マガジンのカバー画像

マスクのレース回顧シリーズ

95
競馬とは入念な復習、入念な予習の繰り返し。 ただ回顧するだけではない。 マスクの回顧はジョッキーの一瞬の判断にもスポットライトを当て、検証していく。
運営しているクリエイター

記事一覧

24年宝塚記念を振り返る~捲りのずれが生んだ襟裳の夏~

歳は取りたくないものだね。宝塚記念の話だよ。 京都開催の宝塚記念は珍しい。そりゃ元々阪神…

24年日本ダービーを振り返る~運を引き寄せたリアル・競馬場の達人の神業~

『ダービーは一番運がいい馬が勝つ』とはよく言ったものだと思う。 もちろんどのレースも運が…

24年オークスを振り返る~『受けの競馬』になった桜の女王~

競馬の祭典・日本ダービーで最後に逃げ切った馬は誰かお分かりだろうか。 まー、ダービーで逃…

24年NHKマイルCを振り返る~不運もあった珍しい不利~

NHKマイルCというレースは難しい。 いや、俺何年か前に予想か回顧で書いたな。最近記憶力がア…

24年皐月賞を振り返る~一番速い馬が勝つレースを勝った正体不明の生物~

週中、競馬ニュースを眺めていると『牝馬が皐月賞を勝てば76年ぶり』という活字が目に飛び込ん…

24年桜花賞を振り返る~勝負を分けた雷神とレジェンドの驚異的先読み~

レース前から話題の多い桜花賞だった。 ルメールが先週のドバイで不運にも落馬し負傷。チェル…

24年高松宮記念を振り返る~異例のスロー、勝負を分けた1頭分のズレ~

来週の東京の天気予報を見て、マスクは絶望したよ。なぜって来週、月曜から金曜まで全てに雨マークがついていたからさ。 もちろん仕事の面でも困るんだが、それ以上に困るのは洗濯物を外干しできないこと。これにより総裁の機嫌が悪くなる。マスクからすると大変好ましくない。 3月半ばから4月頭というのは例年雨が多い。菜種梅雨ってやつだな。花粉は飛ぶわ雨は降るわで好きな時期ではない。 この菜種梅雨がレースに与える影響も大きく、3月末に行われる高松宮記念はよく雨にあたってしまう。予想にも書

24年フェブラリーSを振り返る~勝負を分けたハイペースに潜む思惑と誤算~

岩手の英雄メイセイオペラがフェブラリーSを勝ってから、もう25年経つのだそうだ。 最近めっ…

23年ホープフルSを振り返る~名伯楽の厳しいコメントと真意~

美浦に数々の伝説を残した故・境勝太郎元調教師は、現役トレーナー時代によく小島太元調教師、…

23年有馬記念を振り返る~名手が覆した歴史と復活したレジェンド~

競馬がある程度整備されているコースで行われている以上、内と外、有利不利がないコースは存在…

23年チャンピオンズCを振り返る~完成された隊列で差し馬はどう生きるか~

ウイングアロー、トランセンド、ゴールドドリーム… いずれも歴史に名前を残すダートの強豪だ…

パンサラッサを振り返る~競馬版洞口スペシャル、後続の心理を逆手に取る独特な逃げ~

愛知の巨人・洞口武雄の息子である洞口雄大が、女子レーサー青島優子ちゃんにフラれて酔っぱら…

23年ジャパンCを振り返る~底を見せない怪物の圧勝劇と1コーナーの激闘~

『世界に通用する強い馬づくり』 今から50年近く前に提唱され始めた言葉だ。競馬後進国である…

23年マイルCSを振り返る~1人の意思が生んだ9回裏代打逆転サヨナラホームラン~

ヴィクトリアマイル、日本ダービー、天皇賞秋、マイルチャンピオンシップ… この4Rの共通点をすぐに挙げられる人間は普段から馬場を意識して予想している可能性が高いだろうな。 これがクイズ・ミリオネアであれば、みのもんたがとにかく尺を引き伸ばしてCMに入り、CM明けで小切手が破られる展開だ。 ただそんなことをしていると執筆に6時間は使ってしまう。そこまで尺を引き伸ばしている暇もないから答えを書いてしまうと、この4つのGIはいずれも『コース変わり週のGI』だ。 有名なのはダー