大豊町の気質(地元ネタ)

高知の人のはじめの印象は『アグレッシブ(やたら威勢がいい)』であった。
私は北海道から沖縄まで、車やバイク(若い時は自転車でも)で回ってきたのであるが、その土地を走ると、その土地の持ってる気質みたいなものを感じるのである。例えば沖縄の場合なんかは離島それぞれで気質が違って、船で着いて上陸するとはっきり合う合わないがわかってしまう。それで合わない場合は大変なのであった(一刻も早く離れたいと思って、船から降りれなくなる)。

そんなこと言ったら「そこに住んでるからといってみんな同じ気質なわけなかろう」と言われるが、それでも基本的な性格や気質は、その土地の影響でジワジワと遠赤外線みたいに心に染みているんではないかと思う。

住む場所を探して四国を回ってた時に高知が面白いような気がした。高知で感じられるのは『アグレッシブ(やたら威勢がいい)』なのであるが、そこには裏表がないような気がして、特に悪気がないところに好感がもてた(裏表があるのに表面だけ丁寧みたいのがかなり苦手)。その気質が大豊町だともっと強くなる。

大豊町の人のはじめの印象は『ぶっきらぼう(愛想がなくそっけない)』であった(いい意味です)。
高知の『裏表のないアグレッシブ(やたら威勢がいい)』をもっと強調したら『ぶっきらぼう(愛想がなくそっけない)』になるんではないかと思う。これも『裏表のないぶっきらぼう』なのである。なんか強そうなワードである。

近所のスーパーのレジをはじめたばかりの時は、慣れてないので遅かったし失敗も多かった。そんな私に対して大豊町の『ぶっきらぼう』が出てくるのである。初心者の私に対して、あたたかい目で見守るなんてことは当然のようになく、何の気遣いもなく「あーっ、遅くてイライラする!」とか「まったく、そんなんでよくやってるなーっ!」とか普通そこまで言わんだろというセリフをボロクソに言ってくるのである。仕事が終わっても浴びせられた言葉がぐるぐる頭に残って、まあ悔しくてしょうがなかった。
でも、だんだん慣れてきて、お待たせしないようになってくると「はじめはどうなるかと思ったけど、今では見違えるわねえ」とか「しっかりやってて、気持ちがいいねえ」とかこれまた普通そこまで言わんだろというセリフを言ってくるのである。
そうなるとツンデレ(ツンとした敵対的な態度と、デレデレした好意的な態度の二面性のこと)効果なのだろうか、どうでもいいように見えて実はどうでもよくないみたいな『裏表のないぶっきらぼう』の気質にぞっこん(心底ほれ込む)になってしまうのである。

人によっては「そういうのが苦手」って人もいるかもしれないが、私の場合は裏表ないのであれば、なんか憎めないのである。思ってても口に出さないよりは信用できる気がするのである。

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