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マスクのレース回顧シリーズ

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競馬とは入念な復習、入念な予習の繰り返し。 ただ回顧するだけではない。 マスクの回顧はジョッキーの一瞬の判断にもスポットライトを当て、検証していく。
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#競馬予想

24年宝塚記念を振り返る~捲りのずれが生んだ襟裳の夏~

歳は取りたくないものだね。宝塚記念の話だよ。 京都開催の宝塚記念は珍しい。そりゃ元々阪神…

24年日本ダービーを振り返る~運を引き寄せたリアル・競馬場の達人の神業~

『ダービーは一番運がいい馬が勝つ』とはよく言ったものだと思う。 もちろんどのレースも運が…

24年オークスを振り返る~『受けの競馬』になった桜の女王~

競馬の祭典・日本ダービーで最後に逃げ切った馬は誰かお分かりだろうか。 まー、ダービーで逃…

24年皐月賞を振り返る~一番速い馬が勝つレースを勝った正体不明の生物~

週中、競馬ニュースを眺めていると『牝馬が皐月賞を勝てば76年ぶり』という活字が目に飛び込ん…

24年桜花賞を振り返る~勝負を分けた雷神とレジェンドの驚異的先読み~

レース前から話題の多い桜花賞だった。 ルメールが先週のドバイで不運にも落馬し負傷。チェル…

24年高松宮記念を振り返る~異例のスロー、勝負を分けた1頭分のズレ~

来週の東京の天気予報を見て、マスクは絶望したよ。なぜって来週、月曜から金曜まで全てに雨マ…

23年ホープフルSを振り返る~名伯楽の厳しいコメントと真意~

美浦に数々の伝説を残した故・境勝太郎元調教師は、現役トレーナー時代によく小島太元調教師、当時は騎手のことを批判していた。 「太のおかげで何億損したか分からない」は有名な話だが、それでも小島太元調教師を乗せ続けた。お互い通じ合うというか、信頼関係があるからこそ為せる話だと思う。 近年、マスコミを通じて調教師が騎乗ミスと語る例はだいぶ少なくなった。たまに「ジョッキーが何を考えているか分かりません」などというコメントが載る場合があるが、かなり珍しい例と言っていい。 実際のとこ

23年有馬記念を振り返る~名手が覆した歴史と復活したレジェンド~

競馬がある程度整備されているコースで行われている以上、内と外、有利不利がないコースは存在…

23年チャンピオンズCを振り返る~完成された隊列で差し馬はどう生きるか~

ウイングアロー、トランセンド、ゴールドドリーム… いずれも歴史に名前を残すダートの強豪だ…

パンサラッサを振り返る~競馬版洞口スペシャル、後続の心理を逆手に取る独特な逃げ~

愛知の巨人・洞口武雄の息子である洞口雄大が、女子レーサー青島優子ちゃんにフラれて酔っぱら…

23年ジャパンCを振り返る~底を見せない怪物の圧勝劇と1コーナーの激闘~

『世界に通用する強い馬づくり』 今から50年近く前に提唱され始めた言葉だ。競馬後進国である…

23年日本ダービーを振り返る~レース展開を変えた数頭のポジショニングと運~

まずは最初に、書いておきたいことがある。 スキルヴィングのご冥福を心よりお祈りします。 …

23年オークスを振り返る~怪物牝馬が叩き出した衝撃の加速ラップ~

0.0.2.17、0.1.3.16… これはフリーダイヤルの始まりなんかではない。オークスの3枠と4枠の過…

23年NHKマイルCを振り返る~苦労人たちの執念が乗り移ったアタマ差~

人より少しタイピングが早いと自負するマスクだが、さすがに回顧1本をその日のうちに出すのは難しい。 1本1万3000字前後になることが多いのだが、仕事が終わって家に帰ってきてから3、4時間で1万3000字を上げるのは至難の業。 だからこそマスクはそれまでに序文、つまりこのあたりの文章を先に作っておいて、書き足す形で作成しているんだ。これで少しほど時短になる。 ただ今回のNHKマイルCはこの序文の作り方に難儀した。NHKマイルCというレースはその年によりラップも変わるし、馬