見出し画像

しいたけ

僕の苦手な食べ物

しいたけ

これは小さな時からずっと苦手だ
幼稚園の時から嫌いであり
「全部食べるまで、ごちそうさまはダメです」と
保育園の先生がアナウンスすれば
僕はすかさず、ポケットの中にしいたけをしまい込んだ
母親から洗濯する度にしいたけが現れてくると
叱られることもあった。

小学校の時もそうだ
不運なことに出身が大分県である僕は
大分県の特産品しいたけとは
給食で度々、対面する機会があった
ここでも「食べきるまで昼休みはないぞ」
先生から息を止めて食べなさいと迫られ
「僕、食べたら吐きます」と言ったら
だったら吐いてみなさいと言われ3秒後には
女子の悲鳴が教室を埋め尽くしていた。

これではダメと夏休みに家で栽培できる
しいたけの育成キットを購入して
約2ヶ月近くしいたけを育てた
愛着が湧いて成長したしいたけを
網焼きにした、醤油をかけて、バターをのせた
「美味しそう」やっぱり吐いた。

実家が八百屋であるが
しいたけだけは食卓に並ばなかった
母親には感謝している。

中学生のある日、グランドの隅で
女子3人に呼ばれてた
一人の女の子か
「ごめん、東野くんウチの親しいたけ農家やけど付き合って」
何故、謝られたのか分からないが
思春期の僕は「しいたけ農家ならムリだねぇ」
意味の分からない最低な理由で振ってしまった
本当に申し訳ない。

いつか思い切って出汁が溢れる
しいたけを食べてみたい、吐いたあのトラウマと
決別してみたいと今でも思っている。

まずは肉まんの具細切れしいたけから挑戦しよう。

🍄

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?