【要約】マッキンゼーが予測する未来①

今回は「マッキンゼーが予測する未来」という本の要約。近い未来に必ず来るであろう大きな変化を理解することができる。

四つの破壊的な力

近未来のビジネスは、以下の4つの力によって産業革命並の破壊的な影響を受ける。

1. 新興国への経済の重心移動
2. 技術による変化の加速
3. 地球規模の少子高齢化
4. 貿易・資本・情報の結合

今回は、経済の重心移動について詳しく見てみたい。

経済の重心移動

2025年までの10年間、世界経済の成長の70%は新興国によるものになる。

そもそも西暦1年から1500年間は、最大の人口を抱えるインド・中国に経済の重心があった。産業革命によって重心はヨーロッパ、アメリカへと西に移動したが、また東に重心が動くことは大きな時間軸で見れば当然のことである。


背景にある「都市化」

この経済の重心に変化が生じている大きな理由は「都市化」である。

圧倒的に利便性が高く、教育水準も高い都市では生産性が幾何級数的に向上し、貧しい農民を遥かに生産性の高い労働者、そして消費者に変える。

18,19世紀にアメリカとヨーロッパで都市化が起こり飛躍的に一人当たりGDPが増えたが、中国とインドではまさに都市への人口移動が今起こっている。

新たな都市化を攻略するにあたり、攻略のカギが5つある。

1.予期せぬ新興都市の把握


上海/ムンバイ/ドバイといった大都市だけでなく、クマーシ/スーラット/ポルト・アレグレといったほとんどの人が聞いたことのない都市で起こる。都市ごとに異なる制度やトレンドを把握し、似た特徴を持つ集積都市群の中からどこに焦点を当ててリソースを投じるのか意思決定するべきである。

2. 新たなサービスニーズの把握


多くの都市において、モノの消費からサービスの消費やリース形態を好む人が増えている。このようなトレンドが新興都市でも起こり得る。

3. 都市内の人材の確保


ひと昔前は郊外に住む人材が多かったが、今は都市に集中しつつある。大都市の中心部で増加しつつある高度人材を惹きつけ豊富に採用することが必要になる。

4. 公的部門との協働


国・政府よりもイノベーションを進めるパートナーとして組みやすい。協働しながら新技術・サービスのデモやマーケティングキャンペーンを行うことができる。

5. 新興都市でのリスク・コストマネジメント


土地の価格、土地使用規制、環境規制といったリスクやコストがある。例えば、公害・環境の劣化に対する補償や、当てにならない公共サービスや停電への対処が必要になる。このように複雑化する事業運営をマネジメントする必要がある。

まとめ

歴史を長い視点で見れば、経済の重心が移るのは至極当然のことである。

今後の世界経済の成長のほとんどが新興国によってもたらされることを考慮すれば、日本だけでビジネスを行うことで世界経済から取り残される未来が見える。

確実に新興国が成長することを踏まえ、今までの常識を変えて行動すれば、5つのヒントからやるべきことが見えてくる。


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