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花と虫の詩(再掲五篇+新作一篇) 酷暑 暑さの中 シジミチョウが 庭で 舞っている シジ…
あれは いつ頃のことだろう 父が運転する車で出掛けて とある町の 田畑の中の 細い道を通…
近所の空き家が 取り壊されて 土地が 更地になって それから どれくらい経っただろう 気…
彼が その黒衣の人を目にして 思わず 振り返った瞬間 時が 止まり 彼の眼差しも それに気付…
ナナフシという虫は 細長い竹に 六本の長い足をつけたような 姿をしていて その姿を 巧み…
部屋のじゅうたんの上に 鱗が落ちて光っていた あの頃の思い込みが 目から剥がれて 反転して …
アスファルトの路面に 水たまりができて 水面に 色とりどりの マーブル模様が 動いていた 濁り水の上では 綺麗に見えない その模様を 幼い私は ぼんやり 眺めていた 私が グズで うっかりミスが多いから 気に入らないと あの子は言って 同じクラスにいた間 眼や口や色々な態度で 時には 黄色い声で 私を 攻撃し続けた 今思えば 私は 濁り水のまま 沈黙せずに ミスしたことを詫びて 少しでも グズを直すように 努めるべきだった けれど こちらが 心から 謝ったとしても あ
歩き慣れた道で ふと 思い出した 去年の夏 この辺りに 丈の高い タンポポが 賑やかに …
もう 半世紀も前 家には 不思議なラジオがあった OFFで 電源が入って ONで 電源が切れ…