Mリーグ11月16日 解説から読み解く堀慎吾の麻雀感

今日の第一試合は、

風林火山 二階堂亜紀、KONAMI麻雀格闘倶楽部 佐々木寿人、渋谷AbemaS松本吉弘、セガサミーフェニックス近藤誠一の四人の対戦。

実況は小林未沙

亜紀プロ入場時の紹介コメント

「秋晴れとなった本日、亜紀選手の手牌には紅葉のように真っ赤なドラが集まりそうです!」

秋晴れ→亜紀→紅葉→真っ赤→赤牌と、季語やら何やらいろいろぶっ込んで、亜紀さんだけはオシャレ?な紹介。他の3選手は、57歳と若武者と魔王だったのに。まぁ、前日がバースデーだった亜紀選手へのサービスコメントか🎁

そして解説は、、、

初登場の堀慎吾プロ!!

これは楽しみ!どんな解説をしてくれるのか。

◯東1局 近藤マジック!

 まずは5巡目、松本の先制リーチ。1枚切れの間8ソーを引いて、打7ピンリーチ。残り3枚の8ソー引けたんだから、残り8枚の14ソーなんてすぐ引いちゃうでしょ、って自分なら思っちゃう(笑)松本プロも気分的にはそうだったはず。てか、ノリノリでしょ。

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松本がテンパイ入れる前の堀のコメント

「ドラ1ソーなんで、1ソー引きなら結構迷わずリーチしそうですよねー。」

僕なら4ソー引きでも迷わずリーチしますけど、っていう堀の心の声が聞こえてくる。まぁ、フリー雀荘なら、1ソーでも4ソーでも赤がなくても即リーの一手。手代わりないしね。先制リーチは有利、精神的にも。

松本のリーチを受けての親の近藤、

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赤5ソーツモで何を打つか。

堀さん「これ結構4ソー危ないですよ。でも5万が現物か」

近藤迷わず打5ピン

堀さん「ウーピン!?」

堀さんもちょっと驚き?の5ピン切り。堀さんは自分の手優先で、積極的に仕掛けるイメージがあったけど、リーチに対しては闇雲に真っ直ぐ押すのではなく、迂回することも多いということですかね。

試合前のコバミサとのトークで、自分の麻雀の強みを聞かれていた時に、

堀さん「アガリ回数は多いけど、それほど振り込まないんですよ」

と言ってたな。自分の手優先でギリギリまで進めて、振り込みは極力回避すると。単にスリムに打って安牌抱えつつ前にでるのとは違うな。それゃ強いわけだ。てか、それが出来れば苦労しないよー。

同巡、寿人の追っかけリーチ!

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これで、松本14ソー待ち、寿人25万待ち

そして近藤の手牌は↓

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入り目によっては、5万も4ソーもでていく形

近藤ピンチ!!

近藤は、2軒リーチ後に無筋の6ピンもさらっと切って臨戦態勢。前巡に5ピン切っていて良かったね。5万切りなら47ピン待ちの打4ソーリーチで振り込みだし。

11巡目の近藤

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まさかの5万ツモ。ついてる。これでロン牌の5万と4ソーを打たずにテンパイできる。そして寿人から一発でリーチ一発赤の9600点の出アガリ。すごいな誠一さん。

こりゃ、今日は期待できそうだな

と誰もが思ったはず。

◯東1局一本場 場況重視

近藤と寿人の手が良さそう。

堀さん「いいですね〜」


亜紀、役牌の🀄️を重ねる。

堀さん「亜紀さんの🀄️をどうするかなんですが、スタイル的に亜紀さん🀄️鳴くイメージないんで〜」

このイメージどうなんだろ。タッキーもそれに近いイメージだけど、逆に鳴いた場合高そうと警戒されて、しぼられたり降りられたりするよね。アガリづらくなるのはデメリットだけど、ブラフのポンとか効きそうなのは良いのかな。

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亜紀さん2ソー引いて打8ソー。もちろんここでは安全牌の南は切らない。

堀さん「この形では鳴かないんですよね〜」

🀄️出る。

コバミサ「う〜ん出たが!?、、、鳴きません」

堀さん「まぁ、ちょっと形悪いですからね。打点も安手確定して、守備力全然ないんで」

さすがの堀さんでも鳴かないか?

