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樹村みのり展、行ってきました

一昨日の最終日に、行ってきました。2・18~6・6に、明治大学米沢嘉博記念図書館・現代マンガ図書館にて、4回の会期に分け展示替えしつつ行われていたのですが…そのことを知ってはいたものの、なかなか足が向かず。
コロナ下だし人の集まる場は避けたい、都内までは遠いし…とぐずぐず。はっときづいたらもう最終日!朝からすごい土砂降りでしたが、一度も行かなかったら後悔すると思い行ってきました。大雨のせいか、わりと空いていたのもよかった。
1階の展示室は無料で、2階の閲覧室は有料。1日会員料金330円で閲覧できます。2階には展示会期間中の樹村みのり作品もずらり。たっぷり読めて、あー行ってよかった。(単行本以外に昔の少女マンガ本もあり懐かしかった…岡元敦子作品とか)
10代の多感な時期に寄り添ってくれたのが、樹村みのり作品でした。今から考えても…感謝の気持ちでいっぱい。他のマンガ家の作品の多く…女の人生の真ん中には「恋愛」がある…とは一線を画していました。
生きることは、家族や友人や社会にもまれて歩むことで…その中には恋もあれど、それはほーんの一部。人は、様々な人間関係と社会システムの中で生きていく…とても大変だけど楽しいこともあるから大丈夫。それを明るいトーンで示してくれた。
1970年代後期は…女は結婚するのが当然の圧力が強く、女は綺麗にし職場の花であることが大事で20代半ばまでに早く売れなきゃ(男性に選ばれ結婚する)…という考えが確かにあった。通っていた高校では、就職する3年生女子対象にお化粧講座もあったのですよ。体育館での化粧品メーカーを招いてのお化粧講座を横目で見ながら、なんか居たたまれない複雑な気持ちになったものです。いつまでも少女でられないという、女になることの社会的縛りを感じつつ…そうした思いを、口には出せない雰囲気があった。自分自身にも、王道を外れたくないなあという気持ちがあり…。
その頃、救いに感じていたのが樹村みのり作品。当時は、ただ、面白くて読んでいただけだけど。菜の花シリーズの頃で、楽しく温かなお話が大好きだったな。
先日行った樹村みのり展、2階の閲覧室で、樹村作品に目を通しながら…ほとんどの作品を読んでたんだと、しみじみ思った。だいたい記憶にある作品ばかり。
樹村さんが年齢を重ねてからは、専業主婦を主人公にすることも多い。どんな人生選んでも、人は様々なことを考え生きていく。作品に向かう姿勢は変わっていない。
樹村みのり大全集、出ないかな。今も、大勢の人に読んでもらいたいな。
こういう世界を描けたらと、強く憧れていた高校時代の自分を思い出しました。

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