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#13 読書のすすめ

情報を得る上で読書は欠かせない。情報収集はネットで十分だという人がいるかもしれないが、ネットだけだと情報にかなりの偏りが頻発する。

例えば「サプリメントの効果」を調べたいとする。ネット上にはそのサプリメントに対する情報や評価が溢れているが、サプリメントが気になって調べている時点であなたの頭には偏りが生じている。つまり、「サプリメントに効果がある」という情報ばかりを信じて、「効果がない」という情報はスルーしがちになる。

他にもテレビだってそうだ。ものすごく古い旧型のテレビから買い替えた人の評価は素晴らしいものになるだろうし、割と新しいテレビから買い替えた人の評価はそれほどでもないはずだ。逆に最新型のテレビを持っていたが、故障してしまって経済的に安いテレビに買い替えた人の評価は「悪い」ということになる。

ご飯も同じだ。ものすごくお腹が減ってたまらないタイミングで食べた人には「最高に美味しい」という評価になる。普段から良いものばかりを食べている人とか、奥さんの料理の腕がものすごく高いという人には「普通」という評価にしかならない。このように、他人の評価というのはあまり当てにならない。

さらには、あなたの頭の中で既に「欲しい」という意識がある人は、そのモノの良い面しか見ることがない。

これと同じように、モノの評価という点だけではなく、あらゆる情報というのは本の方が優れている。私の専門分野をネットを調べてみると、ものすごく浅い知識で書いている人もいれば、誤った情報を伝えているサイトも多々ある。それに比べて、本というのは何人もの目が入っており正確性においてはネットよりもはるかに信頼できる。

ただ、注意が必要なのは本の質もある。例えば「医学博士が監修した」と書かれているものであっても、引用文献が1つも書かれていないものもあれば、明らかに企業に配慮した文章を書いているものも多い。なので、基本的に読むべき本というのは「教科書」としても大学で使われているような信頼のある書籍がおすすめだ。

例えば、ダイエットの本にしても「私はこうやって痩せた」というような内容の本が沢山並んでいる。しかし、科学的に言えばそれは「n=1」つまりサンプルが1つしかない。それなのに、その手法の全てが真実かのように述べている本が多いので注意する必要がある。
そう言ってもなかなか、どの本が正しくて、どの本が胡散臭いかは慣れていくしかない。大学で研究をしたことがあるのであれば、信頼性がどれくらいあるのかを判読することができるが、なかなかそこまで求めることはできない。

だから、基本的には1冊の本に書いてあることを鵜呑みにしないことが大事だ。私は師匠から同じ分野の本を少なくとも10冊は読みなさいと教えられた。それも違う著者が書いた10冊にすることが大事だ。とにかく、同じ分野の本をいくつも多読する。そうしていくうちに、真実が見えてくる。

さらに、読書というのは考えながら書いてある内容と自分との関係を結びながら読み進めていく。動画コンテンツのように頭の中に勝手に流れ込んでくるのとは全く違う。さらに、情報が整理させており、表現方法などあなたの人生に有益になることばかりだ。だから、専門書じゃなくても、中学生向けのフィクション小説だって読み続けていれば、それなりの頭脳が手に入る。
私は、25歳頃まで一切読書をしなかった。しかし、読書をするようになってからこのように自分の考えを言葉で発信できるようになったし、論文を書けるまでになっている。これまで、読んだ本といっても難しい本ではなく、ミステリー小説や娯楽小説ばかり。それでも、文字から情報を得ることについて大いに役に立っている。
考えてみて欲しい。何かを勉強しようとしたり、技術を得ようとするときには、その情報の多くは文章で書かれている。説明書、手引書、入門書、専門書など書籍として残っているものばかりだ。だからこそ、文章から正しく情報を仕入れることができるスキル。情報を文章で正しく発信できるスキルは必須と言える。

現代人は本を読まなさすぎる。TikTokやYouTubeショートのように次から次へと流れていく情報に汚染されすぎていて、ロングコンテンツに耐えられなくなっている。しかし、TikTokで若い女の子がダンスをしている動画や、明らかに性的なものを売りにしたコンテンツなどばかり見ていると、脳の快楽物質が多量に分泌され、読書などで生じる快楽物質では全く物足りなくなっている。だから、読書などできないのだ。

しかし、よく考えてみてほしい。毎晩毎晩、性的なショートコンテンツに興じている人と。寝る前の20分だけでも良いので必ず読書をしている人。1ヶ月後、1年後、10年後明らかに到達できない差が生じているはずだ。
そして、優秀な人というのはあまり例外なく本を読む習慣がある。私の周りにいる人たちで本を読む習慣がない人は1人もいない。
しかし、本を読む習慣がある学生は10%以下だ。もしもあなたが大学生であれば、毎日少しでも良いから本を読む習慣をつければ間違いなく上位10%に入れる。そんな簡単なレースがあるだろうか。社会人になっていたとしても、30代になっていたとしても、読書の習慣をつければ数年である分野の上位10%に入れる。

しかし、いくらショートコンテンツを何十万、何百万再生しようとも、あなたが成長することはない。それどころか加齢とともに劣化していくだろう。世の中の男たちのほとんどがそんな奴らばかりだ。そこから抜きん出ることなんて本当に余裕だ。これだけ娯楽に溢れている時代で、多少自分の時間を自己成長のために使えるのであれば負けるはずがない。そして負け犬の下位90%の男たちは、上位10%の男たちに搾取され続ける。当たり前だ。ルールを作っているのは上位10%の男たちなのだから。

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