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【TV】私のトナカイちゃん
ずいぶん話題になっているようなので観ましたが、なるほどこれはスゴイ。
基本的には、酒場で働く芸人志望の主人公が、ひとりの女性に紅茶をだしたばかりに好意を持たれストーキングされ…… という話。
実話であり、主人公を自分自身で演じているというスタイルなので、まずそのことに驚かされます。
しかし後半で主人公の過去と内省が描かれていき、掘り下げの行き着くところに驚かされます。
第1話の終盤の主人公のステージのシーンで、「うひゃー! これはヤバい」と震撼しましたね。
マーサのストーキングに悩まされながらも、彼女が客席に来たらその笑い上戸のおかげで会場が爆笑に包まれてしまう。
それまでは、何をしてもウケないコメディアンだったのに。
アリジゴクというか、こんな共依存に叩き込まれたら抜け出せないだろうなというのがよくわかりました。
以降、トランス女性との恋愛、プロデューサーからの性的虐待など、主人公の性的指向の揺らぎが描かれていくので、そういうテーマの話なのかなと思いながらも、それどころではない絶望的な展開に翻弄され、最後には……
ということで、ネタバレしない方が良いし、ラストの消化が自分にも十分できてはいないので、そんなに語ることはありません。
ストレスフルな話ではありますが1話が30分前後での6話、という短さで観やすいのが良いです。
この調子で1時間も続けられたらキツいよなっていうかなりキツい描写の続くドラマでもありました。
作者にして主人公のモデルにして主人公を演じてもいるリチャード・ガッド、自分をここまでこんな風に演じられるのも普通じゃないよなって、良くも悪くも驚かされます。
Netflixはあいかわらずすごい作品を作りますね。
しかしなんでいつも、連続ものを一挙配信するんだろ?
毎週とかの配信の方が、全部見るのに期間がかかるからユーザの離脱を防ぎやすいし、口コミで話題になったら「今日は最終回の配信だー!!」という方向で盛り上がりやすいから、いいんじゃないかと思いますけどねえ。
配信の翌日には全部観た人がいて、これから観る人もいる状態っていうのは、ギャップが大きくて双方の間で話がしづらくなりますよね。
まあ、作品のクオリティ以上にマーケティングに命をかけるNetflixなので、これはこれで経済合理性のある方法なのでしょう。
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