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郷土食は楽しく温かい

先日、友人から、お裾分けで「くじら餅」をいただきました。山形県肘折温泉旅行の際、購入したとのこと。初めて聞く菓子名でした。
「くじら餅」は最上地方の伝統食で、もち米、黒砂糖、胡桃で作る保存食。固くなった餅も1㎝近く小さく切り分けオーブントースターで焼けば、おいしく食べられる、と教えてもらった。電子レンジは柔らかくなりすぎる場合があるそうです。
我が家にはオーブントースターがないので、ガスレンジのグリルで焼いてますが、なかなかいい塩梅で焼くのは難しい。
焼き加減大事。弱火が過ぎるとだらーっとなってしまうし、つい、黒く焦がしてしまったり。だらーっとしてしまうよりは、焦がしてしまうほうがまだいい。香ばしく焼く、のが、最大のポイントって思います。
おいしい、私好みの味。珍しい郷土食って、楽しいね。
くじら餅をくれた友人には、私からは福井県小浜市の「小鯛の笹漬け」を渡しました。たまたま故郷から送ってくれていたお歳暮でお裾分け。
友人は初めて知る食べ物とのことで、その後おいしい~と喜びのラインをいただいた。そうでしょそうでしょ。
小鯛の笹漬けはやや高価なので、普段の食卓に頻繁にのぼるということはありませんでした。たまに、いただきものとしてもらうと、おっ♪っとテンションあがったな。
首都圏の百貨店では容易に手に入るし、くじら餅ほどの、希少価値はないけれども。
大学生になったとき、首都圏ではあらゆる食べ物があってわくわくした。それは今も、ちっとも変わらない。
私が首都圏で暮らして、最もうれしいと感じることはこれだよな、って思う。この喜びは、なかなか手放せないものがある。食いしん坊にはたまらない魅力なのです。
全国の珍しい食品だって、手に入れやすい。
全国のアンテナショップが出来ているし、百貨店に全国のお菓子を集めたコーナーがあったり、いたるところで頻繁に地方の物産展も開かれるし。
食を通じて、その土地への関心が広がる。旅のお土産としてもらったりすると特に、ぐっとその土地に対する親近感が増します。
一昨日職場で、福島の帰省土産として「ままどおる」をいただいた。大学生のとき、郡山出身の友人にいただいたなあ、と思い出したりして。あの子どうしてるかな…。
郷土食には、じんわり心に沁みる、不思議な温かさが宿っているのです。

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