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リストラの葛藤

前回は、働く方への感謝を込めて寄り添って改善を進めていくと、エンゲージメントが高まり、収支改善にも繋がるという体験をお伝えしました。

前回の記事はこちら
https://note.com/keiichi_hirano/n/n7f4d97889a1b

今回は、とても大切に育ててきた従業員をリストラした経験を書きたいと思います。

《突然の指令》
驚くべき指令が下った。

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閉鎖の理由はお客様が海外に拠点を移すが、「当社は海外には付いていかない」という経営判断によるものだった。

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どうやら、事業継続は絶望的だった。
そして私に「あの命令」が発せられた…

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その後、上司からはリストラの具体的な方針が伝えられた。

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方針は素晴らしいが、この方針には大きな問題があった
子育てや家庭と両立の為に近隣から通っているパート従業員が長距離通勤(最短で片道2時間)かつ、中抜けもできない環境では勤務できそうにない…

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実質的には全員解雇になるという事だった。

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そんな時、創業者の理念を思い出した。
思えば17年前、私は創業者から「人間性尊重の理念はグループ会社も含めた共通の価値観であり、なによりも人を大事にしていく」という理念を何度も聞いて育ってきた。既に創業者は引退し一人も残っていないが、その思想は今も生きていると信じた。そこで従業員ファーストの考えに基づき、「次の就職先を探してあげたい」と、上司に掛け合った。

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上司からの返答は冷酷なものだった。
会社として決められた事をしっかりと対応すればよいとの事。
提案が棄却されるとは予想していなかった。
完全に行き詰ってしまった。
この先、どう動けば良いか。

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悩み続けたが良策は思い当たらず、苦しい日々が続いた。
そして出した結論として、会社の指示には反するが、私は創業時の理念を貫く意志を固めた。きっと後から会社も理解してくれる事に掛けた。

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パートの再就職先探しは、私の責任で行う事にした。
この行動は、人として、事業所長として正しいと思った。
部下と近隣の物流会社をまわり、質の高いパートであることや、受け入れる事のメリットを一生懸命説明し交渉を続けた。
その結果、全パートの再就職先を確保する事ができた。

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《こういう時こそ会社の質が問われる》
働く方への感謝を込めて、寄り添ってリストラを進めていくと、エンゲージメントが高まり、最後まで笑顔あふれる職場になり、会社へのイメージアップにも繋がる事を体験することができました。

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そしてこの直後、この行動が引き金となり左遷となりました…
このストーリーは次回に紹介させていただきます。

最後までお読み頂きありがとうございました。

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