すてるなプレイステーション3
プレイステーション3（PlayStation 3）が近所のゴミ捨て場に捨ててあったそうだ。その横には、棒みたいなダイソンの掃除機が並んで置いてあったそうだ。
説明すると、プレイステーションというのはソニーが出しているゲーム機のことである。プレイステーション3（以下プレステ3）の発売は2006年11月11日であるから、ざっと20年近く前のゲーム機である（最新はプレステ5）。
プレステ3を見つけた方は気になったので、誰が捨てたのか聞いて回ったらそうだ（小さい集落ならでは）。すると、近所のおばさんが「子供が使ってたけど、もう使わないのでいらない」ということで捨てたようである。
家族間でなんらかの間違いがあって、親が意地になって捨てたようなことになってしまった（子供がゲームで遊んでばかりいて勉強しないので、親が引くに引けずに本当に捨ててしまったため、子供は絶望して泣き崩れてるとか）というわけではないので、捨ててあったのを持って帰ってきたそうだ（パソコン扱いになると、捨てて処分はできなくなりますし）。
それを拾ってきた方は私に「持っていっていい」と言うので、とりあえずお預かりするということで私の家に持って帰ってきた。私は特別プレステ3が欲しいわけでもないのだが、「捨ててあったプレステ3が、動くのか動かないか」だけが、なんだか気になるのであった。
それで家に帰ってからコンセントを繋いで電源を入れると、何の問題もなく起動した。「コントローラーを刺して下さい」という表示で止まったので、パソコンでゲームする用に持っていたUSB接続のコントローラーを差してみた。すると問題なく動かすことができた（Wi-Fiも繋がった）。
そういえば10年くらい前に友人が『プレステ2とゲームソフトのセット』を私にくれたことがあったのを思い出した。
当時私は沖縄に住んでいて、その友人が沖縄から出る時に私のところに置いていった。その後私も沖縄を出るとき、ゲーム機は錆びついて動かずで処分したが、ゲームソフトは捨てることもできずに持ってきてしまっていた。そんなゲームソフトが20本（プレステ1とプレステ2が混ざってる）くらいあった。
プレステ3だから、今までのソフト（プレステとプレステ2用）は全部動くのかと思ったら、プレステ1のゲームは動くが、プレステ2のゲームは「規格が違うので動きません」と表示された。
何年ぶりかでプレステ1用の『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』のディスクを入れてみたら動いた。
ドラゴンクエストというゲームはそれまで平面の表示だったのが、このVIIから立体的な表示になった。ゲーム内容は短いエピソードをいくつも解決していくお話で、石板を集めていくやつだ。このゲームだけ途中までやって、最後までやり終えてなかった。
そこでモニターは余ってたパソコン用のワイドモニターを接続して、音は余ってたスピーカーを繋いで音も出た。準備完了である。
しかし、とりあえず接続したコントローラーは明らかにボタンが足りてないようで、ゲームを終わらすような肝心な操作ができていないようであった。それがわかると、もう夕方であるにも関わらず「ちゃんとプレステ3用のコントローラーを繋いでみたい」「ちゃんとプレステ3用のゲームを動かしてみたい」という欲求が抑えられなくなってしまい、すぐに車で出発した。今から行けば30分くらいは中古屋（ハードオフ）を見れるはずである。ここから香川県のお店までは1時間半はかかる。
お店にはまともなコントローラーは少なかった。
どれもこれも「右ステックが勝手に動きます」とか書いたシールが貼ってある。「いやいやコントローラーが勝手に動いたらいかんだろう」と、とりあえず最低限ちゃんと動くものが買いたいので次の近くのお店（15分くらいで行ける）に行くことにする。閉店時間が近いのでチラッとプレステ3のゲームソフトを見ると、中古では300円くらいから選べるようだった。
二件目の中古屋に着くと、閉店まではあと15分くらいであった。急いでプレステ用のコントローラーの入ったケースをあさる。
このお店にはかなりの数のコントローラーがあるが、7割はまともに動作しない注意書きがあった（古いプレステ用も多い）。やっと使えそうなコントローラー（純正ではなくてHORIのもの）を見つけたが2,200円はちょっと高い。高いのではあるが、このためだけにわざわざ1時間半かけてきたのだから、時間もないしもう買ってしまおう。
続けてゲームソフトも300円〜500円で3本買った。そのうちの一本は『龍が如く3』というものであった（あと『ダークソウル』と『デビルメイクライ』）。
龍が如く』とは、東城会と呼ばれる関東一円を拠点とする極道組織に属していた桐生一馬を主人公に、裏社会で生きる人間たちを描くアクションアドベンチャーです。
このゲームは舞台として、 東京ほかに沖縄の琉球街というものも登場するらしい。沖縄がどんな感じに描かれているのか、前々から興味があった。
コントローラーとゲームソフトを買ったらまた1時間半かけて家に帰る。往復3時間の道のりであるが、ちゃんと必要なものが買えてよかったとしか思わない。冷静に考えると時間もガソリン代もかけたことに疑問を持ってしまうので、それ以上は考えないようにする。
中古のプレステ3が何台か売られていたが、お値段は9,000円以上する。お店ではじめて外箱の説明を見てわかったのだが、このプレステ3はDVDも再生できて、なんとブルーレイディスクも再生できるのであった。
こんな使えるものを捨ててしまってはいけないぞ。一緒に置いてあったダイソンの掃除機も問題なく動いたようである。「どうかしてるぞ我が町」と同時に「住んでてよかった我が町」なのでした。
家に帰ってきて、買ってきたプレステ3用のゲームソフトは問題なく動いた。映画のブルーレイディスクも再生できた。調べてみたらプレステ2のソフトの再生方法もあるようであるが、少し手間なようなので、今回そこまではやらない。
ちゃんと動いたのを確認したので、私の欲求は満たされた。なので誰か欲しい人に安く譲ろうと思った。料金を無料とかにすると「手に入れたありがたみ」みたいのがなくて、大事に扱ってもらえないような気がするので、ある程度の価格設定は必要と思う（ゲームも込みで5,000円くらいとか）。まずはどうするかを、拾った方に相談してみようと思う。
今でも『ドラゴンクエストVII』は最後までやりたいとか思う。しかし、今ではゲームする時間を作るのが難しい。残念ながら、魔法で時間を数週間止めるとか、不祥事を起こしてなんらかの謹慎処分とかになるようなことがない（ありえない）と、ゲームを最後までやり終えることは、かなり難しそうだ。
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