6. 意識した動きと、無意識の動き
2019.7. 10
7. 11になってしまったが、昨日の分。
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意識して「こうやろう」思った動きと、意識せずに「そうなっていた」動きは、本質的に違いがあるのか。
この話では、「こうやろう」と意識して行った学習は、「そうなっていた」学習と比較して、長期的にみて効果的でない可能性が考えられる。
神経的な働きを考えると、頭頸部・体幹や四肢近位筋の制御系と、四肢遠位筋の制御では仕組みが異なっている。
つまり、姿勢のコントロールと、四肢の運動の実行とでは、制御の仕組みが異なるということだ。
内側運動制御系による姿勢のコントロールは、視覚や前庭などの感覚も利用しながら、無意識的に行われるものだ。
「こう運動しよう」ともった時、その運動を行うために本来無意識に姿勢を制御する内側運動制御系とは違う形での姿勢制御が起き、実際に行いたい運動とは違う神経制御で運動してしまう可能性も考えられる。
例えば、このエクササイズは、腕でメディシンボールを叩きつけているが、ハムストリングや体幹筋がボールを叩きつける反動を制動するための働く。
ハムストリング、体幹の出力・コントロールを目的におこなうトレーニングだ。
しかし、この時、運動している人の意識は、もちろんハムストリングなどにも向かうが、運動の主体は「ボールを叩きつける」ことであるため、そちらに向くだろう。
本体の目的は、意識しない中で実行されている運動だ。
「ハムストリングを意識して!」とコーチングしてしまえば、おそらく「ボールを叩きつけて!」としたときと運動は異なるものになる。
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