なぜ餃子屋を始めたかの話

経営者交流会などで、「なぜ餃子屋を始めたのですか?」とよく聞かれることがあります。私はいつも「餃子が嫌いになる人はいないからです」と答えていますが、これは表向きの話です。

実際のところ、私は15年ほど前に約7年間、飲食店を経営していました。当時、常連だった沖縄料理店を譲り受け、沖縄料理のフランチャイズを展開しようとしました。飲食店経営は予想以上に大変でしたが、月の売り上げを1,200,000円から、夏場には6,000,000円まで伸ばすことができ、何とか成功させることができました。しかし、その後リーマンショックや東日本大震災があり、最終的にはそのお店を売却することになりました。それでも、いつかまた飲食店をやりたいという希望は持ち続けていました。

コロナ禍の中、沖縄に向かう飛行機の中で、たまたま見ていた『カンブリア宮殿』という番組で、小型の餃子製造機を開発した社長が出演しているのを見ました。その映像では、1時間に1,000個の餃子を作る小型製造機が紹介されており、なぜか「これだ!」と直感的に感じました。

その後、その機械を融資支援をしていたラーメン店に導入してもらい、実際に稼働させてみましたが、この時点ではまだ自分で餃子屋を始めるという考えはありませんでした。

私が餃子屋を始めようと決意したきっかけは、冷凍自動販売機の普及でした。餃子の中身は浜松の工場で作ってもらえることがわかったので、そこで製造し、小型の餃子製造機を使って製造し、自動販売機で販売すれば、製造から販売までを自動化できるのではないかと考えました。

幸いにも、私たちが考案したレシピで作られた浜松工場の餃子は非常に好評でした。そこで「これはいける」と判断し、将来的にはフランチャイズ展開も視野に入れて、4年前に餃子屋を始めました。

実際に始めてみると、思った以上に大変で、正直なところ、今でも赤字です。しかし、経営者交流会を通じてコラボレーションの餃子が生まれたり、飲食店からも引き合いが増えてきたりしています。このような機会を丁寧に活かしていけば、黒字化はもうすぐだと感じています。また、コラボレーションした飲食店の資金調達や運営に関する相談にも乗ることができ、社労士事務所としてのビジネスシナジーも生まれています。

餃子屋と社労士という二刀流は珍しいと思われるかもしれませんが、餃子を通じたマーケティングメニューの展開なども行っており、二つの事業が相互にシナジーを生み出し、しっかりとしたビジネス基盤を築いていく日は近いと思っています。

「おいしい餃子を作れば、人を幸せにできる。」そして、「経営者のサポートもしっかりできる。」そんな二刀流を目指して、これからも頑張っていきたいと思います。

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