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山道での救出劇

「脱輪」とかけまして、
「金縛り」と解きます。
その心は、
 動けません。
#動きたくても


居残り仕事をしていると、隣の部署の車が山道で脱輪したと連絡が入りました。

山道です。山道。
しかも夜です。夜。
位置情報を送ってもらうと、今はもう地元の人でも使わないようなほぼ林道です。

とりあえず残っている職員に声をかけると、6人集まりました。
牽引できる車を用意して、ワイヤーなどを積んで現場に向かいます。
まるでアベンジャーです。

時間は19時過ぎ、街灯も少ない山道を進みます。
カーラジオから流れる音楽は、ビートルズの「ヘルプ!」。
救出に向かう気分が盛り上がります。
現場はその山道からさらに山に入る脇道に入らないといけません。
一旦車を停めて、その脇道に入ると脱輪した車を運転していた職員が佇んでいました。
脱輪現場はそこからさらに先、細い道なので一旦徒歩で進みます。
途中までは簡単な舗装がしてありますが、登り坂になるともう舗装もされていません。
ぬかるんだ泥道です。
もちろん街灯なんてあるはずがありません。
よくこんなところを走ろうとしたな。

懐中電灯の明かりを頼りに数分歩き、ようやく現場に到着。
車の左側が完全に路肩に落ちていました。
しかも道は狭く、牽引するための車は入れません。
この先も抜けられるかどうかもわかりません。
それほど荒れ果てた道だったのです。

仕方がないので人力で押してみよう。
幸いにも軽自動車なので男6人なら何とかなりそうです。
しかしここでさらなる悲劇が。
エンジンを切ってライトをつけっぱなしだったのでバッテリーが上がってしまってました。
いくらエンジンをかけようとしても動きません。
サイドブレーキを解除してギアをニュートラルにして人力で押すということも考えたのですが、坂道なので車が下ってしまうので危険なのです。

万事休す。
諦めて翌日、プロの業者に依頼しよう。
その場にいる全員がそう考えました。

ところが、車を運転していた職員の上司(女性)が、何気なくエンジンキーを回してみたら、何とエンジンがかかったのです。

空気が一変します。
よし!押そう!
男6人がかりで押すと、ものの1分もかからないうちに車は脱出成功!
そこからはあっという間でした。
夜の暗い山道での救出劇は無事に終わりました。

ところでこの車に乗っていたのは、入社1年目の男性と、30代前半の女性の2人でした。
どちらも独身です。
星も綺麗だったし、2人は恋に落ちたかもしれません。
#吊り橋効果
#余計なお世話


※今日の筋トレ
背中
カプラス
1 チン・アップ (フロント、ワイド・グリップ)
× 10 4セット
2 デッドリフト
100 × 8 6セット
3 ロウ (マシン)
80 × 10 4セット
4 ベントオーバー・ロー(ダンベル、片手)
27.5 × 15 4セット

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