:1年前の今: ☐大手企業の子会社が、新規事業からの撤退

企業での新規事業への挑戦ということは、世間には多々ある。
しかし、ほとんどが成功しない。
1年前、ある企業が、新しい事業に進出すべく、3年にわたって取り組んだが、結局、撤退した。
その分野では実績あるコンサルタントがお付き合いしたのだが。なぜ、、、

(1) 現状(失敗の数々)

・超巨大企業があつて、子会社1000社を作って新規事業に挑戦した。しかし、コンピュータ会社1社しか、成功しなかった。

・大手企業で新規事業をやってきた仲間が15名ほど集まって、新規事業について話をしたことがある。全員、失敗したとのことだった。彼ら曰く、「最初から無理だと思っていたが、上からの命令だったのでやった」

・大手企業で、新規事業の子会社を3つ立ち上げた方がいた。結局、みんなものにならない状況なので、しかたなく、自分で1社=介護施設の社長を担当して、なんとか成功させた。

・大手食品卸会社が、子会社を作り大規模な惣菜工場を立ち上げた。しかし、採算がとれず、四苦八苦している。天下りで子会社にくる社長は、工場の経験なし。まったく手ごたえがない状態が続く。

・市場で海産物の卸をしてる中堅企業が、子会社の海産物加工工場を立ち上げた。しかし、赤字続き。どうしようか、悩む日々。完全にお荷物状態である。

(2) なぜ、大企業の子会社の新規事業は成功しないのか

・親会社と子会社の文化が、まったく違うこと。例えば、卸売業が製造業をやっても、ノウハウが違うことなどなど。

・そもそも、「事業」とは、サラリーマンの発想=業務の延長ではできないもの。事業には、たましい、執念が必要である。

・新規事業は、既存の事業とは文化やしくみ、ノウハウが全く違う場合が多い。しかし、子会社なので、親会社のお伺いを立てる。しかし、親会社は本当は、どうやってよいかわからないものである。子会社は、親会社をみながら仕事をする、これでは成功するわけがない。

・親会社は大企業だから、とか、ブランドがあるから、とそのことを過大評価しているものである。

(3) どうすればよいの。

・親会社は、金は出すが、口はださない。また、失敗を覚悟して、任せる。子会社の事業の発想、しくみはまったく違うとこころえることである。

・子会社を引き受けるものも、いのちがけでやる。資本金の半分は自分が出すくらいの気持ちがないとだめである。そもそも、その事業にやりがい、執念があることが必須である。

・大企業は過去の結果である。新規事業は。創造する未来である。

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