3. 軸が2本あるみたいな、1本の太い軸みたいな
2019. 7. 7
「デヨングのリフティングみて」
サッカー選手の同期から、昨日の夜にLINEがきていたが、正直あまり興味なかったために実際に見たのは今日の3時くらいだった。
そいつがどんな意図でこの動画を見せたかったかわからなかった僕は、何と無くぼーっと眺めて、「シンプルだけど綺麗なリフティングだなー」くらいの感想を持って
「かっこええやん」
とだけ返信した。
そしたらそいつはどうやら
「姿勢が綺麗すぎ」
「軸がめっちゃ安定してる」
「なんかずるいわ」
と、動画を見た時にびびって連絡してきたようだ、ということが判明した。
そう言われてもう一度ちゃんと見てみると、確かにその通りで、何度も見てしまった。
この軸が2本ある感じがいいんだよな、と思って、再度感想を送ろうとすると、LINEにはすでにメッセージが届いていて
「軸が2本ある感じ」
「もしくは1本の太い軸がある感じ」
おお、さすがっすわ、と思ってしまった。
静止した状態での片足立ちは、こん感じでだいたい自分の重心の真下に足が来る。これは、重心を支持基底面上に位置させて安定させなければ、その姿勢を維持できないためだ。
しかし動きの中での片足立ちはデヨング選手のように、支持基底面上に重心がかないことのほうが望ましい。
この姿勢で静止することはできない(遊脚側に倒れてしまう)けど、次に逆足を軸足にすることが前提にある動きだから、逆に安定した姿勢となる。
基本的に、動きには重心移動が伴うことが前提にある。
支持基底面上に重心があるうちは、その場で安定性を保つことができるが、逆にいうとその場から動けないということでもある。
移動するには、一度その安定を崩すことが必要だ。
これは「静的安定」と「動的安定」の違いで、「静的安定」では支持基底面上に重心を位置させ、「安定」させることが大切だが、
動的安定では(本来の定義とは違うかもしれないが)、支持基底面から重心を外した中での「安定した不安定な姿勢」が大切になってくる。
連続した動きでは、例えばスプリントでも、キックでもそうだけれど、片足に体重が乗った瞬間には、逆足の接地が想定されていなければならない。
少し昔の音葉で言えば「二軸動作」なんていうのかもしれないが(あれは面白い部分もあるけれど、少し怪しい部分もある理論だと思ってる)、理論どうこうというよりも、
・片足で「安定」しすぎない
・片足でいる時間を短くする
は、連続した動きの中で大切かもしれない。
そういう動きでは、結果的に「ヒップロック」も起きている。
動画で見ると、軸足が変わるたびに、骨盤から足が振り出されているかのように、骨盤がクイックイッと動く様子がみられる。
ヒップロックを学習するトレーニングは「動的安定性」を獲得するためにも有効だなと再認識できた。
もちろんリフティングしてたら、誰でも片足立ちの姿勢はこうなるのかも?とも思ったが、骨盤の縦の動きは顕著だし、それを上半身は安定させた中でできていると(上半身が軸足側に倒れてしまう、というのがよくあるかなと)、現役選手がみても感じるような
「片足で立った時に
「軸が2本ある感じ」
「ずるい」
に繋がるかなと。
そんな視点で見ると、実際に動いてる時にも共通項は見られるし、23秒くらいのキックも、そんな感じで蹴っている。
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こういう動きの分析って、
・サッカーが上手いから、結果的にそうなっている(動きがいいからサッカーが上手いではない、順番が逆)
・じゃあ実際どうしたらいいの
みたいなところもあるから、難しいし、他人がやってる時には「いや本当にそうか?」って懐疑的にみてし舞うことが多いんだけど、
・片足でいる時間を短くする
・左右の足の体重の入れ替え
・動的安定
・移動が前提
・ヒップロック
・やっぱり何やかんや体幹
この辺りは、どんな動きでもやっぱり共通項かなとだけ、今回は。
姿勢が綺麗
軸がしっかりしてる
安定した片足立ち
よりははっきりする…かも?
fin.
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