その後、9ソーツモって打南

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1枚切れの🀄️がトイツで安牌はあるので、とりあえず打南といったところか。

堀さん「今、9ソーがアンコになってちょっと鳴きやすくなったんですけど、次が2枚目なんですけど、どうするかってとこですね〜」

コバミサ「堀さんだったらどうですか?」

堀さん「鳴きたくないけど鳴きそうですね〜」

コバミサ「鳴きたくないけど何で鳴くんですか!?(笑)」

堀さん「もう鳴かないとアガれないんで、渋々鳴くって感じですね」

初解説の堀さんから言葉を引き出そうと、コバミサが随所で堀さんの意見を聞いていた。二人はあんまり面識ないのかな。

堀さんはとにかくアガリたいタイプ。言葉の節々からそれが感じられる。この辺はそれぞれタイプが分かれるよね。攻撃型か守備型か。手数派か打点派かなど。守備型の人も一度数ヶ月でも良いので、攻撃的な麻雀をしてみると見えてくるものもあるかも。

自分自身、麻雀始めた頃はすっごい守備型で、かつ、字牌もしぼるしぼる(笑)リーチもよほど良い待ちじゃないとしていなかったなぁ。麻雀忍者かよって感じ。

それが今ではだいぶ変わって、昔よりはメリハリをつけて攻めたり、降りたりできるようになったと思う。でも、性格的にも根底は守備型で本当の意味では変わっていない。

フリー雀荘でのイメージだと、かなり大雑把だけど、若者の方が守備型というかしっかり降りる感じで、年配者の方が気合いで攻めてくる感じ。自分としては降りてくれる方がやりやすいので、若者の方がやりやすい。

この局は、近藤がカン7ピン待ちリーチをかけて、流局。

近藤のリーチ後の二人の会話

コバミサ「見た目カン7ピン悪くなさそうで」

堀さん「ピンズが安いんですよね、相当。」

実際にはリーチ時点で山に4枚残り。

堀さん「山4は出来過ぎですよね!いくら安いとは言え」

コバミサ「そうですね。安くないですよ!?リーチタンヤオ赤です!!」

堀さん「あぁ、安いってのは河にね」

完全に噛み合っていない、、。(笑)第一試合は最後までこんな感じでしたー。 

その後、

コバミサ「近藤選手自身はこのカン7ピンは手応えを感じていますか?」

堀さん「いや、感じていると思いますよ。これは」

この言葉、堀さん結構力はいっていた。この後にも場況を重視する発言が多かったから、堀さん自身はかなり場況を重視して、アガリ判断に使っているっぽい。

◯東1局 2本番 まだまだ噛み合わない二人

この局は寿人がタンヤオドラ3をツモあがって、2000、4000は、2200、4200。

この局のコバミサと堀さんは、

コバミサ「寿人がドラが3」

堀さん「最近好調ですよね〜。チョット失点してもすぐ取り返す力があるというか」

コバミサ「実際戦ってみて印象はいかがですか?」

堀さん「いや、僕、まだ戦ったことないですよ」

コバミサ「失礼しました。まだ直接対決はない」

あちゃ〜。コバミサの勘違いに、堀さんが素の返し、、、。

◯東2局 堀さんタンヤオ推し!?

