時代になっても、相続や公的保障等の幅広い知識・経験を背景に、個々の顧客に寄り添いライフプランを踏まえた提案ができる営業員は必要とされる存在であり続けると考えます。
 ただし、保障性の生命保険については市場が飽和状態にあるとも言われ、他方、顧客の長生きリスクに対して年金保険はあるものの、資産運用の目標は老後資金だけにとどまらないことを考えれば、営業員の活躍の場としては、・・・(続きを読む)
https://newspicks.com/news/7143195?ref=user_6551307

メディア掲載情報

■コラム公開:コンプライアンスチームの連載noteの公開
新興・海外資産運用会社の立上げ等の支援を提供している弊社コンプライアンスチームがnoteに第20回目の記事を公開しました。
「第20回 マネー・ローンダリング及びテロ資金供与対策に係る態勢整備の期限設定について」
https://note.com/jamp_compliance/n/n737d1ed61b31

■メディア掲載:「金融ビジネス/これからの「顧客本位の業務運営」」
第12回 金融教育家 塚本俊太郎氏
「もっと家庭で子供とお金の話をする機会をつくりましょう」
https://www.jamplatform.com/news/2022/06/08/3088/

金融専門人材募集情報

日本資産運用基盤グループが採用をご支援している金融機関の人材募集情報です

1)大手外資系金融機関 - RM部門マネージャー/想定~2,000万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/2897/

2)本邦大手金融機関 - リーシング営業/~1,200万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/3086/

3)大手外資系金融機関 - Custody&FundServices RM Manager/~3,000万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/3046/

4)本邦金融機関 - ファンドマネージャー(大阪勤務)/~1,000万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/3103/

5)大手外資系金融機関 - ITセクションプロジェクトマネージャー/想定~2,000万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/2939/

6)大手生命保険会社 - 運用部門マネージャー/~1,400万円
https://www.jamplatform.com/hr/job/2569/

7)大手日系金融機関 - ファンドアナリスト/想定~1,500万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/2956/

8)大手日系金融機関 - ストラクチャードファイナンス(営業)業務/想定~2,000万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/2840/

9)本邦大手証券会社 - コンプライアンス部長候補/~1,500万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/3076/

10)本邦大手証券会社 - 内部監査部長候補/~1,200万円(賞与別途)
https://www.jamplatform.com/hr/job/3078/

ここに掲載している情報以外にも多くの人材採用ご支援をさせて頂いています
ご関心ある方は https://www.jamplatform.com/hr/ からご登録をお願いします

インフォメーション

個別のご質問・ご相談会を無料で定期的に開いています。お気軽にお申し込みください。
https://www.jamplatform.com/contact/

■メールマガジン登録
毎週日曜日22時にJAMPメールマガジン「JAMPの視線」を発信しています。
ご興味のある方は是非こちらから登録をお願い致します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?