見出し画像

グラム染色から学ぶ、細菌🦠

いつも読んでくださっている方、ありがとうございます!
初めて読んでくださった方、はじめまして!
スポーツドクターを目指しております、けいと申します。

今回は天沢ヒロ先生の著書”わかる抗菌薬”と”使いこなす抗菌薬”を読んで勉強したのでまとめてみようと思います。

グラム陽性球菌

グラム陽性球菌は代表的な3つをまずは押さえます。

  • Staphylococcus

  • Streptococcus

  • Enterococcus

Staphylococcusはブドウ球菌のことであり、グラム染色した際にグラム陽性球菌がクラスターを作ります。
代表的は菌はMSSA、MRSA、CNSです。1つずつ特徴を紹介します。MSSAはあらゆる臓器に感染しうる病原菌です。コアグラーゼを産生することでフィブリンを析出させます。フィブリンがバリアを作ることで膿瘍形成をしやすく、とてもしぶとい菌であるというイメージを作ることが重要です。とてもしぶといので、同じ感染症であっても他の菌と比べて治療期間が長い傾向があります。感染症診療をしていて起因菌がMSSAと判明した時は治療きかんを確認しましょう。
MRSAはMSSAの耐性菌版だと覚えましょう。通常の抗菌薬が効かず、MRSA専用の抗菌薬を使用する必要があります。代表的なMRSA用の抗菌薬はVCMです。
CNSはコアグラーゼ陰性ブドウ球菌です。基本的にはコンタミの菌となります。血液培養検査でCNSが検出された場合は状況にもよりますがコンタミの可能性もあります。

StreptococcusはA群β溶連菌(GAS)、肺炎球菌、緑色連鎖球菌を抑えます。
GASは咽頭炎、中耳炎、副鼻腔炎などの呼吸器周囲の感染症や丹毒、蜂窩織炎などの皮膚軟部組織感染症を起こします。
肺炎球菌は名前の通り肺炎を起こしますが、その他にも臨床上重要な感染症を引き起こします。その感染症とは細菌性髄膜炎です。細菌性髄膜炎は致死的な細菌感染症であり、起因菌を把握し抗菌薬選択を間違えないことが重要です。その他は副鼻腔炎や中耳炎の起因菌となります。これらは、肺炎と関連して暗記すればよいです。
緑色連鎖球菌は感染性心内膜炎の起因菌になることを覚えればよいです。

腸球菌は日和見感染症を起こす細菌です。なんらかの理由で宿主が易感染状態となると身体のあらゆる部位で感染症を起こします。尿路感染症、腹腔内感染症、感染性心内膜炎、髄膜炎を起こします。

最後まで読んで頂き誠にありがとうございます!
次回はグラム陰性桿菌をまとめようと思います!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?