松本2巡目

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堀さん「これは、西いっちゃいますか」

チートイを含めたトイツ手にいくか、タンヤオにいくか。

堀さん「8万から。トイツ系の手が見えているからでしょうね」

まぁ、そうするよね。

堀さん「ただ、思い切って西切るのもあったと思いますよ」

堀さんまだまだ西推し。

コバミサ「タンヤオ狙って西切りという一手もあったということでしょうか」

堀さん「いってもおかしくない」

まじか。結構斬新な考え方だな。こういう手構想もあるかと参考になる。

松本、7ソーツモ切り

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堀さん「あっ、ここでも(タンヤオに)いかない。」

堀さんとことんタンヤオ推し。よっぽどタンヤオにいってほしいらしい。動けるから速度的に強いか。

堀さん「チートイツイーシャンテンであればっということでしょうね」 

そうそう。

松本2ソーツモで四暗刻イーシャンテンに

堀さん「おっ」

コバミサ「おっ、、おっおっお」

コバミサ「松本が2ソーアンコにしましたねぇ。ちょっと楽しみですねぇ」

だよね〜。四暗刻見えるし。

堀さん「ただポンテンはとるんじゃないですかね〜」

まじ!?ポンして出アガリ3900、ツモアガリ4000オールか。四暗刻見ないの!?

コバミサ「トイトイのテンパイですかぁ?」

ほんとそれ。

堀さん「はぁい。とると思いますけどどうなんでしょ」

堀さんはとるってことかー。

松本 赤5万ツモ 打4万リーチ

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コバミサ「ツモスーリーチかけまーす!」

コバミサ「出ますか役満、東2局、山にいるぞ」

堀さん「早い、早すぎる、、」

コバミサ「8ピン、西どっちもヤマヤマ」

堀さん「え〜〜!?4ヤマ?」

コバミサ「え〜〜、あるよ〜」

コバミサ「決まるか一号やくま、、、ん一発ツモ!!一発ツモ決めた〜16000オール!!」

堀さん「もう、西切っていたら大事件でしたよ」

確かにね。でも、ここでスッタンテンパイだから。それはそれで盛り上がったな。

コバミサ「堀さん、西切れ西切れとおっしゃってましたけど」

さっきは寿人さんとは戦ったことないんですけど〜、って堀さんに言われているので、コバミサここで反撃!!

堀さん「いや、切れとまでは言ってないですけど、、。切るのもありかなと」

さすがの堀さんも、歯切れ悪い。(まぁ、確かに切れとまでは言っていないけどね)

とにもかくにも

マツモッティ役満おめでとう!!

次局の2打目切る時、指がめっちゃ震えてる。それゃ、イチロクオールだもん、震えちゃうよね。

これはほんと麻雀あるある。堀さんもたろうちゃんねるでの牌譜検討で「ソノケンさんの手が震えてて、前局か今局かはわからないけど、良い手が入ってるかも」と実戦読みに活かしてた。

西切りタンヤオはともかくとして、親で4巡目でMAXツモスーを出アガリ3900まで落とすのは他のMリーガーに出来る??トイトイドラドラで、12000あれば鳴くだろうけどさ。剛プロなら鳴くのかな??誰かデジタルな人おしえてー。

でも、よくよく考えると、

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36万ツモでテンパイの場合、リーチして出アガリ2000点又は2400点、ツモアガリは三暗刻がついて満貫。

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7万ツモテンパイは三暗刻も消えてリーのみに(さすがにこのテンパイにはとらないか)。でも、8ピンと西のシャンポンで待ちはよいからなぁ、点棒持っていたり、局を進めたい場合は即リーかね。

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4万引きなら一盃口がついて、リーチして出上がり3900点、ツモアガリの2000オールか2600オール。これならいいか。1巡でチートイに受け替えはできるけど、西と8ピンのシャンポン4枚待ちより良いチートイの待ちってなさそう(字牌単騎だと3枚だし、字牌すぐ引くとは限らないしね)

こう考えると、ポンして出アガリ3900点、ツモアガリ満貫のテンパイも悪くないか。

堀さんは、リアルを追って、そして厳しい麻雀を打つ人だと感じた。隙がないと言うか。

その後の試合の展開としては、親の役満をアガッた松本が大幅トップのままオーラスへ。近藤は幾度となくリーチをかけるもほとんどが空振り、最終的にはダンラスまで落ちる。寿人と亜紀が熾烈な2着争いを続け途中7本場もあったりで、この半荘21局、長っ!

オーラス、親の亜紀がテンパイをふせてノーテンで2着確保で終局、、、と思いきや、、、

松本「(やっと長い半荘が終わったよ。ふぅ〜)」

亜紀「テンパイ」

松本「(まじっすか??)」

これにはほんとビックリした。テンパイしてもう1局やると、点差的にトップまくるより、3着寿人にまくられる可能性の方が断然高いのに。今日イチでびっくりした。こんな打ち手だったっけ?

これはフリー雀荘でもよく遭遇する状況で、オンレートフリーだと、2着やめできるお店(お店によっては3着やめも可能)がほとんどで、オーラス親で3着との点差が近いと迷っちゃうんだよね。ピン東南や東風だと、一本場300点じゃなく1500点だから、マンツモされると14000点、マン直で19000点変わる。

あとは、トップになった時と3着に落ちた時のpt差か。

一般的なレートなら、ピン東南では、2着からトップで+4000pt、2着から3着で△2000pt。ピン東風で2着からトップで7000pt、2着から3着で△4000pt違う。やっぱりマンツモ条件で変わらないくらいの差はほしいから、14000点差が基準かな。

あとは気分(笑)

麻雀、とくにオンレートの場合は精神的な影響も大きいから、ずっとラスひいて調子悪い人がトップ目だったら、浮上のキッカケ(オカルトだなぁ、、)を与えたくないから、楽をさせないためにも親を続行したり。(結果、自分が3着でも良し)

逆に自分とトップ目の人が卓内でその日プラスで、他の2者がマイナス域なら、仲良く連帯で2着ヤメもあり。逆に卓で一番の勝ち頭を引きずり下ろすために親続行したりも。

あと2着ヤメ絶対しないってオジちゃんもたまにいる。(おれは絶対2着ヤメしないって、公言してたりする)

まぁ、オンレートのフリー雀荘なんて、こんな感じで全然合理的でない考え方で打つ人も多いので、不合理なことがあってもめげない、気にしない、って心の強さが必要だね。

こんな感じで最後の亜紀さんにはビックリさせられたけど、松本プロが親の役満で稼いだ点棒を頑張って守り、無事にゴールテープを切れた一戦でした。

あと、堀さんの解説で他に気になったワードは

「あと、(ドラの)1万切って、ちょっとなめられちゃうのも嫌だなって思ったかも知れませんね。」

なめられちゃうっていう表現がウケる。逆の立場で言えば、あの仕掛けでドラが出てきたら、安そうだからかぶせにいくってことですね。実戦的だな。

「そんなに供託にとらわれはしないですけどね」

赤あり麻雀だしね。最近、ノーレート麻雀を何回かやったけど、普通のフリー雀荘の麻雀とは打ち方というか手の構想が結構違う気がする。ノーレートだと、三色とか一通とか手役にこだわる人が多い。競技麻雀をかじっている人がいるからかも。

自分的には三色やら一通やらはアガリの副産物であって、それを狙うためにシャンテン戻ししたり、余剰牌をとって置いたりしない、、、。

まぁ、チップのありなしが大きいよね。だって、タンピン三色よりも、ゴットーの1枚オールやセンニセンの2枚オールの方がだいぶ嬉しいし。

あと、チップはともかくとしても、アガリの速度が変わりそう。字牌を鳴くタイミングも差がありそう。自分は結構いち鳴きしちゃうけど、ノーレートや競技麻雀だと形良くなるまで泣かない人も多そう。

オンレートにしても、ノーレートにしても、それぞれの面白さがあるので、ルールにあった打ち方をするのが大事だよね。

堀さんの解説は、慣れてくればもっといろいろ話してくれるはずだから、また見たいな。

おしまい



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